2度目の裁判
討論開始の合図が出された後、ゆとが口を開く。
[皆辛いのは分かる。だから、犯人を見つけよう。
そこで必要になるのがアリバイだよ。
アリバイをまとめてみようか。]
【第一討論 アリバイ】
[まず、僕は申し訳無い。
アリバイは無いね。でも、途中だけど美夏さんとなくあさんが《《一緒にいた》》ね。]
ゆとはいつも通り冷静に発言をした。
[はい!ゆとさんの言う通り途中までは美夏ちゃんと居ました!
でも、途中で分かれてから少しは一人でした。
最後は、《《繭ちゃんといました》》。]
なくあが自信満々に発言をした。
[俺様は今日は1人でいたかったが、ずっと《《爽一が傍にいた》》な。
あっ…そうだな…リリアがなくあに繭を預けた時には、爽一は焼きとうもろこしを買ってたな。]
白兎がプラスの情報を加えて発言をした。
[はーい!あーしとるあ先輩、依井奈先輩、奏お姉ちゃんは、生物実験室で水槽作成してて互いに視認してるよ〜!
あとは…あーしと奏お姉ちゃんは、始まりらへんはれあ先輩が《《ソロ》》だったよ!]
いなが元気良く発言した。
[ん〜じゃあ、アリバイが弱いのは僕とれあさんと美夏さんだけかだね。
可能性は2つあるね。
1つ目は、体育館内の誰か。
もう一つは、《《体育館外の誰か》》だね。]
ゆとの可能性にるあが反論する。
[ゆと先輩!2つ目の可能性は否定できます!
理由は、これです!]
るあはスマホの録音を再生した。
『まぁ言いますと。るあさん、依井奈さん、いなさん、奏さんの計4名が退室…そして、入室までの間に入退室者はいません。』
再生されたのは、あの時理科の先生に聞いた、入退室の情報だった。
[これは、監視役として体育館の入口に待機してた理科の先生の証言です!
普通に考えると、体育館内のみで完結すると思います!]
るあの出した証拠と発言を聞き、ゆとは頷きながら話し出す。
[ふむふむ…先生からの証言なら疑う意味はまだなさそうだね。
じゃあ、次まとめときたいのは…死因と凶器だよ。]
【第二討論 死因】
[リリナの遺体は満場一致で《《出血多量》》だろうね。
でも…るあさんの証言を聞いて気になるのは、凶器なんですよ。
凶器は短刀…短刀の保管場所は教員棟3階の重要倉庫です。
それを朝から《《隠し持ってた》》のでしょうか。]
ゆとの推理にるあが口を出す。
[あのさ!隠し持つは無理じゃない?
だって…鞄とかもないし。
でも…そうなるとね。]
るあの声量は徐々に弱くなる。
ゆとはそれを感じ取ったのか、静かに口を開く。
[この犯行は、もしかしたら成虫化をフル活用してるね。
不可能を可能にしたのかもしれない。
今回の裁判は過激化するかもね。]
ゆとが言い終わると、いなが口を出す。
[死因だけじゃなくてさ!遺体の状況も話し合っとこうよ。
共通認識は必要だよ!]
いなの発言で新たな討論が開始する。
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