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ホエイルホエル  作者: たろ
四幕

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澱


濁った水は平穏のなかで澄んでいく。

上部(うわべ)には清らかな水がたたえられ、汚い澱(おり)は深く深く沈んでいく。


沈んだ底は暗く冷たく、そして汚い。

底から、光がさす水面を見上げる。


光がゆらゆらと揺らめいている。


澱は綺麗な光に憧れて、また上へと浮かぼうとした。

しかし他の澱に絡め取られ、それは叶わない。


他の澱もまた、わかっている。

いくら焦がれようとも、届く筈のない世界。


澱は光り輝く世界に憧れながら、冷たく、暗く、汚い世界で溶けていく。


世界の底で溶けて行く。


ここは地の底、海の底……

そう、ここは世界の底。



澱は溶けて眠っていく。


いつかまた世界がかき混ぜられたなら、世界が濁ったその時は、きっとあの上までいけるだろうか。


その時まで、世界の底で溶けて眠ろう。


ここは地の底、海の底……

そう、ここは世界の底。

アンダー オブ ユニバース


冷たく、暗い、世界の底。

汚い、汚い、世界の底。

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