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第5章 大山千枚田に実る幸せ
第5章 大山千枚田に実る幸せ
鴨川市の大山千枚田に来た。
山の斜面に無数の棚田が広がっている。
その一枚一枚は、何世代もの人々が汗を流しながら作り上げてきた。
オレは田の縁に立ち、静かに風の音を聞く。
ここは、時間と労力が形になった場所だ。
稲がそよぐたびに、その歴史が語りかけてくる。
人の営みとは、何かを育て、積み重ねながら完成していく。
幸せは、一瞬の奇跡でやってくるものではない。
長い時間をかけて育まれるものだ。
種をまき、土を耕し、水を引く。
それらの努力が、やがて実を結ぶのだ。
オレの人生もまた、試行錯誤の連続だった。
時には失敗し、時には迷い、それでも歩み続けた。
少しずつ何かが積み重なってきたのだ。
~幸せとは、手間を惜しまないことで得られるのか?
大山千枚田の風景は、オレに教えてくれる。
オレはゆっくりと棚田を眺め、心の中で問いかけた。
~今、自分が育てているものは何か?
時間をかけ、愛情を込めて育てたものは、きっと立派に実る。
人生も同じだ。
オレはもう一度、稲穂が揺れる音を聴いて問いなおす。




