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FreedamAbility・Online  作者: 2You
『やつれ黒鏡と白刀少女』

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7/11

彼の特異な才能は。


 向かいにいるのは多数…大体50匹程度のモンスター。多種多様な敵性生物が俺たちに狙いを定め、今にも飛び掛かろうと猛ダッシュでこちらに来ている。

 もしかしたら人によっては50体?少なくね?と、思う人も居るかも知れんが、俺達は先程ログインしたばかりの初心者も初心者。ビギナーだ。

 レベルは当然1だし、持っている武器・防具も弱い。というか必要最低限の初期装備だ。


 俺の隣に立ち、身構えている白髪赤目の少女―――白桃(はくとう)は所持している『固有スキル』、【物質変化:刀剣】で武器を生成出来るが、しっかりとMPを消費するので戦闘終了まで持つかは分からない。


 俺の持つ『固有スキル』、【鏡魔法】も同様だ。

 スキルレベル1から使えるアーツ、『鏡の盾(ミラーガード)』も一回発動する毎(ごと)に5MP消費する。

 これでは20回発動したら俺は棒立ちするしかない。


 ……いやそんな事は流石にしないが。

 そもそも、しっかりと武器屋で耐久力がクッソ高い所しか利点が無いような、初心者シリーズの内の一つ、『初心者の短剣』を買っているしな。


 まあそんな泣き言の様な事を言っても仕方が無いので、目前まで来ているゴロゴロと転がる石型のモンスターに目線を向ける。


 そして、手を正面―――相手の方へ。

 石型のモンスターが向かって来る速度を計算し、所定の位置に発動させる様、意識を固定し、短い単語を紡ぐ。


「―――『鏡の盾(ミラーガード)』」


 生成し終わるのと全く同時に、鏡と石が衝突する。

 すると、鏡が割れる演出と、赤と青が弾ける様な綺羅(きら)びやかなエフェクトが舞った。


 ……綺麗だな。今時のゲームは凄い。たった一度ガードするだけでこんなキラキラとした物が出るのか……


 と、完全に時代に乗り遅れたおっさんの末路の様な事を考えていたら、白桃から驚愕する様な声が出た。


「じ、ジャストクリティカルガードぉ!?」

「ん?何だそれは…?」

「えっとそれは……」


 と、白桃が喋り始めるのと同時に、敵が…先程の石型モンスターの様な、足の早い敵からドンドンとこちらにやって来るので、再び『鏡の盾(ミラーガード)』と詠唱をする。


 『鏡の盾(ミラーガード)』の最大同時生成可能数は3つまでなので、今回は3つ同時に出してみる。


 パパパリーン……!と、爽快な音が流れる。

 全ての鏡から、赤と青のエフェクトが舞う。


「な……なななな……」


 ……何故か壊れた機械の様になった白桃に呼びかけ、目を覚ましてもらう。


「……白桃、結局ジャストクリティカルガードって何なんだ?」

「……はっ!…そ、そうだね、ジャストクリティカ———いや、長いから取りあえずJ(Just)C(Critical)G(Guard)でいいや。JCGは正しく(ジャスト)、決定的な(クリティカル)守り(ガード)。まあそのまんまだね。他にもそれぞれJ(Just)C(Critical)A(Attack)とかもあるけど……今は良いかな。それは兎も角、VRゲームで常に動いている敵に当てるのは偶然か奇跡か、それとも圧倒的なPS(プレイヤースキル)か……なんだけど……普通にサクサク当てちゃってるね……」

「まあこれくらいの事なら……『鏡の盾(ミラーガード)』」

「凄いなぁ……って!私も戦わないと!」


 そうして感激の様な声を漏らした白桃も前線に加わる。


 そこで、俺はある違和感に気付いた。


「———MPが減っていない……?」


 ふむ……?どういうことだ?



白桃ちゃん Σ(°□°; )「あわ……あわわ……」

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