第8 章犬吠埼灯台での導きの光
第8 章犬吠埼灯台での導きの光
太平洋に面した断崖の上に白亜の灯台がある。
犬吠埼灯台である。
強い潮風の中、静かに佇みながら、光は航路を照らし続ける。
オレは灯台を見上げながら思った。
人生は、海のようなものだ。
流されて生きるのである。
自由過ぎることはデメリットもある。
自分で何をやるかを決める必要がある。
オレ何のために生まれてきたのか?
何がしたいのか?
何を望んでいるのか?
問いかけても、誰も答えない。
人生にも灯台が必要だ。
処女航海するべき人生の海を照らしてくれる灯台だ。
~人生には、こうした灯りが必要だよな。
暗闇の中を進むとき、人は道を見失いやすい。
遠くに灯るわずかな光だけががある。
だが、真の光は、進むべき方向を示してくれる。
幸せとは、まさにその導きの光ではないだろうか。
何もかも順調なとき、人は光の存在に気づかない。
迷いや苦しみの中でこそ、幸せの光が輝いている。
灯台は、誰かのために光をともす。
目的港にたどり着くためには、海図がいる。
羅針盤もいる。
それは、船乗りのために、旅人のために、迷い人のためにいる。
一人の人生も、誰かの心に灯をともすことができる。
自分の生き方が、誰かにとっての希望になりうる。
それこそが、人間の幸せに役立つ。
自己研鑽に励み、知識と知恵を学び、人格と霊格を高めていく。
オレは灯台のふもとに立った。
そして、波の音を聞きながら静かに目を閉じた。
導きの光がある限り、人は歩み続けることができるのだ。
この海は七つの海に広がっている。
広い海を見つめる犬吠埼灯台。
オレはもう一度、灯台を見つめた。
どこに行くんだ?
答えは、オレの中にある。
青い海に上には白い鳥が自由に飛びまわっていた。




