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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、最強の娘たちともっふるで挑むFランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第三十二章 鉱山編〜散歩気分で迷い込んだパパ、ドワーフ国を揺るがす大騒動を引き起こす?〜

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第267話 え、パパが勇者!? ドワーフ国でスローライフ宣言!? 初日からフラグ乱立で家族総出の街巡り!?

第三十二章の開幕です!


ドワーフ国へ到着した神崎家一行を待っていたのは、山を切り開いた巨大な地下都市と大鉱山!


「今度こそスローライフだー!」


と意気込むパパですが、相変わらずのマイペースぶりで地下迷宮に迷い込み、みゆの鑑定スイッチは大爆発!


さらにはドワーフの規格外すぎる戦闘力に呆気にとられたり、何かにつけて始まるドワーフ流の宴会に巻き込まれたりと、今回も大騒ぎの予感です。


しかし、その地下深くでは、ドワーフたちさえ知らない異変と謎の反応が静かに動き出していて……?


ツッコミどころ満載な神崎家のドタバタ異世界スローライフ(?)、

新章もぜひ楽しんで読んでいただけたら嬉しいです!


亮「今日からスローライフだー!」


亮の声が、朝の部屋いっぱいに爽やかに響き渡った。


あんな「はいはい! おはようパパ」


あんながあきれたように笑う。


みゆ「おはようございます。パパ、朝からフラグを立てるのはやめてください」


ベアトリス「おはようございますですわ!」


もっふる「ピィー♪」


もっふるがフワフワと体を揺らし、ご機嫌な挨拶を返す。


亮「フラグではないぞ。着いた初日から大変だったから、今日はのんびりしたいんだ」


あんな「まあいつものことだけどね」


みゆ「パパの特殊スキルのコンボです」


亮「特殊スキルコンボって……俺、そんなもの発動させた覚えはないぞ?」


みゆ「事実です。そのせいで、昨日も着いた早々騒ぎに巻き込まれました」


みゆの冷静な対応に、亮はうっと言葉に詰まって苦笑いを浮かべた。


亮「でも、結果的には楽しかったから大丈夫だよ」


あんな「大丈夫の意味、絶対間違ってると思うな……」


みゆ「パパですから」


ベアトリス「わたくしは、とっても楽しかったですわ!」


もっふる「ピィー♪」


あんな「それにしても、グリムザさんが用意してくれたこの宿屋、本当にすごいよね」


みゆ「宿屋そのものが、巨大な岩山の一部をダイナミックにくり抜いて造られています。建造物としても非常に興味深いです」


亮「名前が『岩窟亭』だからな。直球というか、そのままだよな」


ベアトリス「お部屋のベッドもふかふかで、とっても快適でしたわ!」


もっふる「ピィー♪」


もっふるがフカフカのクッションの上で気持ちよさそうに体をすり寄せた。


亮「せっかくドワーフ国まで来たんだからさ。今日は本当にのんびり街を観光しよう」


あんな「うん! ドワーフの街、ゆっくり見て回りたいと思ってたんだよね」


みゆ「この巨大な地下都市と山岳構造には、私もデータ収集として大変興味があります」


ベアトリス「異国の街を探索ですわ! 胸が高鳴りますわ!」


もっふる「ピィー♪」


亮「よし!」


亮は勢いよく立ち上がると、晴れやかな顔で宣言した。


亮「よし、決まり! それじゃあ早速、出発だー!」


こうして神崎家の一行は、宿屋『岩窟亭』を出た。


一歩足を踏み出すと、目の前には息を呑むようなドワーフ国の壮大な街並みが広がっていた。

山そのものを切り開いて造られた、重厚でありながらどこか温かみのある街。

垂直に切り立った雄大な山肌には幾重もの建物が整然と組み込まれ、その壁面からは無数の窓が光を反射させている。

山の斜面に沿って石畳の道や階段が伸び、その先にも幾層にも重なるように建物が続いていた。


亮「改めて見ても、やっぱりすごいスケールだな……」


あんな「本当……山そのものがひとつの巨大な街になってるみたい」


みゆ「建物が山の地形に沿って巧みに造られていますね。合理的な構造です」


ベアトリス「本当に……どこを見てもとても美しい街並みですわ!」


亮「お! あっちを見てみろよ、畑が見えるぞ」


亮が指さした先には、山の斜面を利用して段状に綺麗に整備された緑の畑が広がっていた。


あんな「わあ……なんか、日本の風景とも似てるね」


みゆ「幾何学的に配置された斜面利用の農地構造は、確かに日本の段々畑と極めて類似しています」


亮「日本、か……」


流れる雲を見上げながら、亮の胸にふと懐かしい景色が重なる。


あんな「ねえ……こっちに来てから、もう随分たつよね」


亮「そうだなー……あっという間だった気もするけど」


あんな「……私達、いつか日本に帰れるのかな」


みゆ「……現状の魔法体系および空間移動理論においては、元の世界へ帰還する具体的な手段は解明されていません」


ふっと訪れた小さな静寂。

あんなも亮も、遠い空を見つめたまま言葉を呑み込んだ。


亮「……」


あんな「……」


しかし、亮はすぐにポンと自分の頬を叩き、いつもの笑顔を浮かべた。


亮「分からないことをずっと考えていても仕方がないだろ! せっかくこんなすごい場所に来たんだ、今を思いっきり楽しまなきゃ損だぞ」


あんな「……そうだよね!」


あんなは陰りを吹き飛ばすような、太陽のように明るい笑顔で力強く頷いた。


みゆ「……相変わらず思考の切り替えが早いです。ですが、それがパパです」


ベアトリス「詳しいことはよく分かりませんが、わたくしも一緒に楽しみますわ!」


もっふる「ピィー♪」


亮「よーし! じゃあ今日は、楽しもうー!」


あんな「おー! まずは食べ歩きからね!」


みゆ「スローライフの第一歩として、正式に宣言・記録しておきます」


にぎやかな声を響かせながら、神崎家は活気あふれるドワーフ国の街並みの中へ、楽しそうに歩き出した。

だが、彼らはまだ気づいていなかった。

整然と並ぶ段々畑の最上層。

そこから立ち上る微かな魔力の揺らぎと、石畳の陰からこちらをじっと見つめる、小さな影の存在に。


こうして――

未知のドワーフ国でも相変わらずマイペースな神崎家の、賑やかな休日が幕を開けたのだった。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)が

今日もまた賑やかに始まっていく。


山丸ごとくり抜かれた巨大な地下都市へ足を踏み入れた神崎家。

男心をくすぐる壮大なロマンに大興奮のパパだったが、直感頼みの散策で案の定……完璧な迷子に。


三次元に交錯する立体迷宮で悲痛な叫びがこだまする中、危機感ゼロのパパが起こしたまさかの行動とは!?


次回、第268話 え、パパが勇者!? 地下都市は迷路状態!? パパ、完全に迷子になる!?


迷子になってもタダでは起きないパパの、マイペースすぎる爆走劇(?)見逃すな!


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