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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、最強の娘たちともっふるで挑むFランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第三十三章 回廊編〜パパが無自覚にフラグを回収⁉ 炸裂する新技と仕掛けられた罠!?〜

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第287話 え、パパが勇者!? 新スキル発動!? 99.7%の確率で理不尽トラブル!?

襲いかかる魔物たちとの激しい戦いを終えた一行は、古びた回廊の奥へと進んでいた。


先頭を行くのは神崎家の面々。

そこから少し距離を置き、慎重な足取りで調査隊の三人が続く。


先ほどまでの狂乱のような乱戦がまるで嘘のように、通路は静まり返っていた。


亮「……急に静かになったなぁ」


あんな「さっきまで、あれだけの数の魔物が押し寄せてきてたのにね」


みゆ「はい。現在は魔力・生命体反応ともに完全に皆無です」


ベアトリス「ですが、静かすぎるのも少々不気味ですわね。まるで嵐の前の静けさのようですわ!」


グルム「皆、決して油断はするなよ」


亮「分かってるって、グルムさん」


グルム「この回廊の突き当たりに何が存在するのか、俺たちにはまだ何も見えておらんのだからな」


ボルグ「ああ。それに、この通路自体もどこまで伸びているのやらさっぱりだ」


亮「本当に長いよなー。一本道だから迷わないのは助かるけどさ」


ボルグ「それにしても……」


ボルグが歩きながら、ふと立ち止まって石壁の表面に手を触れた。


ボルグ「やはり、どう見ても鉱山や採掘用の坑道とは造りが根本的に異なる」


あんな「そうなの?」


ボルグ「ああ。鉱石を掘り出すための坑道なら、もっと補強の支柱を立てたり、掘削しやすいようにアーチ状の傾斜をつける。ここは……まるで何かを隠し、不可侵に保つための回廊だ」


みゆ「では、一体何のために作られた場所なのでしょうか」


ボルグ「それがさっぱり分からんのだ」


ノルク「ここまで深く潜っても、建造した者の意図すら見えてきませんね」


ベアトリス「なにせ、古の封印扉の奥に隠されていた回廊ですもの! 普通の場所であるはずがありませんわ!」


亮「まあ、確かに言えてるなぁ」


神崎家とドワーフたちは、暗闇の先を目指してさらに奥へと足を進めていく。

壁面の石組みは気が遠くなるほど古く、足元の石畳にも長い年月の重みが刻み込まれている。

それにもかかわらず、大きな崩落を起こすこともなく、一本の直線となって深く深く伸びていた。


みゆ「依然として、周囲に異常な魔力はありません」


ノルク「こちらも魔導感知に変化はありませんね」


グルム「魔物の気配は?」


ノルク「今のところ、全く感じられません」


亮「なんだぁ。じゃあ、このまま何事もなくスーッと終わってくれれば万々歳だな!」


あんな「ちょっとパパ! それ完全にフラグだからやめてよ!」


亮「ええーっ!? なんでだよ、無事を祈っただけじゃないか!」


ベアトリス「確かに、そのようなことを言った直後に何か起こることは多いですわ!」


亮「俺のせいなの?」


みゆ「はい。分析によりますと、今回はパパの『フラグ建築スキル』と『トラブルホイホイ』による相乗効果が期待されます」


亮「相乗効果!?それに、フラグ建築スキルって、新しいのが増えているのだけど」


みゆ「はい。新スキルを取得しました。したがって、99.7%の確率で何らかの理不尽なトラブルに巻き込まれます」


亮「ほぼ100%じゃん!それにそんなスキル取得してないからねー」


あんな「まあ、いつもの事だから今更驚かないけど」


みゆ「完全に想定内です」


もっふる「ピィー♪」


グルム「ハハハ! お前たちは毎回楽しそうだ」


ボルグ「本当にな。頼もしい限りだ」


笑い声が響き渡り、和やかな空気のまま静かな通路を進んでいく。


コツ。 コツ。 コツ。


静寂の中、全員の靴音だけが重なり合って遠くまで響いていた。

何が起こるわけでもなく、一行は順調に回廊の深部へと足を踏み入れていく。

しばらく歩いたところで、グルムがふと足を止めた。


グルム「……」


ボルグ「どうした、グルム?」


グルム「……いや、気のせいか。何でもない」


ボルグ「そうか」


グルムが前方の暗闇を確認する。

仕掛けらしきものも、怪しい影もない。

ただ、真っ直ぐな通路が果てしなく続いているだけだ。


ノルク「まだまだ先が長そうですね」


みゆ「ええ。ですが止まっているわけにもいきません」


あんな「よし、気を取り直して行こう!」


亮「おうっ!」


もっふる「ピィー♪」


再び歩みを進める一行。


一歩。

また一歩。


神崎家と調査隊が、さらに奥へ進んでいく。


その瞬間。


―――――――――ッ!!!!


ドォォォォォォォォォンッ!!!!!


閃光。


鼓膜を打ち破る爆音とともに、足元の地面が一瞬で跳ね上がった。


黒煙と紅蓮の熱風が津波となって押し寄せ、頭上の天井を叩き割る。

砕けた巨岩が嵐のように降り注ぎ、視界の全てを塗りつぶした。


あんな「キャァァァァァッ!?」


みゆ「この爆……っ!」


ベアトリス「皆さまー」


亮「みんなーーーっ!?」


叫び声すら強烈な衝撃波に呑み込まれ、爆炎の渦の中へと掻き消えていった。


こうして――

前触れもなく牙を剥いた圧倒的な大爆破。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)は、

激しい衝撃と黒煙の底へと一瞬にして呑み込まれてしまった。

前触れなしの大爆発で回廊が完全崩落?

逃げ場なしの絶体絶命の危機を奇跡的に無傷で乗り切るも、暗闇の奥に浮かび上がる怪しい影の存在。

退路を断たれた神崎家は、暗闇の果てに揺れる謎の光を目指して突き進む。


次回、第288話 え、パパが勇者!? 前触れなしの大爆発!? 家族の絆で暗闇の先の光を目指せ!?

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