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報せ

読みに来てくださりありがとうございます。短い駄文ですが楽しんでいってくれると嬉しいです!

敵機は総て第六航空遊撃隊の奮闘によって撃墜された。

全機、漏れなく帰還。7対15の戦況をひっくり返した彼らは紛れもなく、英雄の部隊であった。


しかし、フィオら実戦を幾度も潜り抜けてきた彼らは、戦場から戻り、勝利に浮足立つ元第三十二訓練小隊の三人を引き連れミーティングルームに向かった。


「第六航空遊撃隊所属のみんな。お疲れ様。それでは、今から本作戦の反省を開始する。」

「了解。」

「反省?勝利したのは我々では?」

「いい質問だね、ホルン。でも、戦場では太古の昔から言われることがあるんだ。“勝因の無い勝利は有れど、敗因の無い敗北は無い”。此れに倣い、敵の戦術の穴を見つけ、私たちが何故勝利したのかを見直すことで、敵と同じ轍を踏んで私たちが負けることがないようにするんだ。」

「成程…。ここまで生き残っているのが此れが有効な証左ですね?」

「その通りだ。解説ありがとうモスカート。では、まず敵の動きだが……」


そうして時間は過ぎていく。此れこそ、彼らが戦場で生き残る理由であり、今も未だエースたる理由であり、そして、精鋭部隊として編成された理由である。


一方、そんな彼らの指揮官たるレギュータスは、連邦宇宙海軍駆逐艦『マチルド』の艦長以下生存している乗員をプラットフォームに招き休息をとらせていた。彼らの奮戦称える意味も勿論持っていたが、本筋は艦長を応接室へ招くことにあった。


「ようこそいらっしゃいました。艦長、我が防空プラットフォームへ」

「此方こそ、救援に対して心よりの感謝を。」

「感謝は要りませんよ。仕事ですからね。」

「……形式はこの程度でいいですか。」

「はい。艦長殿、率直に申し上げましょう。我々が求めているのは情報です」

「情報。それというと?」

「第十一番惑星宙域を含め、それより外の宙域には“宣戦布告”という事実以上の情報が届いていないのです。」

「成程、そういう事でしたか。ですが其れについては我々もあまり役に立てそうにありませんな。何分我々に届いている情報も、第五番惑星が宣戦布告を受けたという事実のみです。後は、第四番、第六番惑星との通信が取れない事でしょうか。」

「ふむ…。なるほど。艦長は敵機はご覧になりましたか?」

「ええ。私も艦橋にいましたから。あれは連邦空軍の四式戦闘機でしたね。」

「そうです。つまりこれは…。」

「まさか、第二次内惑星動乱の再来!?」

「艦長からいただいた情報を総合した、ただの推論ですが…。」

「……司令官殿。一つ、思い出した事が在ります。」

「艦長?」

「戦闘機が本艦に殺到する数時間前、第九番惑星を航行していたと推定される郵便船から一瞬、救援要請を受信していたのです。その時は誤操作だったのだろうと思っていたのですが…。」

「そうですか…。敵による撃沈の可能性が高いですね。」

「ええ…。」

「どうですか、艦長、我々と共に来ていただけませんか。高速でなおかつ防空装備の整った駆逐艦が共に来て下さると非常に助かるのですが。」

「申し訳ない。我々の駆逐艦の機関は、敵機の猛攻と先の戦闘によって多次元運動量を喪失。此れ以上の戦闘行動どころか、移動すらままならない状況です。」

「そう…ですか。」

「その代わりと言っては何ですが、先の敵機の前に本艦を襲撃した敵機の幾機かを鹵獲しています。後は本艦に搭載されていた予備の航空兵装。そちらを貴方がたにお渡ししましょう。」

「ご助力、感謝します。長々と失礼しました。貴方も顔色がよろしくない。どうか乗員たちと共にひと時の休息をとってください。」

「ええ、そうさせてもらいましょう。それでは、失礼いたします。」


そうして、『マチルド』艦長との会合は終了した。助力は得られず、此のプラットフォームは未だ暫く孤独な航海へと漕ぎ出すことになる。だが、情報自体は少なからず増えている。敵はどこかの惑星の反乱軍で、その詳細は第九番惑星に撃沈されている郵便船に格納されているだろう。

最早、長く此処に留まっているわけにもいかない。出撃した航空機からの報告が無くなったことを不審に思った敵が暫くの後、此の宙域に進出してくるだろう。


約半日後、『マチルド』乗員生存者、約百余名は通常航行が何とか可能になったマチルドへ帰還していった。あの快速の船であれば、敵が宙域に進出してくる前に安全な十番以降の惑星宙域に撤退が可能だろう。

互いに握手と敬礼を交わして、別の方向へ進出する。だが、向かう理由はどちらも同じであった。彼等も、我々も、生き残るために進むのだ。


「第十二番惑星防空プラットフォームの諸君、本プラットフォームは此れより、第九番惑星宙域に存在すると思われる情報輸送郵便船からの情報収集を目的として出撃する。駆逐艦『マチルド』とはいましばらくの別れだ。総員またの再会を祈り、敬礼!!!」


双方の乗員が、改めての敬礼を送る。互いの航海の無事を祈って。

読んでくださりありがとうございました!

よければ忘れないうちに評価をお願いいたします…

してくださるとめっちゃ喜びます。

気に入っていただけてお時間があったらで構いませんので感想やブックマークもぜひお願いいたします!

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