表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、最強の娘たちともっふるで挑むFランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第二十四章 神話編~ パパの号令で家族が全開⁉ 格をも超えた壮麗な雷の連撃!?~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

213/233

第200話 え、パパが勇者!? 200話記念の極大三連撃!? 『雷王』『神龍』『雷皇』で神話をぶっ飛ばせー!?

黄金の炎が天を覆いつくしていた。

息をするだけで喉が灼けそうなほど、大気が激しく燃えている。

聖火山フェルナードはそのすべてが地獄の業火に包まれているかのようだった。


その山頂に、絶対的な神として君臨する不死鳥フェニックス。


集結した騎士団、魔術師団、そして歴戦の冒険者たち。

誰もが絶望の表情でその巨体を見上げていた。

持てる全力を叩き込んだ総力戦の直後だというのに、フェニックスの美しい羽には、傷一つ負っていない。


ルーク「……化け物か、これが神話級の力というのか」


ガルド「クソッ、これだけの人数で攻めて、どうしろってんだよ……!」


レイン「これだけの強力な攻撃が、かすり傷すら付いてないなんて……」


リリナ「そんな……本当に、勝つ方法なんてあるの……?」


周囲に重苦しい絶望が広がり、誰もが武器を握る手を震わせる。

だが、そんな戦場の空気を切り裂くように、あまりにも場違いな男の声が響き渡った。


亮「よーし!」


場違いな声が響いた。

全員が振り向く。


亮「200話記念だー!」


あんな「パパ!? 何を言ってるんですか!?」


みゆ「結論。意味不明です。脳の疲労による妄言の可能性を考慮します」


ベアトリス「お姉さま、パパが仰るのですから、とにかく200話ですわ! 」


もっふる「ピィ!」


亮「いやー、めでたいねぇ。せっかくだし、ここは一発、みんなで派手にいこう!」


あんな「せっかくの意味が分かりません!」


みゆ「状況との関連性、および論理的整合性はゼロです 」


ルーク「……亮さん、さっきから何の話をしてるんだ?」


オスカー「私にもさっぱり分からん……。しかし、あの落ち着き、何か秘策が……?」


ラウル「ははっ、相変わらずだな、亮さんは! いつだって俺たちの想像を超えてくるぜ!」


亮「よーし! それじゃあ神崎家、全開だー!」


あんな「結局こうなるんですね……。もう、突っ込むだけ損した気がするよ」


みゆ「予測通りです。パパのテンションに引きずられるのは非効率ですが、戦闘の口火を切るという意味では機能します 」


ベアトリス「全力ですわー!パパ、お姉さま方、私の全出力を捧げますわ!」


もっふる「ピィー♪」


フェニックスがさらに大きく巨大な翼を広げた。

大地を震わせる轟音。

巨大な炎が、容赦なく大地を焼く。

そしてすべてを焼き尽くさんと迫る灼熱。


亮「行くぞー!」


あんな「はい!」


みゆ「了解」


ベアトリス「お任せくださいですわ!」


もっふる「ピィー♪」


もっふるが戦意を高めるように鋭く鳴くと同時に、神崎家の面々は一瞬にして戦闘態勢を整える。


みゆ「お姉ちゃん、ベアトリス、受け止めて。構築を開始します 」


みゆがそう言い終わると空は、完全に異様な光景へと変貌していた。

何万本もの光の糸が天へ向かって逆流するように、激しい放電波が空間そのものをはげしくきしませていく。


異世界の大気が放電波によって爆ぜ、世界が焦げる特有の匂いが立ち込める中、みゆの瞳が淡く、しかし絶対的な光を帯びていた。


みゆ「……二人の剣を限界値まで。――『雷王天衣らいおうてんい』」


みゆが静かに呪文を紡いだ瞬間、あんなの剣とベアトリスの剣が同時に、天から招かれた雷王そのものが強烈に降臨した。


挿絵(By みてみん)


