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ホエイルホエル  作者: たろ
幕間

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統合


グラグラと世界が揺れている。

揺れて混ざる。


確かに揺れているのに、家具や建物が倒れる事はない。


しかし、世界の揺れに、皆立っている事は、ままならかった。


叫びたいが声が出ない。

いや、出ているのかも知れないが、何も聞こえない。


視界がグワンと歪む。


無音の中で世界が回り崩れていく。

崩れて混ざり溶けていく。




遠くで角笛の音色が聞こえる。

その音はだんだんと大きくなり、最後には耳をつんざくほどに鳴り響いた。



ギャラルホルンの角笛だ。


あれは北欧神話だっただろうか。

死者の国ヘルダイムと繋がる、ラグナロクの始まりの合図だ。



『地球平面説』の世界を横並びとするならば、今から繋がる世界は上下だろう。


天国と地獄、神々の世界と悪魔や魑魅魍魎の世界。


それは今、統合されようとしている。



地面に這い蹲りながら、エヴァは笑っていた。


やはり、私の仮説は正しいのだ。


きっと、この角笛が鳴り止めば、全ての世界は統合される、完全な一つのユニバースとなるだろう。


これからは、何処からでも、空を泳ぐ鯨を見られる事だろう。



ふと、気づく。


この音は、角笛では無く、(モビーディック)の鳴き声だ。


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