【外伝】 え、パパが勇者!? 今日は何をしても褒められる日なんですけどー!? 娘たちの全肯定ラッシュにパパの情緒が崩壊寸前ー!?
――これは、まだ異世界に行く前。
どこにでもある、日本のとある家族の一日。
神崎家の朝。
朝の光が差し込むリビングで、父は珍しく目覚ましより先に目を覚ました。
亮「……よし、今日は勝った」
ベッドの上で小さくガッツポーズ。
リビングに向かうと、すでにあんなとみゆが起きていた。
あんな「パパ、おはよう!」
みゆ「おはようございます」
亮「おう。今日は俺の方が早いぞ!」
あんな「すごい! 自主的に起きられるなんて!」
みゆ「成長ですね」
亮「いやいや毎日ちゃんと起きてるぞ!?」
朝からいつもと違うような…。
違和感を覚えつつも、亮はキッチンへ向かった。
亮「よし、今日は朝食担当だな」
あんな「頼もしい!」
みゆ「キッチンに立つ背中が様になっています」
亮「そんな大げさな……」
出汁を取り、具材を入れ、味見。
亮「……ちょっと濃いか?」
あんな「挑戦する姿勢が素敵!」
みゆ「味に個性があります」
亮「個性って便利な言葉だな!?」
食卓に並ぶ朝食。
あんな「おいしい!」
みゆ「とても温かい味です」
亮「ありがとう……って、なんだ今日?」
昼。
買い物袋を両手にぶら下げて帰宅。
亮「ふう、重かったぞ」
あんな「力持ち!」
みゆ「頼りになります」
亮「これくらい普通だ」
あんな「普通を続けるのってすごいんだから!」
みゆ「継続は尊敬に値します」
亮「ん?またその流れなのか!」
夕方。
父はソファで一息ついた。
亮「今日はやけに褒められるな……」
あんなとみゆが並んで立つ。
あんな「パパ」
あんな&みゆ「お誕生日おめでとう」
亮「……あ」
あんな「いつもありがとう」
みゆ「本当に、ありがとう」
テーブルの上には小さなケーキ。
亮「……そうか。今日か」
あんな「忘れてたでしょ?」
亮「ちょっとな」
みゆ「想定内です」
ろうそくを吹き消す。
小さな拍手。
亮「ありがとうな」
あんな「どういたしまして!」
みゆ「感謝はお互い様です」
夜。
二人は自室へ。
あんな「大成功だったね」
みゆ「ええ」
あんな「パパ、ずっと照れてた」
みゆ「効果的でした」
あんな「来年もやる?」
みゆ「もちろんです」
静かなリビング。
一人残った父は、ソファに腰を下ろす。
亮「……一年に一回くらい、全部褒められる日があってもいいかな」
昼間の言葉が、胸の奥でじんわりと温かい。
亮「良い娘になってくれたな」
目を閉じる。
亮「……でも今日はなんだか、疲れたなー」
その声は、どこまでも優しく、満ちていた。
こうして――
一年に一度、父の誕生日は、静かで温かな余韻を残して終わった。
ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)、
次は誰の特別な日になるのか――。
いつも『ぱぱやら!』をご愛読いただき、ありがとうございます!
今回は神崎家の平和(?)な日本での一幕をお届けしました。
普段は亮の天然っぷりに容赦ないツッコミが飛ぶ神崎家ですが、誕生日という「無敵時間」の前では娘たちのガードもゆるゆる。
全肯定ラッシュにタジタジになる亮の姿は、ある意味で異世界の魔王と戦うよりハードだったかもしれません。
父としての威厳を守ろうとしつつも、隠しきれないニヤけ顔……。
そんな彼らの温かい絆の再確認が、次なる異世界での大騒動への活力チャージとなったはずです!
亮「いやあ、たまにはこういう日があってもいいよな! 勇者ポイントがカンストした気分だぞ!」
あんな「ふふっ、パパが本当に単純で助かったよ。でも、調子に乗って明日から『やらかし』を増やさないでね? 読者の皆さんも、パパの応援(⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️評価)をお願いします!」
みゆ「観測データによれば、パパは褒めると伸びるタイプですが、同時にフラグも立てやすくなります。さらなる『やらかし』を未然に防ぎ、物語の安定供給を維持するためにも、ブックマークという名の観測維持をお願いします」
もっふる「ピィー♪」
次章、いよいよ朝8時本編再開! お楽しみに!




