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 「これは……どうする?」


 下水道の探索が60%を超え、いよいよ異臭の逆流騒ぎが発生しているエリアの探索して3日目。そこは沈殿槽と呼ばれるエリアだった。本来は巨大なプールに汚水が貯められ、その中をスライムが泳ぎ、個体を分解する場所のはずだったのだが、その巨大プールには馬鹿でっかいスライムがテンコ盛りになっていて、汚水が膝丈の深さまで溢れ出していた。


「とりあえず報告かな、これは私たちで対処できないよ」


 今日の探索で見つけた管理人の簡易休憩所のような場所で亡くなっていた管理人さんの白骨と、下水道の地図や管理手順書など技術書を回収していたので、これを提出する必要もある、そういうわけで今日は探索を切り上げて地上に戻ることにした。


「調査依頼はコレで完了か」

「そだね~」


 完了印をもらった依頼書をヒラヒラするトシ君と首肯するミーナちゃん。何年もの間塩漬けだった下水道依頼を完了したおかげで、ボーナスがたんまり出た。お金に都市&ギルド貢献度にマジックアイテムにスキルボーナス。何とも大盤振る舞いだ。


 お金に余裕が出来たのは正直ありがたい、もうウエイトレスでエッチな衣装を着なくて済むのか、ヤッタゼ! 客商売だと思えばまぁ耐えられないことも無いけど、パーティーメンバーに見られるのはどうしてあんなに恥ずかしいのか、フシギダネ?


 貢献度とは要するにギルドランクの事だ、この冒険者は優秀ですよ、ちゃんと約束を守りますよ、実績が証明しています。そういったものの総称、まぁ社会的信用って事だね。下水道ミッションを達成した私たちは、ギルドの人たちや町の人たちがにこやかに対応してくれるようになった「ああ、あの依頼を達成してくれた」みたいなことも言ってくれる、正直誇らしい。


 マジックアイテムは保留している、ランク3分のマジックアイテムと聞いているので、ランク3を一つ、ランク2とランク1、ランク1を3つ。どんなものがもらえるのか分からないし今は保留だ。


 スキルはスペシャルイベント(一回きりで解決したらなくなるイベント)依頼をクリアするともらえるらしい。スキルポイントは成長するほどスキルポイントが貰い辛くなる。キャップは無いが一定以上からは指数関数的に経験値が必要になるらしいので、平均的な冒険者を逸脱するためにはこういったスペシャルイベントをこなしてスキルポイントをゲットするしかない。

 例えば100ポイントがスキルポイントのまぁ普通のプレイヤーならここまで行けるってボーダーだったとしたら、100+10 みたいな感じでスペシャルイベントボーナスが+10で表記される「普通100もスキルポイントなんか無いよ」ってトシ君が言っているが、っふっふっふ、そこはINT特化型エルフ、スキルポイントのボーダーがバカ高いのだ。エルフはINTの種族限界値が全種族中最高ランクなのだ、これ以上の種族となるともう人型じゃないからな、ギリ人型でマインドフレイアー位だ。

 まぁこうやってスペシャルイベントをこなしていけばスキルポイントはもらえるので、スキルポイントの量でマウントは取れないし、INTに特化したおかげで、他のステータスボロボロだしで、まぁメリットはあんまりなかったかもしれないね。


「そういえばゲーム内時間で1ヶ月以上たったんですね」


 もう下水道に入ってモンスターを討伐しても、得られるものは賞金ぐらいだし、大きな群れもあらかた討伐したので1度の戦闘で2~3匹程度しか出てこない、この下水道攻略もいよいよ終のようだ。


「ビッグスライムのさ、討伐が計画されてるらしいんだけどさ、俺たちも参加しないか?」

「賛成! ここまでやって、最後まで解決できないってもったいないじゃん」

「そうですね、二人が行くなら浄化役が必要でしょうし」


 二人の期待と信頼の眼差しを裏切れるはずもなく、正直私自身も二人との冒険が楽しくて仕方が無いのだ、私だけ行かないなんてありえない。

 そうして私たちはギルド本部へ「地下下水道ビッグスライム討伐クエスト」の参加名簿に名前を書きに引き返したのだった。

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