25/52
030●大切なモノ
030●大切なモノ
古来より、人はモノに魂が宿ると信じてきた。
愛用の品は親から子へ、子から孫へと受け継がれ、
「このコートはお祖父さんがあつらえたものだ。」
そんな言葉が家族の絆を繋いできた。
モノは大切にしなさい。
そう教えられて育つ子どもたちは、
その向こう側に’誰かの想い’が息づいていることを知らぬまま、
やがてそれを受け取る大人になる。
使い捨てではなく、世代を超えて繋いでいくという祈り。
そこには悲しみも、願いも、誇りも、
そして誰かを想う切実な気持ちも宿っている。




