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俺の4380日+α  作者: 雪柳
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10歳--夏休み5

あと1週間で夏休みが終わる。

ということは、おじさんおばさんの家で過ごすのもあと1週間って事だ。



ユミカの元気が無くなってきた。



日中はいつも通りのユミカだけど、寝る時にはすごく元気が無くなって『寝たくない』ってワガママを言うようになった。


俺とユミカはこの家のユミカの部屋に布団を並べて2人で寝てるんだけど、俺が布団に入ってもユミカはなかなか布団にも入らない。


おじさんおばさんに聞いても、お姉ちゃんたちに聞いても『夏休み終わりに近づくといつもそうなのよ、ごめんね』って悲しそうに言うだけで。

ただいつもよりユミカを抱っこしたり頭を撫でたりは多くしてるような気がした。


今日の夜はやっと布団に入ったユミカが泣いてる。

頭までスッポリ布団に入ってるからたぶんだけど、鼻すすってる音が小さく聞こえるから。


「ねぇ、ユミカ?泣いてんの?」


布団から出て、すぐ隣のユミカの布団まで行って布団越しにユミカを撫でる。

モゾモゾって動いたけど、どっち?なに?


「ユミカ、手出せる?」


ちょっとジッとしてたけど、布団の隙間からユミカの手が出てきたからその手を繋ぐ。


「俺と手繋いで、俺が問題出すから、合ってたらギュッて握って、違ったらパッて離して、ってできる?」


ーギュー


「あ、ユミカもできた」


これは母さんが小さい頃めちゃくちゃ泣いてて理由を言えない俺に考えてくれたヤツ。

だいたい兄貴に意地悪されたからだったけど。



「ユミカ泣いてる?」

ーパッー

「泣いてないの?」

ーギュー

「夏休み終わっちゃうのイヤ?」

ーーーー


ユミカの手が何もしないで震えてる。


「俺はユミカとここで楽しかったから、夏休み終わるのイヤだな」

ーギュー

「宿題は全部終わってるから無敵だけど」

ーギュー

「帰るのイヤ?」

ーーーー

「ユミカ?」

ーーーー

「ギュできない?」

ーーーーーギュー


ギュってしてる手が震えてて、俺の手まで震えそう。


「俺がいてもダメ?」


手の震えが止まった。


「あっちの家でユミカが1人になんないように遊びに行くよ」

ーギュー

「ジュリのお散歩行ったみたいにうた歌いながらカイの散歩行こう」

ーギュー

「ここにいっぱい泊まらせてもらったから、今度はユミカが俺んち泊まりに来て」

ーギュー

「まだ、帰るのイヤ?」

ーーーーーパッー


繋いだ手を離したユミカが、布団から出てきた。

やっぱり泣いてた。頭も顔もぐちゃぐちゃになってる。


「・・・!!・・・!」


俺がこのお泊まりで最後に知ったユミカの秘密は、大泣きしてるユミカは声を出さないで泣くってこと。


おばさんにイタズラして2人で怒られた時は普通に声出して泣いてたから、どこからが大泣きなのかはわかんないけどあの時よりは大泣きしてるから合ってるはず。



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