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あなたに全てを捧げてきたけれど…これからは自分の為に生きます  作者: Karamimi


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第51話:周りから固めようと思ったが~ルーカス視点~

「ルーカス、お疲れ様。あなたの作戦は、うまくいったようね」


 サリーの16歳の誕生日兼お披露目パーティが無事に終わり、部屋に戻ろうとしたところで叔母上に捕まった。後ろには叔父上の姿も。


「何の事でしょうか?僕は何もしておりませんが…」


「とぼけても無駄だ。ルーカス、どうして青いスーツを着ているのだい?いつもは無難な黒いスーツを着ているのに」


「確かにスーツに関しては、サリーの瞳を意識して準備したものです。ですが、サリーのドレスに関しては、本人自ら選んだものです」


「確かにあのドレスは、サリーが自ら選んだものよね。あの子、ドレスの色を選ぶとき、オレンジとシルバーを選んだのよ。もしかしたら、サリーもルーカスの事を意識しているのかもしれないわね」


 そうだったのか!サリーはドレス選びの時に、自ら僕の色でもあるオレンジとシルバーを選んでくれたのか。そういえばサリーの部屋にあったドレスも、オレンジとシルバーだった。


 僕はてっきり叔母上が、うまくサリーを誘導したのかと思っていた。だが、自ら選んでくれていただなんて、もしかしてサリーも、僕に興味を持っているのか?


 嬉しくてつい、頬が緩む。サリーと共に過ごしていくうちに、どんどんサリーに惹かれていく。今はもう、1秒だって離れたくない程、彼女の事が大好きなのだ。


「サリーはまだこの国に来て、1年も経っていない。この国の貴族が、好意を抱いている人や婚約者の瞳の色の衣装を着て社交界に参加するという事を知らないのではないのか?アマリリス、サリーにその事を教えたのかい?」


「いいえ…私は教えていないわ。とはいえ、ミレンズ王国でも婚約者の瞳の色を意識して、ドレスを選ぶ令嬢もいるし…それにサリーもきっと、ルーカスの事を嫌っていないと思うわ。ルーカスは本当にいい子ですもの。


 とはいえ、私もサリーの気持ちを大切にしたいと考えているわ。だからもしサリーが、他の殿方に好意を抱くような事があったら、サリーの気持ちを尊重したいと考えているの。


 でもね、あの子はきっと、ルーカスを好きになるわ。だってあの子は、私の姪なのだもの」


 叔母上が言った通り、我が国では婚約者または好意のある異性の瞳の色を意識して、衣装を選ぶ。その為僕とサリーの装いは、世間から見たらお互い好き合っている、いずれ婚約を結ぶという意思表示なのだ。


 僕はもちろんサリーを意識して、彼女の瞳の色でもある青いスーツを着ていた。そしてサリーも、そんなつもりではなかったかもしれないが、自らの意思で僕の瞳の色でもあるオレンジ色のドレスを着ていたのだ。


 これできっと、僕たちが近いうちに婚約を結ぶという噂が一気に広がるだろう。そうなれば、サリーに近づく不届き者はいなくなる。


 ちなみに叔母上も、僕の恋を応援してくれている。とはいえ、サリーの気持ちも尊重したい様で、複雑な感情を抱えている様だ。それでも出来る限り、僕に協力的ではあるが…


「ルーカスがサリーに好意を抱いている事は知っていたし、私も2人が婚約してくれたら嬉しいよ。だが、サリーの気持ちを蔑ろにして、話しを進めるのはいかがなものか。とにかく、サリーには自分の意思で婚約者を決めさせたいと考えている。


 アマリリス、君がサリーの事を心配に思う気持ちもわかる。現にサリーは、自国で酷い扱いを受けてきた。もう二度と、あんな思いはさせたくはない。だが…サリーはもう16歳だ。


 あの子の意思で、婚約者を決めさせてあげよう。とにかくこれからは、サリーが望めば1人で夜会にも参加させるつもりだ」


「叔父上は何を考えているのですか?サリーを1人で参加させるだなんて。万が一悪い男に引っかかったら、どうするのですか?サリーはとても純粋で、疑う事を知らない子です。サリーを1人にするだなんて、そんな危険な事は出来ません


 もちろん僕だって、サリーの気持ちを蔑ろにして無理やり結婚しようだなんて考えておりません。サリーが僕を選んでくれる様に、これからも努力するまでです」


 僕は決してサリーの気持ちを大切にしていない訳ではない。サリーに選んでもらえる様に、これからももっともっと自分を磨くつもりだ。


 ただ…他の輩がサリーに近づかない様にしただけ。そもそもこの国の令息共は、皆馴れ馴れしくて、とてもサリーと釣り合う男なんていない。万が一サリーが悪い男につかまって、弄ばれたりなんてしたら…


 考えただけで、怒りで魔力が爆発しそうだ。

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