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 卒業三ヶ月前。


 ジークハルトが卒業すれば、王族である彼と会うことは難しくなる。

 もう、猶予は残されていない。


 気を引き締め、ジークハルトの情報を集めた。

 


 王子の情報を集めるのは何も難しくはなかった。

 人気者故に、調べるまでもなく、集まってくる。


 どれもこれも、昔と変わらず、悪魔の影響を受けている物はなく胸を撫で下ろす。


 生まれ持った光属性が上手く作用していたのか、本人に少し疲労が見えるくらいになっていた。

 聖人君子過ぎるし、力が強いので相殺していたみたいだ。


 蜂蜜のような柔らかい金髪に、浅瀬の海底を彷彿させる綺麗なエメラルドグリーンの瞳。

 ほんわかとした雰囲気に温厚な性格。


 好きにならない人の方が可笑しいくらいだ。




 悪魔を祓う、僕の作戦はこうだ。


 まず、悪魔をジークハルトから放す。

 次に、僕に悪魔を僕に憑ける。

 そして、悪魔を祓う。

 


 悪魔に近付くのは嫌だけど、近付かないと僕に興味を持ってもらえない。


「何か良い案はないものか」


 頭を巡らせるも、全く策が浮かばない。


 ふと生徒に囲まれているジークハルトが視界に入る。


「そっか……人気者だから人に囲まれているよね」


 あの場に自分も居ないといけないのかと気を重くした時に、妙案を思いつく。



『あれだけ人が居て好かれているなら逆に嫌えば目立つ?』



 名案だ。と目を輝かせた後に、後悔をする。


『僕は好きな人を嫌わなきゃいけないのか』と。


 本当は嫌だけど助けるにはそれしかない。



 柔らかい微笑みを振りまくジークハルトを見て、覚悟を決めた。

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