表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/18

初恋

 


最初の記憶は温かい笑顔だった。




 同年代の子が集まる、王家主催のお茶会。


 初めて訪れた時、怖くてずっと親の後ろに隠れていた。


 他の子が交流する中、いつまで経っても離れな僕に親は困り果てていた。




 突然鈴を転がしたような声がした。



「こんにちは」



 そーっと様子を窺っていた僕は、人見知りをして後ろに隠れてしまう。


 不敬だと謝らせる父を制止して、その人は優しく声をかけてくれた。




「こんにちは。ぼくは、じーくはるとともうします。きみとおはなししたいなぁ」


 そーっと、父の足の後ろから顔をのぞかせると、腰を屈めて同じ目線で笑いかけてくれた。



 恐る恐る、近付くと彼は手を差し出した。


 僕も、指先だけちょんと握手をした。


 ふと、彼を見るとはにかんでいた。




 ジークハルト殿下とは三歳差で、小さい頃の三歳は大きくて。


 たまにしか会えなかったけど、僕は兄のように慕っていた。


 ジークハルト殿下は、僕を色んな所に連れていってくれた。




 小さい時は、王子という身分をよく分かっておらず「あそこにいこう、ここにいこう」と沢山の約束をした。



 それが叶わぬ願いと言うことは、大きくなって気付く。


 気付いたころには、簡単に会える距離ではなかった————





「そっか、あの頃から好きだったんだなぁ」



 眠い目を擦りながら大きく伸びをすると、横に置いていたぬいぐるみと人形を抱き締め、また深い眠りについた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