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あなたに全てを捧げてきたけれど…これからは自分の為に生きます  作者: Karamimi


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第48話:会場に向かいます

 部屋に戻ると、使用人たちが待ち構えていた。


「お嬢様、早速マッサージを行いましょう。今日は旦那様がお嬢様の為に、他国から取り寄せて下さったオイルを使いましょう。香りもよく肌に良いのはもちろん、魔力生成の手助けもしてくれるそうですわ」


「その様なオイルを、叔父様が?後でお礼を言わないとね」


 叔父様は私の為に、色々な物を取り寄せてくれる。本当に感謝しかない。


 ちなみに自国から連れてきた彼女たちは、すっかりこの国にも慣れた様で、毎日楽しそうに働いてくれている。元々いた使用人たちとも打ち解け、マッサージもこの国の使用人から伝授されたらしい。


 今ではかなり腕が上達し、元々いた使用人たちに負けず劣らず上手にマッサージをしてくれるのだ。


 それにしても、本当に気持ちいいわ。なんだか眠くなってきた。



「お嬢様、起きて下さい。お嬢様!」


「う~ん…まだ眠いわ」


「そろそろ準備をしないと、お披露目パーティに間に合わなくなってしまいますよ。主役が遅刻しては、元も子もありません」


 えっ!もうそんな時間。


 ビックリして飛び起きる。いつの間にか眠ってしまったようだ。


「大変、すっかり寝落ちしてしまったみたいね。急いで準備をしてくれるかしら?」


 まさかお披露目という大切な時に、寝坊をするだなんて。私ったら何をしているのかしら?それでもまだ十分時間はある。


 使用人たちが、手際よく準備していく。


「お嬢様、できましたわ。今日のお嬢様は、誰よりもお美しいですわ」


 鏡の中にうつる自分を見る。以前に比べると少しふっくらとした体、やせ細り頬がこけていたが、それもなくなった。これなら人様の前に出ても、問題ないだろう。


 それにしてもこのふわっとしたスカート、やっぱり素敵ね。ずっと着たいと思っていた。まさかこの国に来て、着られるだなんて。


「お嬢様、そろそろ会場に向かうお時間です」


「そうね、行きましょう」


 使用人たちと一緒に部屋の外に出ると、ルーカス様が待っていてくれた。水色のスーツに身を包んだルーカス様は、いつも以上に素敵だ。


「サリー、そのドレス、よく似合っているよ。とても素敵だ」


「ルーカス様こそ、その青色のスーツ、とても似合っておりますわ」


「サリーにそう言ってもらえると、嬉しいよ。さあ、そろそろ行こう。既に叔父上と叔母上が、ホールで待っているよ」


 そう言うとルーカス様が、スッと手を差し伸べて下さったのだ。どうやらエスコートしてくださる様だ。その手を取り、2人でホールへと向かった。


「ルーカス、サリー、こっちよ」


 叔母様が私たちに向かって、手を振ってくれている。どうやらまだ、来賓の方たちはいらしていないようだ。


「叔父様、叔母様、遅くなって申し訳ございません」


「遅くなんてないわよ。それよりもサリーのドレス、とても素敵ね。スカートにボリュームがあって、とても可愛いわ。こんなドレス、初めてね。これはこの国でも、流行るかもしれないわね」


 どうやら叔母様は、ドレスに興味津々だ。


「本当に素敵だわ。私も今度、マダムに同じドレスを作ってもらうわ。こんな事なら、私もあの時作ってもらえばよかったわ」


「まあまあ、ドレスなんていつでも作れるだろう。それに今日の主役は、サリーなのだから。それにしても今日のサリーは、いつも以上に美しいよ。本当に若い頃のアマリリスにそっくりだ。この分だと、婚約の申し込みが殺到しそうだな」


 そう言って笑うのは、叔父様だ。またいつものお世辞が始まった。叔父様はお世辞を言うのがうまいのだから。


「叔父上、サリーはまだこの国に来て7ヶ月程度しか経っていないのですよ。たとえ婚約の申し込みが来たとしても、全てお断りするべきだ。そもそもサリーと婚約したいだなんて図々しい男に、サリーは渡せない。


 サリー、今日は色々な男どもが、君に絡んでくるかもしれない。この国の男どもはなれなれしいからね。もしサリーに無礼を働いたら大変だ。極力僕が傍にいるけれど、サリーも僕から離れない様に気を付けるんだよ。分かったね」


 ルーカス様が私の両肩を握り、訴えてくる。


「…はい、分かりましたわ」


 あまりの迫力に、返事をするしかない。


 とはいえ、私の様な貧相な令嬢には、誰も近づいてこないとは思うが…

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