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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、最強の娘たちともっふるで挑むFランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第二十四章 神話編~ パパの号令で家族が全開⁉ 格をも超えた壮麗な雷の連撃!?~

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第201話 え、パパが勇者!? フェニックスは神の存在?? そして新たなる領域へー!?

誰も動けなかった。

聖火山フェルナードの頂。

空という空を、息を呑むような黄金の炎が完全に埋め尽くしている。


この地に君臨する山の神、フェニックス。

その身に宿る炎は、先ほどよりもさらに強く、さらに巨大に膨れ上がっていた。


みゆの分析は、正しかったのだ。


調査隊が文字通り命を懸けて叩き込んだ総力戦。

そして、神崎家の放った格をも超えた連携。

その全てが、この神話級の存在には何一つ通用しなかった。


フェニックスがゆっくりと、その巨大な翼を広げる。


――ゴォォォォォォォォ――――!!


大気を激しく震わせる地鳴りのような音が響き、黄金の炎が一層激しく燃え盛る。

熱波が押し寄せ、周囲の強固な岩盤がどろどろと溶け出し、山頂の大地が赤く染まっていく。


ルーク「なっ!? まだ魔力が膨れ上がっているというのか……!」


オスカー「馬鹿な……人間の限界を遥かに超えた一撃すら、糧にするというのか」


ラウル「おいおい、冗談だろ……」


ディオン「これだけの戦力を集めて、傷一つ付けられないとはな……」


ガルド「そんな、嘘だろ……! 万策尽きたってのかよ……!」


天へと舞い上がる黄金の炎を見上げ、ルークが必死に声を絞り出す。


ルーク「総員、展開している防御態勢を全力で維持しろ……!」


カイル「くっ……」


オスカー「来るぞ……。防御魔法の出力を最大に!」


ガルド「畜生、ここで終わりかよ……」


ラウル「さすがに、今度ばかりは笑えねぇな……」


誰もが覚悟していた。


次に、その規格外の一撃が放たれた瞬間、全てが終わる。

王国が誇る騎士団も、最高峰の魔術師団も、数多の修羅場を潜り抜けた冒険者たちも、そして、神崎家も。

誰一人生き残ることはできない。

この圧倒的な神の威光の前に、勝てると思っている者など、もう誰一人としていなかった。


ベアトリス「申し訳ありませんわ、お姉さま……」


あんな「ベアトリス……」


ベアトリス「わたくしの力が、全く及びませんでしたわ……。せっかくお姉さま方が繋いでくださった好機でしたのに……」


限界まで力を使い果たし、膝をつくベアトリスの肩が小さく震える。

しかし、あんなは優しく首を横に振った。


あんな「ううん、そんなことないよ。ベアトリスは本当によく頑張った。あの一撃、めちゃくちゃかっこよかったんだから」


みゆ「事実です。ベアトリスの放った『雷皇・天衝破』の瞬間出力は、既存のAランク冒険者の最大火力を218パーセント上回っていました。誇るべき数値です」


ベアトリス「お姉さま……」


亮「いやー、本当によく頑張ったよなー。パパ、見てて感動しちゃったぞ」


ベアトリス「パパ……」


亮「うんうん、みんな本当に格好良かった! 満点だ、満点!」


もっふる「ピィ!」


張り詰めていたベアトリスの口元に、自然と柔らかな微笑みが浮かぶ。


それは不思議な光景だった。

目の前には世界の終わりを告げるような災厄が迫っているはずなのに、パパのいつもと変わらない一言だけで、凍りついていた心がふっと溶けていくような、絶対的な安心感に包まれる。


