発明品3 とある科学の超電磁ヨーヨー
いやーベタベタな親父ギャグw
絶対、誰か俺より先に言ってるだろうなw
ここは地下迷宮と噂される王城の地下…そうなっているのは、宮廷魔導士トトギス・ホルメスと厨二王女ディアーヌの工房兼実験室が、個人用に一つづつ、弟子たちの教室を兼ねた共同大工房が三つ、計五つあるせいであるが…今日もなにやら騒ぎが起ころうとしている。
「設計では身長57マーテル、体重550テンの巨大自動鎧になるはずだったんだけど」
「予算が尽きましたか?」
「あらあら、それは残念ね」
いつもは厨二王女ディアーヌ姫と元初等家庭教師でそのまんま女官兼監視係になったマーガレット、そして護衛の女騎士たちしかいないが、今日は孫を過剰に甘やかす祖母・王母陛下が遊びに来ていた。
「だから腕だけ作ってみました。五つくらいに分けて作って後でくっつければいいかなって」
「あらあら。それは良い考えね」
「手だけなのに手抜きに見えるとは、これいかに」
「そんな事より外の広い所で実験よ」
「どうやって運び出しましょう?」
「そうね【縮小】でポケットサイズに…」
「魔法で簡単にサイズを変えられるなら、そもそも巨大なものを作らなくてもいいのでは?」
「それがねぇ、かなりスペックが落ちるのよね。感覚的には25から30パーセントは確実にね」
「あらあら。それは質量保存の法則と関係あるのかしら?」
「それは検証してみなくては判りませんね。なにかいい実験方法を考えてみます」
(((( “しつりょうほぞんのほうそく”ってなに?))))
相変わらず他人には理解できない単語で一人考え込む姫様であったが、今回は姫様に魔法を教えた張本人、王母陛下も加わってよけい訳が分からなかった。
★
という訳で、みんなして王都の城壁を出て外の野原までやって来た。実験の危険度は実験場の広さに比例する、と言ったのは誰かは知らないが、姫様のお付きたちは経験から実感していた。
まず、腕しかないので、胴体代わりに櫓を組むところから始める。
「じゃあ、ドレイ獣ロクサー…」
「ちょちょっちょっとお待ちなさい」
「どうしたんですか、おばあ様?ひな壇芸人みたいですわよ」
「「「「 ヒナダンなんとかって何? さぁ 二人そろって意味不明です 」」」」
「いえね。何か不穏な単語と名前が聞こえたような気がしましたので」
「ん?奴隷の獣人なんだからドレイ獣でしょ。それによくある女性名をつけただけじゃないですか?」
力仕事用に連れてきた犬人族の奴隷に勝手な名前をつけていた。
「他の名前にしましょう」
「しょーがありませんわ。それじゃ…戦闘獣ラフタ…(スッパーン)」
「却下ですよ」
表情一つ変えず張り扇を振り下ろす姿はちょっと怖かった。
☆
「ではスイッチを入れますわよ」
「あらあら、天気もいいのにそう急がなくても」
「おばあ様はそこでゆっくりお茶でも飲みながらご覧になっていて下さい」
「はいはい。それにしても気持ちいいわ。肩こりも腰痛も忘れそうだわ」
「ではこのコインを…」
「姫様。何ですか?この巨大コインは?」
「蝙蝠の洞窟から拾ってきたの。この世界のコインじゃなさそうだから通貨偽造にはならないわよ」
「蝙蝠の洞…背丈の倍もありそうな物、拾ってきたは苦しいですよ、姫様」
「大きさが丁度いいから。で、機械なんだから、全く同じ位置、同じ力でやれるから」
ピーン・クルクル・ドス! ピーン・クルクル・ドス! ピーン・クルクル・ドス!
ピーン・クルクル・ドス! ピーン・クルクル・ドス! ピーン・クルクル・ドス!
「何回コイントスしても、100%の確率で表を出すことも可能だわ
それから、こうやって電気を流す事で…」
シュッ・クルクル↓クルクル↑・パシッ! シュッ・クルクル↓クルクル↑・パシッ!
シュッ・クルクル↓クルクル↑・パシッ! シュッ・クルクル↓クルクル↑・パシッ!
