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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、最強の娘たちともっふるで挑むFランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第三十一章 鍛冶編〜気さくな挨拶で溶け込むパパ⁉〜

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第265話 え、パパが勇者!? ドワーフ王と謁見!いつもの即答!?

亮「やっと解放されたー」


鍛冶場の親方とドワーフたちの怒涛の質問攻めをなんとか切り抜けた神崎家。


鍛冶場を出ると、外の空気が心地よく感じられた。


亮「……あんなことになるとは思わなかったよ」


あんな「でもすっごく楽しかった! 職人さんたちの熱量が凄かったね」


みゆ「はい。鍛冶の構造や理論、データ的にも非常に興味深かったです」


ベアトリス「ドワーフの鍛冶技術、実に素晴らしかったですわ!」


もっふる「ピィー♪」


亮「……それにしても、すっかり長居しちゃったな」


みゆ「さすがパパの特殊スキル、トラブルホイホイとおっさんホイホイです」


亮「そんなスキルは持ってないからー」


あんな「ところでパパ、当初の目的は忘れてないよね」


亮「目的?」


みゆ「はい。ドワーフ国に来た本来の目的です」


亮「……もちろん忘れてないぞ」


あんな「何、その間は。怪しいな」


亮「地震のことだぞ。それに獣人王国からの親書も忘れてないからな」


みゆ「では、親書を渡しに王宮に向かいましょう」


ベアトリス「ですわ」


もっふる「ピィー♪」


亮「よし、まずは王宮だな」


しばらく歩いていくと大きな岩壁が現れた。

その奥に造られた建物。

そして、そのさらに奥。

山の内部へ続く道の先に、ひときわ大きな建物が見えてきた。


亮「……あれが王宮かな?」


あんな「大きい建物だから分かると言っていたからそうだと思うよ」


みゆ「あれだけ立派な建物は他にありませんでした。間違いないと思われます」


ベアトリス「ドワーフ国らしい王宮ですわ」


もっふる「ピィー」


王宮の入り口の前に到着すると、甲冑に身を包んだ兵士が二人、槍を交差させて立ち塞がった。


兵士A「止まれ」


兵士B「王宮に何のようだ」


亮「良かった。やっぱりここが王宮で間違いないみたいだ」


あんな「とりあえず迷子にならなくて良かったね」


みゆ「……パパ、お姉ちゃん、兵士の方がかなり険しい顔で睨んでいます」


あんな「ごめんなさい。獣人国からの親書を持って来ました。国王様にお会いしたいのですが、お取次ぎいただけますでしょうか? 」


兵士A「獣人国からの親書だと……」


兵士B「確認させてもらえるか」


亮「もちろんです」


亮が懐から丁寧に封印された書簡を取り出して差し出す。


兵士A「間違いない」


兵士B「しばらく待たれよ」


亮「よろしくお願いします」


兵士たちは慎重に神崎家の一行を見渡す。

一際目を引くもっふるの存在に一瞬固まりつつも、すぐさま奥へと伝達に向かった。

しばらくすると、兵士が戻ってきた。


兵士A「お待たせした。国王がお会いになるそうだ。入れ」


神崎家は案内され、王宮に入った。

長く続く石造りの廊下。

天井を支える巨大な石柱には、ドワーフ族の長い歴史と鍛冶の伝統を伝える繊細で力強い装飾が施されている。

やがて、装飾が施された扉の前に到着した。


兵士「こちらです」


扉が開くと、謁見の間の奥に、一人の風格のあるドワーフが王座に座っていた。


国王「よく来られた。わしがドワーフ国、国王のドワルド・ドゥルガンだ」


亮「ご丁寧にありがとうございます。では……」


胸を張る亮を抑え、あんなが前に出た。


あんな「父の神崎亮。私は娘のあんなです。妹のみゆとベアトリス、獣魔のもっふるです」


みゆ「みゆです」


ベアトリス「ベアトリスですわ!」


