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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、最強の娘たちともっふるで挑むFランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第三十三章 回廊編〜パパが無自覚にフラグを回収⁉ 炸裂する新技と仕掛けられた罠!?〜

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第282話 え、パパが勇者!? 封印の先にある謎の静寂な通路!? その通路が一転する!?

ひんやりとした冷気が肌を刺す一本道を、一行は警戒の度合いを強めながら進んでいた。

壁に埋め込まれた発光石がうっすらと青白い光を放ち、一行の影を不気味に長く伸ばしている。


亮「それにしても、ずいぶんと真っ直ぐで長い通路だなー。どこまで続いてるんだろ?」


あんな「うん。曲がり角も階段も一つもないし、本当にただただ真っ直ぐだね」


みゆ「建築学的・防衛的な観点から見ても、極めて異常な構造です。通常、防衛を目的としたダンジョンや封印施設であれば、侵入者の進行を阻むためにクランク状の曲がり角やトラップ、迷路構造を施すのが定石。これほど無防備な直線通路を作る合理的な理由が存在しません」


ベアトリス「わたくしには、なんだかすごく神秘的な場所に思えますわ!」


あんな「でも、ドワーフの歴史ある王家の記録にも、このような場所に関する記述は一切なかったのですよね?」


グルム「ああ。こんな通路が存在すること自体、今日まで一度も聞いたことがなかった」


ボルグ「そもそも封印の扉の存在さえ俺たちは知らなかったからな」


グルム「ああ。その扉の奥のことなど誰も知るわけがないだろ」


あんな「じゃあ、ドワーフの王様も、街の人たちも、本当に誰も知らない秘密の場所なんだ……」


亮「誰も知らない未開の抜け道かぁ……なんだか冒険心をくすぐられるというか、ワクワクするな!」


ベアトリス「未知の領域、楽しみですわ!」


あんな「ちょっとパパ! ワクワクしてる場合じゃないよ。 危険な侵入者が先に進んでるかもしれないんだから!」


みゆ「パパの緊張感の欠如は今に始まったことではありませんが、この静寂は少々不気味です」


亮「大丈夫だよー。 何が起きても、俺がちゃんと守るから」


あんな「まもる?『とらぶる』の間違いでは?」


亮「あんなちゃん?今の、最後の『る』しか合ってないぞ」


みゆ「いいえ、何の問題もないと思われます」


もっふる「ピィー♪」


あんなは太陽のような笑顔を浮かべながら続けた。


あんな「ただ、いつもどこでもすぐ迷子になるパパでも今回はさすがに大丈夫そうだね」


みゆ「この一本道で迷子になるのは、空間を跳躍するレベルの奇跡が必要です」


亮「ふふん、甘いな二人とも。見ての通りの一本道でも、隠し通路がある可能性があるだろ!」


あんな「別に威張って言うことでもないと思うよ」


みゆ「ただ、パパにしては珍しく極めて理にかなった主張です。一本道であっても、方向音痴のパラメータは隠し通路の存在すら引き寄せ兼ねません」


ベアトリス「さすがパパですわ! その堂々たるお姿、誠に頼もしくございますわ!」


亮「それって褒めてないよね?」


もっふる「ピィー♪」


神崎家ならではのどこか抜けた会話に、張り詰めていたドワーフ三人の表情もわずかに和らぎ、肩の力が抜けたようだった。


グルム「ハハハ、本当にお前たちは大物というか、肝が据わった家族だな……。だが、油断だけは禁物だぞ」


亮「はい、慎重にですね。慎重というのは俺のためにある言葉だからな」


あんな「どの口が言っているのやら……そう言っていつも騒動に引き込まれるのは誰なのよ……」


みゆ「慎重の意味を辞書で調べてください」


もっふる「ピィー♪」


そんな和やかな掛け合いを交わしながら歩を進めていた。

まさにその瞬間であった。


グルム「……っ! 全員、止まれ!!」


先頭のグルムが突如として声を張り上げた。


亮「どうしたんですグルムさん?」


グルム「……気配だ。奥から……恐ろしい勢いで何かがこちらへ向かって走ってきている!」


あんな「えっ!? 侵入者!?」


ノルク「ま、魔力反応の増大を確認! いえ、違います……これは魔力というより、底知れない殺気です!」


真っ直ぐに続く一本道の果て、果てしない暗闇の奥深くから、地鳴りのような重い足音が途切れなく響き始めていた。


ドタドタドタドタ……!


ズシン!


ズシン!


みゆ「……大型の生体反応が複数! この移動速度は明確にこちらを死角なしで急襲してきます!」


ベアトリス「魔物が来ますわ! 皆様、お下がりくださいですわ!」


暗闇を切り裂くようにして、血のように赤い目をギラつかせた、見たこともない凶暴な魔物の群れが怒涛の勢いで雪崩込んできた!


亮「よーし!行くぞ!」


あんな「任せて!」


みゆ「了解です」


ベアトリス「任せてくださいですわ!」


もっふる「ピィー!」


不気味な咆哮をあげながら一直線に迫り来る魔物たち。


こうして――

古の封印が破られた静寂の回廊は一転して戦場となり魔物たちが牙を剥く。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)の、

暗闇から未知なる脅威が襲いかかろうとしていた。

狭い回廊を埋め尽くす凶暴な魔物の大群。

突如として解き放たれたあんなの新技が、暗闇を真っ二つに引き裂く。


自分でも理解不能な覚醒の裏で、あり得ない場所に現れた魔物の謎が神崎家をさらなる深淵へと誘う。


次回、第283話 え、パパが勇者!? 封印の先で魔物急襲!? あんなの覚醒新技『大地斬』炸裂!?

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