「磁力のくっ付く力と反発する力で、紐が無いのにヨーヨーができる」
「器用なものですね」
「最初は令嬢着装のフックを磁石で出来ないかと思ったのよ」
「まだ諦めてなかったのですか?」
「当たり前よ!女騎士の数が少ないんだもの。鎧を着る時手伝わせる従者はもっと少ないじゃない。鎧とはいえ男の従者に着替えを手伝わせたくないって言ってたじゃない」
護衛イ・ロ・ハは確かに言った覚えがある。
「だから令嬢着装なんだって!
それでね、磁力で脱着を早くするついでに、磁力と電気で動きを速くする機構も考えて、さらに関節部分をマグネットコー…それと自動化を…ついでに強化機構も加えて…おまけに」
「「「だんだん雲行きが怪しくなって… どんどん雲行きが怪しくなってます」」」
「それで、身長57マーテル、体重550テンですか?やり過ぎです!」
「じゃあ、次は指弾の実験よ」
「指弾ですか?」
コイントスの要領で、指で小石や玉を弾いて相手にぶつける技だ。
「これを磁力と合わせると、どれくらい飛ぶかの実験よ」
「あらあら、炎上しそうな実験ね」
「え?王母様、これは火炎系ではなく雷系の魔力では?」
「そっちじゃないのよ」
「王母様も、時々姫様以上に意味の分からない事を仰りますね」
「では行きます! 衝撃はに気を付けて 3 2 1 スタート!!!」
バッシュ―ン! ゴー――――――!!
「流石は私の発明品。大地を揺るが自動鎧」
「揺るがすというか、耕してますね」
進路上の岩や森を破壊し、下の土をめくり上がらせながら飛んでいくコイン。
「それいいかも。今度農業用魔道具でも開発しましょう」
「あらあら、音速は超えてはいないようね。それとヨーヨー・モードのまんまで発射したみたいですよ?」
「「「「「 え? 」」」」」
「えーっと、発射した時と同じ速度に減速しながら戻ってくるはずだけど…」
「あらあら、加速しながら戻ってますよ。これは超音速を叩きだすかも」
「「「 王母様、何でうれしそうなんですか? 危ない 退避、退避!! 」」」
ドッカ―――ンンン!!!
戻って来たコインが自動鎧に激突し、粉々に爆発させてしまった。…なんで爆発したんだろう?ガソリンとかならともかく、魔力で動いてるはずなのに。
「「「「「 プハー ゴホッ 」」」」」
全員、土埃で真っ黒な顔になり、せっかく結った髪は千々に乱れ、服は所々やぶれている。なぜか姫様の白衣だけはキレイにピカピカなままだ。
「あらあら、みんな漂流者達のようですよ」
「おばあ様こそ、昭和のコントですわ」
「「 ハハハ ホホホ 」」
「「「「 笑ってる場合ですか?! 」」」」
「はぁ。なにか疲れましたね。あらあら?肩こり・腰痛が戻ってきましたよ」
「え?」
☆
かくして、微弱な雷系魔法で血行を良くし、絶妙な力加減で型や腰を揉みほぐす小型の自動鎧の手が厨二王女の手により発明され、大好評を得た。
ちなみに、複雑な機構を抜いて手の形だけにして、自分の手では届かない背中をかけるようにして、反対側にはボールをくっつけて肩たたきもできる簡易版も同時に発売され、こちらは庶民にも大好評を得て深く浸透した。
「元がアレなんで開発費用が嵩みましたが、安く発売できて良かったです。流石は姫様、転んでも只では起きない」
「あのね…孫の手くらい転生/転移者じゃなくても誰か開発しなさいよ!」
すいません
プライベートで色々あって、すっかり更新が滞ってしまいました。これから徐々にペースを戻していきますんで、なにとぞ応援のほどを宜しくお願いします。
しかしまぁ、戦闘獣・蒸気獣はギリ出せないな。マグマ獣・機械獣・円盤獣は完全に出せないしな。
でもねぇ〇〇獣は今後絶対に出てきますよw
あぁ、ハニワ原人も出せないかw




