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あなたに全てを捧げてきたけれど…これからは自分の為に生きます  作者: Karamimi


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第47話:家族に祝ってもらえるお誕生日

 急いで準備をし、既に準備を整え、待ってくれていたルーカス様と合流した。そして公爵家にある小さな教会へと足を運ぶ。


 教会には既に叔父様と叔母様の姿も。叔母様は涙を流しながら、お祈りをしていた。


 私もその隣で、お祈りをする。


 “お母様、私を生んでくださり、ありがとうございます。今私は、とても幸せですわ。どうか天国で、見守っていてくださいね”


 こんな風にお母様を思い、お祈りが出来たのは初めてだ。ずっと嫌われていると思っていたし、何よりもお父様から“お前にはお祈りをする権利はない”そう言われていた。


 でも今日、お母様を思い、お祈りができてよかった。


「サリー、お祈りは出来たかい?僕もサリーを生んでくれた君の母上に、きちんと挨拶をしたよ。いつか君の母上のお墓で、手を合わせられるといいね」


 お母様のお墓に手を合わせられるといいか…お母様はずっと、私を見守ってくれていた。私もいつかお母様のお墓に、手を合わせたい。


 でも…お父様もお兄様も私を憎み、嫌っている。きっと私がお母様のお墓に行く事を、ものすごく嫌がるだろう。現に私は、一度もお母様のお墓に連れて行ってもらった事がなかったのだ。


 もし…もし叶うのなら、お父様やお兄様との仲も…て、私は何を考えているのかしら?お父様は私を殺したいほど嫌っている、お兄様だって…だからこそ、叔母様が私をこの国に連れって来てくれたのだ。


 それに何よりも、お父様やお兄様の事を考えると、恐怖で体が震える。そんな状況なのだから、会うこと自体難しいし、向こうも二度と私の顔なんて見たくないだろう。きっと私は、もう二度とミレンズ王国に足を踏み入れる事はないだろうから…


「サリー、悲しそうな顔をしてどうしたのだい?すまない、僕が変な事を言ったからだね。きっとここからでも、君の母上に気持ちは届いているよ。君の母上は、ずっとサリーの傍で見守ってくれているのだから」


「そうよ、サリー。マリアはずっとあなたの傍で、あなたを見守っているわ。きっと今も…」


 そっと天井を見上げた叔母様。今もお母様が、見守ってくれているか…


「さあ、今日はサリーの16歳のお誕生日だものね。夜は夜会があるから、昼間に家族だけでお祝いをしようと思って準備をしているのよ。サリー、改めてお誕生日おめでとう。あなたが今、元気で生きていてくれて、私はとても嬉しいわ」


「ありがとうございます、叔母様。私もこの地で、叔父様や叔母様、ルーカス様にお誕生日を祝ってもらえるだなんて、とても嬉しいです」


 お父様もお兄様も、私のお誕生日を祝ってくれることはなかった。唯一祝ってくれたのが、使用人とジョージ様、王妃殿下だったのだ。


「それじゃあ、戻ってサリーの誕生日祝いをしよう。行こう、サリー」


 すっとルーカス様が、手を差し伸べてくれた。その手をゆっくりと取り、皆で食堂へと向かった。


 食堂にはたくさんのお料理と、沢山のプレゼントが置いてあった。4人で美味しい食事を頂き、1つづつプレゼントを開けていく。


 叔父様からはブルーダイヤの付いた時計を、叔母様からはサファイアのイヤリングとネックレスを、そしてルーカス様はオレンジ色のドレスとラピスラズリのブローチをもらった。


 家族にお祝いされながら自分のお誕生日を過ごせる、それが嬉しくて泣きそうになるのを必死に堪えた。これからもずっと、この家族の一員でいたい。そう強く願った。


「さあ、そろそろ夜会の準備をしないとね。サリー、今日の主役はあなたよ。あなたの美しさを、皆に知らしめましょうね」


「叔母上、別にサリーの美しさは僕たちだけが知っていればいいのです。さあ、サリー、部屋に戻ろう」


「はい。叔父様、叔母様、ルーカス様、素敵な時間とプレゼントをありがとうございました。今日の夜会は、皆様に恥をかかせない様に、精一杯務めますわ。それでは失礼いたします」


 叔父様と叔母様に一礼をして、ルーカス様と一緒に、その場を後にしたのだった。

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