友情
話を終えた依井奈の姿は変化していた。
黒く光沢を放つ羽に触角が生えている。
依井奈は気にせず奥の壁の方へ歩き出す。
壁に手を当て依井奈は生徒指導部の教員へ言う。
[早く開けてよ。]
その発言の後、壁が開く。
[処刑対象2年3組の沈酔依井奈。]
教員の言葉の後部屋が変化する。
変化した部屋の中からは冷気が溢れ出す。
中央には鉄の足枷が2つ置いてある。
依井奈は教員の指示も待たず、自身の足に枷を付け立ち尽くす。
壁はガラスとして再生した。
ガラス越しの依井奈は平然とした表情をしている。
[依井奈…なんで…]
るあはまだ依井奈が犯人だと理解できない。
[依井奈、何か言い残したことがあるなら言え。]
教員の言葉の後、依井奈は口を開く。
[ねぇ!るっちゃん。
最期にお願いあるの。さっき最期の我儘って言ったのに嘘だったね。
あのさ、私《《地獄に行く》》けどさ…もしも私が転生できたらまた、私を傍に置いてくれる?]
依井奈の発言にるあは反論する。
親友への最後の反論を。
[違うね!依井奈は地獄にいかない。
リリアは!無理矢理にでも依井奈を天国に連れてってくれる。
だから!待たせるのは私の方だよ!
天国で待ってて。だって!
私達、親友だから!
例え!依井奈がリリアを殺しても。
3人で永遠の親友仲間でいよ?
今度は、恨みっこ無しね!]
そう言うるあの表情は暗かった。
依井奈は笑顔を見せ頷く。
ガラスに霜が付着し始めた。
いつの間にか処刑は開始されていた。
ガラスを覆う霜で依井奈はよく見えない。
しかし、依井奈も少し凍っている。
[るっちゃん愛してる。]
身体が上手く動かない依井奈の声はるあ達には届かない。
数分経過した、パット見依井奈は完全に凍結した。
[まだ!助け…]
るあは発言を止めた。
依井奈の頭上に、巨大な蜘蛛が現れる。
蜘蛛は、依井奈の頭部を簡単に砕き持ち去った。
切断面から血液が溢れ出す。
しかし、足枷をつけられ凍った肉体は倒れない。
依井奈の処刑が終わった。
『お疲れ様でした。
自由時間を再度開始してください。
お疲れでしょうし、夕食は30分遅くします。』
無慈悲にも放送は流れる。
心の何処かにぽっかりと穴が空いたように。
何も考えられず、言葉も出なく動くことも出来ない。
1日でたった1日で2人の親友を失ったから。
第二節ヤンデレを最後まで読んでくださりありがとうございました!
次からは第三節セイヴァーへ変化します。




