茶色
皮膚が茶色くなった黄は動かなくなる。
そしえ数秒後、皮膚がひび割れる。
茶色い皮膚の下から黒色の皮膚が露わになる。
黄のモノではない肌の色を見て、なくあは思わず後ろに下がる。
[黄くん…?違うよね…偽物だよね。]
全ての茶色の皮膚が割れ、蚊の様な巨大な羽、瞳は複眼の様になる。
[偽物じゃないよ…なくあ。]
黄の牙は針の様に尖っている。
[黄さん!どういうこと!?教えてくれないかな?
どっちでもいい…身体の変化か殺害理由。]
ゆとが今までとは違う焦った口調で発言する。
[あぁ…良いよ教えてやる。俺が気香を殺した理由をな。]
【殺害理由】
俺は殺したくなるほど、名前を間違えられるのが嫌いだった。
小学校時も中学時は名札を見て名前を呼んでたせいか、│黄と間違えられることが多かった。
名前のせいで良く馬鹿にされた、好きな人からも馬鹿にされた。
殺意が消えることはなかった。
夏休み頃に学校から呼ばれ、決心が付いた。
殺そうと。
しかし、名札は無く名前表が配られててもどうせ振り仮名がふられてる。
なら、[記憶に刷り込もう]と。
わざわざ、自己紹介で自身の名前の間違えの例を提示した。
そして、間違えの方で呼んでくる奴がいれば殺す事にした。
1日目の食堂で花未咲気香先輩が俺の名前を間違えた。
実際に間違えられてみると、どうでも良くなっていたんだ。
だから、1週間殺さずに済んだ。
耐えれてたんだ。
でもさ今日の食後、何も考えずに教員等の3階にいたんだよ。
重要倉庫から、カサカサとした音が聞こえてきた。
気になって、扉を開いたんだ。
…………
そこからの記憶は、一つもない。
でも気づいた時には、気香先輩を殺してた。
片手には、鋭く研がれた鉈を持っていた。
自分では持てるはずがない、重い凶器を握っていた。
焦った俺は、重要倉庫の奥底に凶器を隠した。
見つからなくて良かった。
そう思ってたけど。
討論中も安心しきっていた。
でも…もういいんだ。
なくあにはもう迷惑はかけられない。
ごめんね…なくあ。
こんな化け物を恋人にしてくれて。
感謝してもしきれないよ。
なのに、恩返し出来なかった。
本当にごめんなさい。
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