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哀蛹乱の非行期  作者: 亡久むふ
第二節 ヤンデレ

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依井奈の動機

 【我儘】

 私はずっとるっちゃんと2人でいれると思ってた。

同じ高校にして同じ学科にして。

ずっとずっと2人きりだと思ってた。

高校2年生になった頃の夏休み明け、ハーフの留学生がやって来たの。

美しい金色の髪を持ち、吸い込まれるような青い瞳。

そして、精巧に作られた人形の様な可愛らしい顔。

最初はどうでも良かった。私とるっちゃんには関係ないと。そう思ってたから。

でも、るっちゃんはリリアと話すようになった。

いつしか、私とるっちゃんの間にリリアが入って来た。

 私は、ずっとリリアの事が嫌いだったし殺したかった。

るっちゃんを奪うかもしれないから。

でも、嫌ってるのが殺したのがるっちゃんにバレたら嫌われると思って我慢してきたの。

この日までね。

 黄くんが処刑されたあの日、私は決心した。

殺そうって。

私も成虫になれれば、完全犯罪出来るかもって、そう思った。

 私は考た、殺害方法をルートを殺害日時を誰にもバレないようにあの日からずっと。

 そして、今日になった。

祭り開始時、まだ…殺すなんて考えてなかった。

どうせバレるって。もっと…完全犯罪をしたかった。

でも、途中で何故かリリアから『イイナアタシ一人だよ』ってメールが届いた。

誰にもバレないように、メールの事は黙ったよ。

それで、犯行をした。

みんなが完全に別の場所へ意識を向けてるとき。

私は、走って体育館前に向かった。

ありえないほど脚は速くなっていたの、きっと…もう人じゃないんだろうなってね。

予想通り私は、扉の上枠に触れるかどうかギリギリまでジャンプして、体育館に侵入した。

その後は簡単だった。バレないように進んで、奥の壁際に一人立つリリアの傍へ近寄った。

でも…凶器はなかった。

ポケットを漁ると、カッターナイフが出てきたんだ。

きっと、作業後ポッケに入れて出し忘れてたんだろうなね。

そしてさ…見つけたの屋台に置いてある研がれた短刀を。

私はそれを盗んだ。

 盗んだ短刀で、叫べないように喉を貫いた。

そして、美しい瞳を可愛らしい顔をズタズタにした。

血だらけになった手を髪にこすりつけた、金色の髪も邪魔だから。

その後は逃げ出して、わざと水をかぶる。

るっちゃんといなちゃんと奏先輩には、気にしないでそう伝えた。

雑巾で血液混じりの水を拭き取るなかで返り血を落としていった。

最初は凄く嬉しかったやっとるっちゃんは私のものになるって思ったら。

でもね…徐々に後悔してきた。

だって…リリアは殺される寸前なのに何故か“ごめんね”そう言ってきたから。

考えてみれば分かることだった。

多分最初からリリアは私の殺意に気づいてた。

だって…わざわざ、1人になったって事をメールで送ってきてたから。

 リリアはずっと、私の嫌悪感と殺意を気づいてなお、るっちゃんに気づかれないようにしてくれた。

あの青い瞳で偽物の笑顔を浮かべてたんだよ。

ごめんね。全部我儘だったよね。私はさ…

31話を読んでくださりありがとうございます!

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