10歳--夏休み
「なぁタカ?もうすぐ夏休みじゃん?ユミは俺の両親の所に1人でずっと泊まりに行くんだけど、タカも行かねぇ?」
突然ユタカさんに言われたのは、マユミさんとマリカちゃんが学校の行事で泊まりでいないから泊まりに来ればって遊びに来ていた夏休みも近い日だった。
「おとうさん!?」
俺よりユミカの方が驚いてて、3人で食べてたユミカが作ってくれたカレーのお皿がスプーンでガチャン!となる。
「え?いや・・・ユミカのおじいちゃんおばあちゃんの事俺知らないし・・・」
「!!!」
俺の言葉を聞いてユミカがものすごく怒った顔で俺を見た。
え?なんで?
てか、こんなに怒った顔初めて見た!俺変な事言った!?
「ユミ。俺はタカに聞いてるし、カッちゃんにもアッチにも話はしてあるよ」
「なんで・・・?」
今度は泣きそうな顔でユミカが震えてる。
なんなの?俺は行くとも行かないとも言ってないのに!!
え、でもちょっと待って?じゃあユミカは夏休み中ずっとお泊まりでいないって事!?
プールとか花火とかアイス一緒に食べたりとかゲームとかカイの散歩も俺1人になるの!?
「行く」
「!!!?」
嫌だもん。俺ユミカと夏休みも遊ぶもん!
ギッ!!と今まで見た事ない顔でユミカが睨んでくる。
泣いちゃいそう・・・でも。
「俺もユミカと行く」
「バカ!きらい!!」
叫んで階段を駆け上ってっちゃった・・・
きらいって言われた・・・
ユミカも泣いてたけど、俺も泣きそう。
むしろ泣いてるかもしれない。
「きらいかぁ〜・・・ごめんなタカ。大丈夫か?」
ユタカさんが心配そうに俺の顔を覗き込んでくる。
「俺ユミカと行っちゃダメ?夏休みもユミカといたい」
「俺はタカが行ってくれたら嬉しいし、すごくありがたい。ただ、タカがびっくりする事がめちゃくちゃあるんだ」
「びっくりすんの?」
なんの話なのか全然わかんないけど、たぶん大事な事なんだと思うからちゃんと聞く。
「ユミってちょっと変わってるだろ?」
「ユミカはユミカだよ」
「う?う〜ん・・・?まぁいい。ユミにはちょっと秘密があって、タカもアッチに行ったらそれが隠せないから、いっぱいびっくりするよって話なんだよ」
どういう事?ユミカに秘密があるの?ちょっと口が悪い事?算数嫌いな事?
「ユミカの秘密なら俺知ってるよ?」
「タカの知ってる秘密じゃないんだよな。まぁ、タカも行く気になってくれたし、ユミの方は俺が話するから一緒に行ってやってくれ。頼むよ」
「わかった!まかせて!」
頼まれたし、ユミカと一緒にいたいから行くよ!!
次の日からカイの散歩の時ずーっと
『本当に一緒に来るの?』『なんで来るの?』
とユミカに責められ続けたけど、俺は
『本当に行く』『ユミカと遊ぶ』
そう言って耐え続けた!
最後にはユミカの方が何も言わなくなった!俺の勝ち!!
ユミカの秘密?の夏休みが始まる!