それは通常の属性付与などという生易しい概念ではない。

刀身へと直に降り立った雷王は、目も眩むような壮麗な雷の衣となって、二人の剣を、そしてその全身を幾重にも厳かに包み込んでいく。

荒れ狂う純白と雷の織物が大気を激しく震わせ、この世の音という音を完全に掻き消していった。


あんな「いくよ、ベアトリス!」


ベアトリス「はい、お姉さま!どこまでもお供いたしますわ!」


二人は同時に大地を蹴った。


背後に雷王の光翼をたなびかせながら、左右から交差するように空へと跳躍する。

その姿は、暗雲の広がる空を真っ二つに切り裂く二筋の光そのものだった。


標的は、上空で傲然と羽ばたくフェニックス。


あんな・ベアトリス「「『雷王双翼らいおうそうよく十字星じゅうじせい』!!」」


すれ違いざまに放たれた二人の超高速の斬撃は、フェニックスの巨体に巨大な【X】の十字星を鮮烈に刻み込む。

大気を引き裂く雷の刃が肉体に深く食い込み、フェニックスが苦悶の叫びをあげた。


だが、これだけで終わる神崎家ではない。


すでに次の一手の座標を完璧に計算し終えていた。

あんなたちが刻んだ十字の亀裂。

それこそが、さらなる落雷を確実に呼び込むための天の道となる。


みゆ「……逃げても無駄です。座標へ全出力を同期。――『神龍天雷ジ・エンド・オブ・ジュピター』」


ゴォオオオオン……ッ!!!


天頂を覆っていた重苦しい黒雲が、まるで生き物のように渦を巻き、真っ二つに割れた。

そこから現れたのは、天を駆ける龍のごとき、太さ数十メートルにおよぶ極大の雷柱である。


聖火山全体が一瞬で真っ白な光に包まれ、世界の終わりを予感させる轟音と共に、雷の巨龍が垂直に叩き落とされる。


直撃を受けたフェニックスは、あまりの衝撃と凄まじい神威に、全身をガチガチと激しく震わせて完全に硬直した。


落雷がもたらした凄まじい爆煙と土煙が、聖火山を覆い尽くす。

普通ならここで勝負あり、と誰もが息を呑む瞬間。


しかし、その神の雷の煙を、凄まじい速度で突き抜ける影があった。


ベアトリスだ。


ベアトリス「お姉さま方が繋いでくださったこの好機……わたくしが決めますわ!!」


みゆの『神龍天雷』が残した、神話級の凄まじい余波。

そして、あんなと共にその身に纏っていた純粋な『雷王』の天衣。


その二つをベアトリスが自身の刀身へと限界まで引き絞った瞬間、大いなる雷が激しく混ざり合い、一つの巨大な光へと融解していった。


王の衣を織り込み、神の龍を吸い込んで、限界を超えて鳴り響く純白と金の荒れ狂う雷光。

大上段に構えた剣は、それらすべての雷を統べる「皇」の威厳を帯び、天をも穿つほどの巨大な刃と化している。


ベアトリスは、身動きの取れないフェニックスめがけて、その渾身の神撃を真っ直ぐに放った。


ベアトリス「――『雷皇らいこう天衝破てんしょうは』!!!!」


挿絵(By みてみん)