もっふる「ピィー♪」


亮「あんなちゃん……このパターンはパパはちょっと寂しいな……」


あんなは太陽な笑顔を見せながら


あんな「なーにか言ったかな、パパ」


亮「何でもないです……はい…」


一瞬でシュンと小さくなってしょんぼりする亮。


国王「……ハッハッハ! なかなか賑やかで面白い家族だな。気に入ったぞ」


あんな「いえ、面白いのは父だけです」


国王「あんなと言ったか。若いのに中々のものだぞ」


豪快に髭を揺らして大笑いする国王。

すると、王座の脇に立っていた目つきの鋭い人物が小さく咳払いをした。


「ドワルド様、そろそろ本題に」


国王「補佐官のグリムザか、分かっておるわ」


国王は視線を再び亮たちに向け、表情を引き締めた。


国王「獣人国からの親書を持っているそうだな」

亮「はい。こちらです」


亮は補佐官のグリムザへと親書を手渡した。

グリムザがそれを受け取り、国王へと渡す。


国王「うむ」


国王は親書を受け取ると、親書を読み始めた。

謁見の間に静寂が訪れる。


国王「なるほど……獣人国では、かなり活躍したそうだな」


亮「え?いや……俺たちは普通に手伝っただけだけど」


あんな「そうだよね」


みゆ「我が家にとっては、いつもの日常の延長線上です」


国王「そうか」


国王は面白そうに鼻で笑った。


国王「それで、今回は何のために我が国まで来た?」


亮「地震です」


国王「地震?」


亮「はい」


亮は少し真剣な顔になる。


亮「獣人国でも地震が起きていました」


みゆ「こちらへ来る途中でも、何度か揺れを確認しています」


亮「ここまで頻繁に起きるのは、ちょっとおかしいんじゃないかと思って」


国王「……確かにな」


亮「やっぱり、ドワーフ国でも気になっていますか?」


国王「ああ」


国王は頷く。


国王「我々も原因を探っている」


亮「そうですか」


国王「母なる大地に何か異変が起こっているのかもしれん」


亮「母なる大地ですか」


国王「昔から言い伝えがある、母なる大地が目覚める時山々が崩壊し、大地が裂けると」


亮「目覚めるということですか」


あんな「そんな大きな事態になったら大変です。早く止めないと」


みゆ「国が崩壊する」


ベアトリス「大変ですわ!」


もっふる「ピィー♪」


国王は、まっすぐな瞳で自分たちを見つめる神崎家をじっと見つめ返した。


国王「地震が気になったから、わざわざここまで来たのか?」


亮「はい」


国王「……」


国王は少し驚いたような顔をした。


国王「わざわざ、感謝する」


亮「いえ。気になっただけですから」


あんな「いつものことです」


みゆ「はい。制御不能な初期衝動です」


ベアトリス「ですわ!」


国王「近々、調査隊を派遣するつもりだ。もしよろしければ、その時一緒に行ってもらえるか」


亮「もちろんです」


あんな「パパ!また即答だね」


みゆ「……想定内です」


ベアトリス「任せてくださいですわ!」


もっふる「ピィー♪」


国王「頼もしい限りだ。よろしく頼むぞ!」


話し合いがひと段落したその時。

亮が真剣な眼差しで尋ねた。


亮「あ……あの、国王様。一つだけお伺いしてもよろしいでしょうか?」


あんな「え?」


みゆ「…」


謁見の間に再び静かな緊張が走った。


こうして——

ドワーフ王との謁見を果たし、異変の調査へと協力することになった神崎家。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)が

また怪しい雲行きとともに続いていく。

三百年の国交断絶の理由を問うパパの素朴な疑問から、一瞬で取り囲む精鋭暗部たちの完全包囲網。


厳重な警戒態勢を敷くドワーフ国と三国に共通する失われた歴史の謎に、能天気な神崎家が踏み込んでいく。


次回、第266話 え、パパが勇者!? 300年の国交断絶、その理由は誰も知らない!?


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