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002⚫️お下がりの羊羹
「どうしたの?君が剣を抜くなんて、めずらしいね。」
「そうだね。急に刀身を見たくなったんだ。」
君の剣の銘のとおり、’不可思議’な感じ。
眼は剣を通して、どこか遠くを見ている。
「・・・うん。お茶にしようか、ウィルフレッダ。」
「もういいの? じゃあ、アリスが持ってきたお菓子、食べようよ。なんかお祈りしてもらってきたんだって。遠い国のものらしいよ。」
箱を開けると、漆黒の、けれど光を吸い込むような美しい直方体だ。
一口運ぶと、その重みのある甘さは、どこか胸に迫る不思議な味がした。
誰かの祈りや、こらえた涙の味が混じっているかのような・・・。
ロイ、今日の君の眼は、やっぱり遠くを見ているようだね。




