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026⚫️老兵は・・・
ブリッツは、いつものようにエイブの工房を訪れた。
エイブが手を止めて迎え入れる。
「どうだ、できそうか。」
「やれるだけはやってるんですが・・・。このごろは分業もうまくいきません。昔みたいに腕のいい職人は少なくなってるんですよ。」
エイブは視線を落とし、申し訳なさそうに言った。
「あなたの’アサルト・ライフル’を手掛けた頃は、部品作りを任せられる連中もいたんですが。わたし自身も、鉄を鍛えるのがコタエてきました。」
「ふん。お互い様だな。年は取りたくないもんだ。」
「ジュークさんが、年のことをおっしゃるとは思いませんでしたね。」
エイブは半ば笑ったが、眼はそうではなかった。
「わたしたちみたいな’古い世代’は、もういなくなってしまうんでしょうね。」
「老兵は死さず、ただ消え去るのみ、か。」
「なんですか、それ。どっかのコトワザですか?」
ブリッツは立ち上がり、短く言う。
「できるだけでいい。銃弾を頼む。あとは剛性の高い弓だ。素材は任せる。」
「わかりました。引き続き、やってみますよ。」
表に出たブリッツは、突風でカウボーイハットを押さえた。
空を見上げる。
ふん。俺がこの世界に来た時に見た、あの空のままだ。
俺はまだ、やってやる。まだ終わらん。
’破壊神’は馬にまたがり、
その大空の下、コロニーへと馬首を返した。




