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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、最強の娘たちともっふるで挑むFランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第三十二章 鉱山編〜散歩気分で迷い込んだパパ、ドワーフ国を揺るがす大騒動を引き起こす?〜

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第274話 え、パパが勇者!? 地震の原因を探れ!? パパの暴走⁉ 勝手に地下調査開始!?

亮「よーし! それじゃ、地下都市を探検するぞー!」


あんな「……探検?」


亮「そう! 男のロマン、地下迷宮の探検だ!」


あんな「探検じゃなくて調査だよ。むっちゃワクワクした顔をしてるけど」


みゆ「しかも迷宮ではありません。パパが迷子になっているだけです」


亮「細かいことは抜きにしてさ。みゆも調査が必要と言っていただろ」


みゆ「確かに言いましたが、それは単独と言う意味ではありません」


亮「俺たちはドワーフの王様から正式に依頼されてるんだろ?」


みゆ「正確には、王様から受けたのは『合同での調査依頼』になります。神崎家単体での勝手な行動許可ではありません」


亮「ほら見ろ! 王様から依頼されてるってことは、つまり『王様公認の探検』ってことじゃないか! 堂々と探検できるじゃないか!」


あんな「解釈の仕方が理解不能なんだけど」


みゆ「それがパパです」


あんな「それにパパ、昨日までも探検したと思うのだけど……」


亮「あれは、観光。今からは探検だよー」


あんな「ほんといつものパパだよね」


亮「大丈夫だよー」


あんな「でた。パパの大丈夫」


みゆ「特殊スキルトラブルホイホイ発動しました。イベント発生確率99.9%です」


ベアトリス「わたくしも探検楽しみですわ!」


もっふる「ピィー♪」


亮「じゃあ、まずは昨日行った鉱山まで行ってみよう!」


あんな「『じゃあ』で強引に押し切られたんだけど……」


みゆ「昨日、特殊なエネルギー反応が確認された大鉱山エリアですね。ポイントとしては妥当です」


亮「だろ? あそこから本格的な探検開始だ!」


ベアトリス「では、行きますわ!」


もっふる「ピィー!」


こうして、神崎家の一行は元気いっぱいに宿を出て地下都市のメインストリートへと繰り出した。

周囲には朝早くから鍛冶場に向かうドワーフたちが忙しそうに行き交い、あちこちからカンカンと金属を打つ威勢のいい音が響いている。


神崎家は鉱山へと続く通路を進んでいった。

……進んでいったはずだった。


亮「……あれ?」


無数の分岐が網の目のように交差する通路の角で、亮が急に足を止めた。

顎に手を当て、左右の道を交互に見比べる。


あんな「どうしたの、パパ?」


亮「いやさ、鉱山に行く道って、確かこっちだったよな?」


みゆは静かに首を横に振った。


みゆ「いいえ。昨日通過したルートとは、すでに二つ前の分岐から完全に異なっています。現在地は居住区西側通路です」


亮「あれぇ? いやいや、俺の直感によると、絶対にこっちの道だったと思ったんだけどな……」


ベアトリス「さすがですわ!またしても見事な迷子ですわ!」


亮「迷子じゃないって! 大丈夫、大丈夫! ここは山の中をくり抜いた地下都市なんだから、どこを歩いていても最終的にはどこかで繋がってるだろ」


あんな「その大ざっぱすぎる直感頼みの考え方が、一番危ないんだってば……!」


みゆ「前回、それで迷子になりました」


案の定、立体的に交差する幾重もの石造りの通路を、亮の直感を信じて進むこと数十分。

最初は賑やかだったドワーフたちの声もすっかり遠のき、周囲の明かりも徐々に薄暗くなってきた。


亮「あれ……おかしいな……?」


みゆ「……」


ベアトリス「……」


あんな「ねえ、パパ」


亮「は、はい」


あんな「これ、完全に迷子だよね?」


亮「……大丈夫、まだ俺の勘は死んでない」


みゆ「客観的な事実をお伝えします。完全に迷っています。周辺の地理データとの照合が一切不可能です」


亮「大丈夫だと思う……たぶん、この角を曲がれば……」


冷や汗をダラダラと流しながら、亮がキョロキョロと周囲の壁を見回した、その時だった。


亮「ん? なんだあれ?」


薄暗い通路の行き止まり付近、崩れかけた岩壁の一部に、ぽっかりと黒い不気味な穴が開いているのに気づいた。

周囲には木製の補強材が打ち付けられているが、どれも腐食してボロボロになっている。


あんな「こんなところに、道……? ううん、穴があるよ?」


みゆ「……非常に古い構造ですね。補強材の劣化具合から推測するに、少なくとも数十年以上は人が立ち入っていない廃坑道と思われます」


ベアトリス「使われていない古い坑道でしょうか。気味が悪い雰囲気ですわ……」


亮「へえ……」


さっきまでの冷や汗はどこへやら、亮は少年のような爛々とした輝きを瞳に宿し、坑道の奥へと視線を向けた。

昨日までの正規ルートでは見たこともなかった、歴史を感じさせる謎の抜け道。


亮「よし!」


ぽんと手を叩き、亮は力強く宣言した。


亮「探検だーっ!」


あんな「やっぱり探検になってるじゃないの!? 迷子になった挙句に怪しい穴に入ろうとしないでよ!」


みゆ「パパ、本来の目的である『地震の原因調査』を忘れないでください」


亮「分かってるって! この古い坑道の奥に、地震の原因があるかもしれないだろ? だからこれは『調査兼探検』なんだよ!」


あんな「言い方を変えただけじゃない!」


娘たちの必死の制止を、亮は清々しいほどの笑顔で完全に聞き流した。

そして一切の迷いもなく、腐食した木枠をくぐって古い坑道の中へと足を一歩踏み出す。


あんな「あっ! ちょっとパパ! 勝手に入っていかないでよ!」


みゆ「……やれやれです。仕方がありません、パパの護衛およびデータ収集のため、追従します」


ベアトリス「わたくしも参りますわ!お供いたしますわ!」


もっふる「ピィー♪」


呆れ果てるあんなをよそに、吸い込まれるように闇の中へ進んでいく神崎家の一行。

偶然見つけた謎の古い坑道の中には、冷ややかな地下の風が吹いていた。


こうして――

ドワーフ王との約束や事前連絡などどこへやら、パパの能天気な暴走によって勝手な地下調査……もとい「探検」が始まってしまうのだった。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)の

迷子から始まる新たな波乱が、暗闇の奥で静かに神崎家を待ち受けていた。

忘れ去られた廃坑道の奥で、突如として襲い来る無数の影と狂乱の超音波。

普段は冷静な天才次女・みゆの思考すら狂わせる不快な音波攻撃で、神崎家が大ピンチ!?


なんとか危機を脱したと思ったその瞬間、闇の奥から響く不気味な重低音。

地底に潜む“真の異常”が牙をむく!


次回、第275話 え、パパが勇者!? 地下深くへ進め!知られざるドワーフの坑道!?

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