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故にエースたる

読みに来てくださりありがとうございます。短い駄文ですが楽しんでいってくれると嬉しいです!

突然現れたたった七機。

たった七機の牙によって一機、また一機と墜とされていく。

駆逐艦一隻を沈めるだけの簡単な任務だったはずなのに、すでに襲撃に参加した十五機のうち六機は撃墜され、残りの九機は攻めあぐねていた。どうすべきか迷ううち、ジャンプゲート付近に巨大な反応を探知する。


“中隊長!あれです!!”

“防空プラットフォームを牽引してきたのかっ…。小癪な”

“直ぐに帰還して増援を呼びましょう。後背の敵を放ってはおけません!”

“そうだな。我々単独での破壊は困難を極める。だが艦艇による攻撃ならばひとたまりもない。”

“全機!一度帰還する!情報を得ただけでも僥倖だ。あの駆逐艦も暫くは航行もできまい”


そうして九機に撃ち減らされた編隊は情報を持って帰還の途へとついた。六機の戦友を悼むためにも。自分たちの崇高な目的の為にも。


「いたぞ。」

「やっぱり、帰りますよね。判断としては正確です。しかも素早い。」

「だな。さて、デザートはおいしくいただくとしますか。」

「いつものでいいですね?」

「ん、任せた。」


たった二機の機体は一気に上下に分かれ、敵のレーダー探知の甘い範囲へと入った。そして真下と真上より、一気に敵編隊に向け加速。敵の意識外から、閃光の如き速度を以って突入する。


“はっ!!!!敵機直上、急降下!!”

“何!?何故此処に!!”


20mm機関砲四門、二機合わせて八門が敵のシールドを一瞬で飽和させ、機体をも粉々に砕く。そして生まれた編隊の穴を抜け一気にブレイク。敵の態勢が整う前にさらに一撃。瞬間的に四機を撃墜。


“クソっ!隊長が墜ちた!指示を!”

“副隊長は向こうでもう!!”

“最上級士官は誰だ!!”


情報が錯綜する。戦場での迷いとはつまり、死を意味していた。


「指揮統制が成っていない。」

「この程度で指揮統制が崩壊するようならその程度の部隊ですね。」

「さ、レベラ。『ダスティ』やるぞ。」

「了解!」


レベラの機体がその通信完了と同時に一気に機首を上げ敵の上方からダイブする軌道を描く。


“あれだ!孤立したぞ!墜とせ!”

“了解!”

“俺も行くぞ!まずは一機だ!!”


三機が追従した。だが、それもまた彼等の掌の上でダンスをしていたに過ぎないことは、最早、口にするまでもない。吊り上げられた三機は横から突入してきたフィオの機関砲弾によってあえなくデブリとなった。


残るは二機。一機はフィオが、もう一機はレベラが格闘戦に持ち込ませることなく撃墜。

此れにて、『マチルド』襲撃に携わっていた十五機は総て宇宙の塵となったのである。


撤退すら許さない。情報を持ち帰る事すらもさせない。

戦場で散ったエースは数多く、しかし彼等は今も生きている。

其れが何を意味するか、気が付くのが遅かった者から、彼等がエースであり続ける所以となっていく。戦場に立ち続け、油断はせず、敵の先を行く。

故に彼らはエースたるのだ。

読んでくださりありがとうございました!

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