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昨日のことを思い出せば出す程、夢心地のようだと微睡んでしまいそうになる。
まだ、夢を見ていたい、でも現実の針は無情にも進んでいく。
今日から、嫌うぞと意気込む。
嫌われるアピールをする為には、ジークハルトを探さなければならない。
彼は探すまでもなく、見つかる。
人に囲まれているので、目立つ。
ただただ何もせず、眺めていた。
何も知らない彼は、僕を見つけるたびに嬉しそうに手を振る。
僕はフイと、顔を背け素知らぬフリをする。
穏やかな微笑みが、困惑へと変わる。
すれ違った時も、相変わらず素知らぬフリをするか睨み続けた。
周りからの顰蹙は酷く、詰られる。
彼は王子だから、当たり前のことだ。
何よりも彼の悲しそうな顔が、脳裏から離れない。
徹底的に無視をした。
僕の周りには人が寄り付かなくなり、噂だけがどんどん広がっていった。
誰も彼も、僕を腫物として、居ないものとして扱う。
彼の視線は痛い程背中に刺さり、僕の胸を抉る。
嫌われてるのに、彼の視線を独り占めしている優越に浸りそうになった。
夜が来る度に、何度も何度も後悔しては泣いた。
月明かりが照らすベッドで人形とぬいぐるみを抱き寄せ、声を押し殺して————