その時だった。


――力を、確認した。


亮「え?」


突然のことだった。

頭の中に、直接響き渡るような声。


亮は驚いて周囲を見回すが、誰も言葉を発していない。

みんなフェニックスを睨みつけたまま硬直している。


――強き力、確かに見せてもらった。


亮「……誰だ?」


あんな「え? パパ、急にどうしたの?」


みゆ「どうしました? 精神的プレッシャーによる幻聴ですか?」


亮「いや……今、誰かの声が頭の中に……」


しかし、あんなにもみゆにも、その声は届いていないようだった。

聞こえているのは亮ただ一人。

普段の表情から、亮の目つきが少しだけ変わる。


――条件は満たされた。


亮「条件……? 一体何の条件だよ」


みゆ「パパ? 誰と話しているのですか」


ルーク「おい、亮さん、どうしたんだ……!?」


周囲の困惑を余計に煽るが、亮は答えられなかった。

声の正体も、その目的も分からない。

だが、なぜだろうか。

頭に響くその声に、不思議と懐かしいような、聞き覚えがあるような感覚を覚えていた。


ふと見上げると、フェニックスの巨大な黄金の瞳が、真っ直ぐに神崎家だけを見ていた。

しかし、そこには先ほどまでの熱量はなく、攻撃を繰り出す気配も一切ない。

ただ、じっとこちらを見つめている。

何かを観察するように。その存在の奥底を確かめるように。


――汝らは……


亮「……」


気づけば、周囲の音が急速に遠ざかっていた。

吹き荒れる風の音。

燃え盛る激しい炎の音。

怯え、戸惑う声。


そのすべてが、まるで水の中にいるかのようにふっと消え去っていく。

耳の奥に残るのは、頭の中に響き渡る静かな声だけだ。


――選ばれたのだ。


亮「選ばれた……? 俺たちが……?」

あんな「ちょっと、パパ!? 誰と話しているの?」


みゆ「状態確認。パパの反応値、低下しています。応答してください」


ベアトリス「パパ、大丈夫ですの!? しっかりしてくださいですわ!」


娘たちの必死の声も、今の亮の耳には届かない。

意識そのものが、ここではないどこか別の、気の遠くなるほど広大な場所へと引き寄せられていくような感覚だった。


そして、最後にその言葉が響いた。

どこまでも静かに。

どこまでも厳かに。

まるで世界の理、そのものが直接語りかけてくるかのように。


――ここから先は。


亮「……」


――我の領域ではない。


その瞬間。

フェニックスの黄金の炎が、まるで役目を終えたかのように、静かに揺らめいた。

答えは何も示されない。

ただ、これから何かが始まるという、胸をざわつかせる静かな予感だけが残されていた。


――そして、


その空のさらに遥か。

女神は、穏やかな微笑みを浮かべていた。


ふふ……あの家族は、本当にどこまで私の予想を裏切ってくれるのでしょう。

200話という節目を、まるで皆で楽しむお祭りのように笑顔で迎えてしまうのですから。


誰もが勝てないと絶望する神話の守護獣を前にしても、あの勇者はどこまでも無邪気に目を輝かせ、娘たちは格をも超えた壮麗な雷の連撃で世界を震撼させました。


その渾身の絶技すら吸収し、一切の煤すら纏わぬ圧倒的な不死鳥の威容。

そして、最後にあの勇者の頭へと直接響き渡った、選定を告げる神威の託宣……。


『ここから先は、我の領域ではない』


山の神とは違う、世界に眠るさらなる影が、静かにその姿を現そうとしています。


使命感ではなく、純粋な気持ちで、ただ幸せを分かち合い歩む彼らの姿。


最強の力を持ちながら、目の前の絶望をも温かな家族の絆で包み込んでしまうあの純粋な想いこそが、世界で最も強く、そして優しい魔法なのかもしれませんね。


知らぬうちに世界の理を塗り替え、新たなる領域へと導かれていくその歩みは、どれほど禍々しい運命の影が待ち受けていようとも、きっと柔らかな光へと変えてしまうのでしょう。


さて……

次はどんな日々を紡ぐのでしょう。


神話の境界線が引き裂かれたその先で、あの勇者の家族はまた、私の想像を超えるような奇跡を見せてくれるのでしょうか。


光が揺れ、風がそっと熱の余韻を払うように吹き抜ける。

その微笑みは、予感に満ちた夜明けのように優しかった。


こうして――

絶対的な絶望の渦中で、神話の存在は誰一人理解できない言葉を残し、世界は静かに次の段階へと動き始めた。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?) は、

最後に残した言葉の真意とは?

そして、動き出した神崎家を待ち受ける、新たなる運命の行方は!?

【第二十四章「神話編」を終えて(通算200話記念!)】


第二十四章「神話編」を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。


そして皆様の温かい応援のおかげで、ついに通算200話という大きな節目を迎えることができました。


今章は神話の災厄フェニックスの圧倒的な炎を前に、あんなとみゆ、ベアトリスの神をも超える極大三連撃という三姉妹の見事な連撃が戦場を震撼させました。


ですが、神崎家の絆で最大の危機を乗り切ったと思われましたが……。


次章の「新たなる領域」ではさらにスケールアップしたトラブルが一家を待ち受けます!


亮「みんな、神話編の応援と通算200話達成、本当にありがとう! 読者のみんながくれる熱い声援のおかげで、俺の見えない勇者ポイントも過去最高に限界突破している気がするぞ! これからもよろしくな!」


あんな「ちょっとパパ、200話記念だからって調子に乗って、また次のトラブルを引き寄せないでよ!? でも、ここまで連れてきてくれた読者の皆さんの応援には本当に感謝しています。皆さん、これからも私たちと一緒にこの旅路を歩んでくれたら嬉しいです!」


みゆ「観測データを報告。200話という特異点を越え、パパのやらかしフラグが既に次回予告時点で炸裂傾向にあります。これ以上の事態悪化を予防するため、読者の皆様の評価(★)とブックマークによる『強力な予防策』の展開を要請します」


ベアトリス「200話という記念すべき日をパパやお姉さまたちと迎えられて、わたくし本当に幸せですわ! さあ皆様、私たち三姉妹の固い連帯感と、皆様の清き評価・ブックマークで、パパにさらなる光を捧げましょうですわ!」


もっふる「ピィー♪」


明日朝8時より、第二十五章がスタートいたします!

これまでと同様に、いえ、これまで以上に楽しんでいただけたら嬉しいです。

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