014⚫️ちんぷん・・・?
「てなわけで、俺たち戻ってきた。」
「アキラさん、ふつうなら幻覚や幻聴と言うところなんですが。エイミーさんもココアも、新三郎に会ったと言うわけですからね・・・。」
アキラの説明に、ジンが腕を組んで考え込む。
まあ、そうだよね。
わたしたちがサムライの時代でしばらく過ごしたなんて、
信じろっていうほうが無理よね。
こっちでは、たった三日しか経ってなかったんだし。
そのうえ、ブリッツを見た、ぶん殴った、
石をむこうの時代に託してきた・・・なんてねえ。
「うーん・・・SF的ですが、世界線を越えたという仮説しか出てこないなあ。」
「ジン、世界線ってなんなのよ?」
「エイミーさん、それはですね・・・」
・・・説明を聞いても、よくわからない。
「ちんぷんかんべんよ。もっとわかりやすく言ってよ。」
「いや、それも言うなら、ちんぷんかん’ぷ’ん、だ。」
アキラがつっこむけど、そこじゃないのよ。
「そうですね。例えるなら・・・図書館にある一冊の本の物語から、別の本の物語に移動した、そんな感じだと思ってください。」
「おいジン、それなら俺たちはまた、新三郎に会えるのか?」
「そう易易と本を取っ替え引っ替えはできませんよ。’ハムレット’と’マクベス’がごちゃまぜになると、大変だあ。」
ジンが笑いながら言う。
「それで、森の祠で見つけた’石’と’星河薫風’には関連があったのか?」
「アキラさん、あれをよく運んできましたねえ。結論から言うと、関連はありますが、同じものではありません。」
「えっ、違うの?手触りは似てるけどなあ。」
「エイミーさん、感覚的にはそうでしょうね。でも、’星河薫風’が純金だとすれば、石はマガイモノです。成分は含まれていても、純度がまったく違います。」
ふ〜ん。マナに託したものが劣化した?
いや、祠をちゃんと建ててくれたし、石も安置してきたよ。
現代でも、あの時のままだった。
じゃあ、どうして純度が違うの?
もとから’石’と刀は別物だったってことなの?
「やっぱり、よくわかんな〜い!ジン、もっと上手く教えてよ!」
「いやあ、エイミーさん、わたしにもよくわかんないんですよ。これ以上は、ちんぷん勘弁!」




