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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第十二章 海底編〜完璧主義を打ち砕け! 迷える家族を救ったのはパパの愛⁉〜

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第106話 え、パパが勇者!? 均衡の守護者を「食材」としてデリート!? 世界の異変より晩ごはんが大事なパパが、海底王国の希望になっちゃう落差ー!?

海底都市――

海の底とは思えないほど明るく、静かで、どこか懐かしい光に満ちていた。

そんな中、青い衣をまとった女性が近づいてきた。


使者「地上の方々。女王陛下がお待ちです。どうぞ、こちらへ」


亮「え、女王? 俺たちを?」


あんな「パパ、行くよ」


みゆ「……拒否権なし」


もっふる「ピィ……」


巨大な貝殻を模した扉が開くと、

そこには静かに佇む女王がいた。

白銀の髪。

海のように深い瞳。

威圧感ではなく、包み込むような“静けさ”をまとった存在。


女王「よく来ました、地上の者たちよ」


亮「ど、どうも……」


あんな「神崎あんなです。こちらは父の亮、妹のみゆ、ベアトリス。そして契約獣魔のもっふるです」


もっふる「ピィー♪」


女王は微笑み、静かに頷いた。


女王「報告は受けております」


亮「報告?」


青年「はい。この方々で問題ありません」


亮「あなたは港町で会った人だね?」


青年「はい、港町で声をかけた者です」


みゆ「……監視役、確定」


あんな「やっぱり……」


ベアトリス「ええええ!? 見られてたんですの!?」


もっふる「ピィー!」


女王「監視していた訳ではありません」


亮「ならどういう事?イカやカニを倒したこと?」


女王「いえ、クラーケンは別の問題です」


亮「え?」


女王「我らは、海を支配しているわけではありません。ただ――崩れぬよう、見定めているだけです」


あんな「……見守るだけの存在」


みゆ「……均衡維持者」


女王「均衡の中にあるものには、触れない。それが我らの役目です」


亮「話が見えてこないのだけど」


女王「クラーケンは排除対象なので感謝しています。ですが――あなたが言うカニ」


空気が、わずかに変わる。


女王「ガーディアンの喪失は、想定外です」


亮「え?あのカニ、ガーディアンだったの?」


あんな「魔物ではなかったのですね」


みゆ「……希少な防衛システムを捕食。文明的損失、大です」


ベアトリス「ですがパパ、味は最高でしたわ!」


もっふる「ピィー」


女王「守護者です。本来なら作動する事はないガーディアンですが、クラーケンとの戦闘で、何か危険を感知した可能性があります」


亮「その、ガーディアンを倒したから呼ばれたの?倒したのは俺だよ。こいつらは関係ないからな!」


女王「いえ、責めている訳ではありません」


女王は静かに続けた。


女王「……むしろ、問題は別にあります。それも含めて見定めていました」


視線が、亮の持つ五角形の石へ向く。


女王「なぜ、ガーディアンが“崩壊”したのか」


青年「本来、ガーディアンは“停止”するだけのはずでした。原因は調査中です」


亮「停止…」


みゆ「……崩壊は異常」


女王「この海底は、本来、人が踏み入ることのない領域です。それでも、あなた方はここに来た、来たことには意味があります」


亮「いや、呼ばれたのでなんか来ちゃっただけなんだけど……」


女王「あなた方を呼んだわけではありません」


亮「え?」


女王「ですが――よくぞここまでいらっしゃいました」


亮「え、どういうこと?」


女王「この海があなたを認めた。その証がその石です」


亮「この石が証?」


女王「そうです。あなたが手にしている石は流環石りゅうかんせきといいます。そして、石に選ばれた者。それは、“均衡に触れる存在”」


あんな「……それって」


みゆ「……湖の主との接触、関連性あり」


女王「ええ。“あれ”に認められた者は、例外なく導かれる。とは言え、私の代でここに来た人間はあなた方が初めてです」


亮「え、初めて!?……いや、俺そんな大したことしてないけど?」


女王「……だからこそです」


女王はわずかに視線を落とし、静かに告げた。


女王「……最近、均衡が乱れています」


みゆ「……異常発生率、増加傾向」


女王「本来現れないはずの存在が、現れ始めている」


亮「それって……」


女王「まだ断定はできません」


青年「女王、それ以上は……」


女王「良いのです。可能性ですが“あれ”が、再び動き出している可能性があります」


ベアトリス「“あれ”……?」


女王「かつて、この世界を揺るがした存在」


みゆ「……該当データ、推定」


女王「……」


部屋の空気が、わずかに震えた。


女王「今回ここに導かれたのは、あなた方が、何を選ぶのか。それを、見させて頂くためです」


亮「いや、そんな大層なこと言われても……、家族守るだけなんだけど?」


女王は、ほんの少しだけ目を細めた。


女王「……だから危険でもあり、希望でもある」


亮「危険?」


あんな「パパはある意味危険だよね」


みゆ「肯定」


ベアトリス「どう言う事ですの」


もっふる「ピィー!」


女王「これから、試練を受けてもらいます。均衡に触れる者が、何を選ぶのか。それを見極めるための試練です」


亮「試練?スローライフと関係ないと思うのだけど……」


あんな「そんな次元の話ではないよ。今までで、最高のやらかしだよ」


亮「最高ー?」


みゆ「褒めていません」


ベアトリス「良いですわ。受けてたちますわ」


もっふる「ピィー!」


女王「それでは試練を開始します」


女王が言い終わると5人はそれぞれがの光に包まれた


あんな&みゆ「また、このパターン?」


ベアトリス「なんですの?この光は」


もっふる「ピィー!」


こうして――

海底王国の女王と対面し、

世界の“均衡”が揺らぎ始めていることを知った神崎家。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)は、

静かに動き始めた“世界の異変”へと巻き込まれていく。


試練の正体は、心をえぐる「残酷な二択」!?

完璧な長女・あんなを襲う、過去と現在の妹からの悲鳴!


光の先に待っていたのは、懐かしくも恐ろしい「神崎家」の幻影。

幼い頃の無力なみゆか、今まさに崩壊しようとする現在のみゆか

——あるいは、ボロボロになった自分自身の救済か。

「全員を救うことは不可能」という非情なルールに、常に家族の土台として走り続けてきたあんなの心が、ついに悲鳴を上げる……!


「お姉ちゃんだから」——その気高くも苦しい呪縛を抱え、彼女が涙とともに下した決断とは!?


次回、第107話 え、パパが勇者!? 海底の試練はトラウマ級の精神攻撃!? 完璧な「お姉ちゃん」を追い詰める、非情な二択に頭がパンクしちゃうー!?


スローライフの影に隠れた、長女としての重すぎる責任と覚悟。

あんなが守り抜いた「姉としての誇り」が、海底の闇を静かに照らし出す……!

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