激突の瞬間、聖火山に巨大なクレーターができるほどの衝撃波が吹き荒れ、爆炎とは異なる「純粋な白い光」が視界を完全に視界を完全に奪い尽くした。


やがて、絶対的な静寂が荒野に戻ってくる。

大地は大きく抉れ、ベアトリスの放った衝撃の余韻が、地鳴りのように足元を小さく震わせていた。


あんな「……やった、のかな……?」


剣を地面に突き立て、肩で息をしながらあんなが前方の爆煙を見つめる。


ベアトリスもまた、限界以上の魔力を絞り出したことで膝をつき、しかしその表情には確かな手応えが浮かんでいた。


ベアトリス「……や、やりましたわ、お姉さま!神の雷をも束ねた我が一撃、いかにフェニックスといえどですわ……」


渾身の一撃を放ったベアトリスは、確かな手ごたえを感じていた。


その言葉に応じるように、上空の黄金の炎がゆらぎ、巨大な翼が崩れていくように見え、誰もが息を呑んだ。


ルーク「……やったのか?」


オスカー「すごい……」


ラウル「本当に倒した……」


ガルド「勝ったのか……?」


あんな「ベアトリス!」


ベアトリス「やりましたわ……!」


亮「よっしゃあああー!」


もっふる「ピィー!」


神話級であり、この山の神。

誰も勝てるとは思っていなかった相手を、神崎家が見事に打ち破った。

周囲の誰もがそう確信し、喜びの声を張り上げる。


だが、みゆだけは静かだった。


みゆ「……いえ。皆さん、下がってください。まだです」


みゆの声が、ぴしゃりと聖火山の空気を切った。

その視線の先、ゆっくりと、本当にゆっくりと、立ち込める土煙が割れていく。


あんな「え……?」


あんなの瞳が、恐怖に大きく見開かれた。

煙の向こうから姿を現したのは、黄金の炎をゆらめかせ、一切の煤すら纏っていない、美しくも禍々しい巨体。


『雷王』『神龍』『雷皇』という、神話の格すら超えた三連撃をその身にダイレクトに受けたはずのフェニックスは羽の一枚、傷の一箇所すら負うことなく、黄金の瞳でこちらを見下ろしていた。


あんな「嘘……でしょ……? 直撃したんだよ……!?」


みゆ「……データ上、エネルギーの減衰は見られません。それどころか、私たちの放った雷の総量をそのまま吸収し、自身の糧に変換している可能性があります。つまり最初から、攻撃が一切通じていません」


みゆの分析が、あんなたちの希望を容赦なく打ち砕く。

完全に手詰まり。

出せる最高の最大火力をぶつけてこれなら、もう打つ手などどこにも残されていない。


圧倒的な絶望感が、荒野の静寂と共にじわじわと三人を包み込んでいく。


フェニックスが静かに、その巨大な翼を広げた。

その身に宿る黄金の炎が、先ほどよりもさらに激しく、凶悪に膨れ上がっていく。


次の一撃が放たれれば、間違いなくすべてが灰になる。


ベアトリス「そんな……わたくしたちの全力の絶技が、傷一つつけられないなんて……」


あんな「あはは……さすがに、ここまで、なのかな……」


もっふる「ピィー!」


覚悟を決めたあんなが、震える手で再び剣を構え直す。


しかし、その刃に宿る雷の衣は、すでに完全に消え去っていた。


眼前に迫る、世界の終わりを告げるような黄金の光。

この絶対的な絶望の渦中で、彼女たちはただ、押し寄せる熱波を正面から見据えることしかできなかった。


こうして――

200話記念の戦いは、シリーズ史上最大の危機を迎えることになった。

ツッコミどころ満載な家族の異世界スローライフ(?)が、

神話の災厄の前で、ただ武器を構えることしかできなかった。

神崎家が放った格をも超える極大三連撃すら全て無効化され、万策尽きた調査隊一同が全滅を覚悟したまさかの大ピンチ!?


絶体絶命の戦場でひとり立ちすくむパパの脳内に、突如として謎の声が直接響き渡る驚愕の急展開へ。


周囲の音が完全に消失する異様な空間のなかで、絶望の炎がふっと溶けるように揺らめき、世界の理そのものが神崎家を新たなる領域へと誘うシリーズ最大の大炸裂!?


次回、第201話 え、パパが勇者!? フェニックスは神の存在?? そして新たなる領域へー!?


神話の境界線が引き裂かれたその先で、動き出した家族を待ち受ける新たなる運命の行方を見届けよ!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