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015⚫️天命
アキラ殿たちは祠の設えを見極めると、帰っていかれた。
サヒトもまた、己の役目を果たすべく日ノ御子神社へと戻っていった。
入れ替わるように無幻斎殿が帰山され、いつもの静寂が戻った。
あの石は、見た目に反して異常なほど重かった。
ココア殿が記した図面どおり祠を築き、そこに石を納めたが、
礎石が悲鳴を上げるほどの重圧であった。
あれを持ち出すことなど、人の身では到底叶うまい。
満月期の犬神衆でもなければ、な。
間もなく、マナ殿と祝言をあげる。流浪の身に過ぎたる幸せ。
ただただ、ありがたい。
これを機に、我が身上を詳しく記しておくことにした。
遠い先、子孫がこれを目にすることがあるだろうか。
いや、誰かに読まれるかどうかなど、もはや些事だ。
アキラ殿たちとの不思議な縁、そして自分を取り巻く人々との結びつき。
多くの命に生かされていることを思えば、迷いはない。
授かった天命に従い、己の道を真っ直ぐに進むのみだ。




