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あなたに全てを捧げてきたけれど…これからは自分の為に生きます  作者: Karamimi


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ジョージ殿下とサリーのIFストーリー~ジョージ視点~【24】

「ジョージ様、急いでください。今日はお母様のお墓参りを行う、大切な日なのですよ。遅刻したら大変です」


「約束の時間よりもまだ随分と早いよ。そんなに急がなくても、母上のお墓は逃げないよ」


 サリーと正式に婚約を結んでから、早半年。この半年、少しずつ公爵とサレオ殿との時間を作ってきたサリー。最初はぎこちなかったが、少しずつ打ち解け、今では普通に話せるほどまでになった。


 最近では週に2~3日は、公爵家で過ごすことも多い。すっかり親バカになった公爵からは


 “いつまでもサリーを王宮に置いておく訳には行きませんので、来週にはサリーを公爵家に戻します!”


 なんて宣言されているくらいだ。サリーとの結婚まであと半年、正直このままずっと王宮で、そう思っていた。だがサリー自身も結婚するまでの半年は、公爵家で暮したいとの事なので、仕方なく来週にはサリーを公爵家に帰すことになっている。


 少し寂しいが、サリーが嬉しそうに公爵とサレオ殿と話をしている姿を見ると、嫌だなんて言えない。


 そして今日は、サリーの母、マリア夫人のお墓参りに行く事になっているのだ。サリーにとっては、初めてのお墓参りとあって、朝から張り切っている。


「青いバラも持ったし、準備は完璧ね。お母様、喜んでくださるかしら?」


「もちろん喜んでくれるよ。それよりもサリー、今日は公爵から貰ったブローチを付けて行かなくてもいいのかい?」


 サリーの誕生を記念して作られた銀のブローチ。サリーが生まれる前に準備してあったらしいのだが、ずっと渡せずにいたらしい。あの後すぐに、公爵からサリーに渡された大切なブローチを、今日付けて行くと張り切っていたのだ。


「大変、付け忘れているわ。ジョージ様、教えていただきありがとうございます」


 急いでブローチを付けるサリー。しっかりしているように見えて、意外と抜けている。そんな所も、可愛くてたまらない。


「さあ、行こうか」


 サリーの手をしっかり握り、公爵家へと向かった。


 公爵家に着くと


「私の可愛いサリー。よく来たね」


 公爵の熱烈な歓迎を受けた。つい半年前まで、親の仇でも見るかのような目で、サリーを睨んでいた公爵。だが今は、目の中に入れてもいたくないくらい可愛がっている。


「父上、そんなに強く抱きしめたら、サリーが苦しいでしょう。サリー、苦しかったね。可哀そうに」


 すかさず公爵からサリーを引き離すのは、サレオ殿だ。こちらもサリーをとても可愛がっている。本人曰く“俺はサリーを可愛がると母上と約束したんだ。だから今からでも、サリーを可愛がるぞ”と、意気込んでいたらしい。


 だが…サリーはもう16歳。兄に可愛がられる歳ではないのだが…


 すっとサレオ殿からサリーを取り返す。


「公爵、サレオ殿、それじゃあ参りましょう。サリー、段差に気を付けてね」


 サリーを再び馬車へと誘導した。不満そうな顔の2人も、続いて馬車に乗り込み、出発だ。


「そうそう、アマリリスからサリーとジョージ殿下にと、プレゼントを預かっていてね。今まで全く交流がなかったのに、急にどうしたのだろう?半年後のサリーとジョージ殿下の結婚式も、必ず行くと念押しされているし」


 半年前、僕はルーカス殿に薬を送った。どうやらその薬が効いたようで、ルーカス殿の病気が完治したらしい。あの後母上経由で、感謝の手紙が届いていた。きっとその事で、僕に恩を感じているのだろう。


 別に恩を感じてもらう必要は似のだが…


 それでも、ルーカス殿が助かってよかった。


「叔母様がですか?わざわざ私たちの結婚式に来てくださるだなんて、嬉しいですわ。これを機に、また交流が始まるといいですね」


 そう言って笑ったサリー。1度目の生の時のサリーにとって、アマリリス夫人は命の恩人だった人だ。どんな形であれ、今回の生でもアマリリス夫人に会わせてあげられることが、なんだか嬉しい。


 しばらく進むと、貴族たちのお墓が見えてきた。この一角に、サリーの母、マリア夫人のお墓もあるのだろう。


 どんどん奥へと進んでいく。


 そして、ある一角で馬車が停まった。


「ここがマリアの墓だ。行こうか」


 どうやらお墓についた様だ。サリーと一緒に、ゆっくり馬車を降りる。

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