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俺の4380日+α  作者: 雪柳
24/31

11歳

「ナオくんは部活入ってるんでしょ?部活って大変?」

「その部によってだね。俺のところは親が当番制で応援とか差し入れとか来なきゃいけないから、親が大変かも」

「・・・親が応援来ないと、変に思われちゃう?」

「やっぱり部によってだよ。俺の友達の部なんかは親が来ると『なんで!?』ってなる部もあるから」


春休み前、卒業して早く休みになったユミカはおじさんおばさんのところにいけない代わりに俺のウチに来てることが多い。


今日も俺が学校から帰ってきたら遊びに来てたユミカがナオと話してた。


「ただいま」

「あ、タダタカおかえり!今日はレイナおばちゃんとお菓子作ったよ!おやつに食べよ!」


俺に気がついたユミカがパタパタ走ってきてランドセルを受け取って床に置いてくれる。


「なに作ったの?」

「前に松崎で作ったタダタカが美味しいって言ってたナッツ入りのゴリゴリクッキー!レイナおばちゃんに教えてあげた!」

「え、マジで!?すぐ手洗ってくるから早く出して!」

「は〜い」


今度はキッチンにパタパタ走ってくユミカ。


「ナオはなんでもういるの?学校は?部活は?」

「今日俺部活無しの半日だったの〜。母さん午後から仕事入ってるから、タカが帰ってくるまでユミちゃんに中学校のこと教えてたの」


ちょっと前から俺は兄貴を『ナオ』って呼び捨てにすることにした。

ユミカが『中学生になるからいろいろ教えてください』って、ナオによく話しかけるようになって、今まではほとんど3人で話してたのに今みたいに2人で話すことが多くなって、それを見ててイライラしたからもう『兄貴』とは呼んでやらないんだ。


「は〜い、タダタカの分!食べて!」

「ユミカの分は?」

「あるよ!タダタカとおやつしたいから、待ってた!」

「じゃ持ってきて一緒に食べよ」

「うん!」


俺とおやつしたいから待ってたんだって。

ナオもいたのに、俺と食べたかったんだって。

ちょっとナオを見てフンッてしてやった。


俺のウチで俺と一緒なら、ユミカは普通にご飯もおやつも食べる。俺がいないと量が少なめなんだって母さんが言ってた。


松崎だとユタくんとならご飯は食べるけど、おやつは食べない。マユミさんとマリカちゃんもいる時はどっちも少しだけ食べるけど、そのあと具合が悪くなったりするんだ。

俺が一緒なら大丈夫じゃない?って思ってやってみたんだけど、ユミカは全然ダメで俺も少ししか食べられなかった。


「ユミカの分も持ってきた!食べよ!」


自分のお皿を持ってきたユミカが隣に座る。

ナオはさっき隣じゃなくて前に座ってたなと気がついて、またナオを見てフンッてする。


あ、気がついたナオがニヤ〜ってした!意地悪する時の顔した!!


「ねぇユミちゃん、俺部屋行くから最後にクッキー1つちょうだい?タカのランドセル持ってるから口に入れてくれると助かる」


俺のランドセル両手で持って、ナオがユミカに近づいてくる!


「1つでいいの?」

「うん」

「どうぞ」


パカッて開けたナオの口にユミカがクッキーを入れてあげてる。


「美味しい、ありがとね」


ユミカにニコッて笑ったあと、俺にフフンてしてから部屋から出てった!!


やっぱりナオは意地悪でイライラする!

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