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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第十一章 港町編 〜三姉妹のド派手な祝砲! どさくさ紛れに伝説を呼び覚ますパパ!?〜

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第104話 え、パパが勇者!? 解析不能な「深海テレパシー」を受信!? 物理法則に続いて生物の限界まで突破して、海の底までお散歩ですかー!?

港町での騒動が落ち着いて、数日。

ベーゼの街にはようやく、異世界のスローライフにふさわしい、穏やかで柔らかな時間が戻っていた。


亮「海ってさ、見てるだけで落ち着くよなー」


昼下がり。

港町の外れにある、入り江の奥にある静かな砂浜。

亮は砂浜にどっかと腰を下ろし、陽光にキラキラと輝く水平線をぼんやりと眺めていた。

先日の宴会が嘘のように、今はただ寄せては返す波の音だけが、心地よいリズムを刻んでいる。


もっふる「ピィ♪」


あんな「確かに、静かでいい場所ですね。……パパがまた突拍子もないことさえ始めなければ、ですけど」


みゆ「……波の周期、1/fゆらぎを観測。リラックス効果、最大値」


ベアトリス「平和ですわ……こういう時間も、大切ですわ。戦いの後の静寂……乙女には必要ですわ!」


やわらかな風が吹き抜け、心地よい潮の香りが運ばれてくる。

波は規則正しく、白く泡立ちながら砂浜へと打ち寄せては引いていく。

どこまでも穏やかで――

何も起こりそうにない、そんな満ち足りた時間。

――のはずだった。


亮「……ん?」


ふと、亮は顔を上げた。

今、何か――誰かに呼ばれたような気がした。


あんな「どうしたの?」


亮「いや……なんか、今……聞こえなかった?」


みゆ「……音響データ解析。周囲に人間は存在しません。異常、検知不可能」


耳を澄ませても、聞こえるのは寄せ返す波の音だけだ。

だが、亮の瞳に映る景色が、一瞬だけ揺らいだ。

それは温かく、懐かしいような、それでいて何かを強く求めているような、不思議な感覚。

だが――。


「……」


亮「……まただ」


それは耳で聞く音ではなく、頭の中に直接、染み渡るように響く不思議な声。


あんな「パパ?急に真面目な顔して、どうしたのよ」


みゆ「……パパの脳内反応に微弱な変化あり。外部からの干渉の可能性、12%から急上昇」


ベアトリス「え……? わたくしには何も聞こえませんわ」


亮は吸い寄せられるように立ち上がり、無意識に海へと視線を向けた。

青く、どこまでも透き通った静かな海。

その奥――光の届かない、深い深い場所から。

亮は、そこへ行かなければならないという強烈な「力」を感じていた。

まるで昨日、奥底に沈んでいったあの紋章が、そこでじっと自分を待っているような、奇妙な確信。


亮「……あっち、か?あっちで誰かが呼んでる」


なぜ自分だけに聞こえるのか、なぜそれが「海底」からだと断言できるのか、亮自身にも分からない。

ただ――“分かる”のだ。

海が自分を「招いている」ことが。

それが今、暗い海の底で自分を待っている。


あんな「……何かあるね」


みゆ「……高確率で、原因は海中」


もっふる「ピィ……」


さっきまで心地よく頬を撫でていた風が、ふと止んだ。

世界から色が抜け落ちたかのように、波の音が遠のき、奇妙な静寂が浜辺を支配する。


亮「……ちょっと、行ってみるよ。呼ばれてる気がするんだ」


あんな「……また即決!しかも今度は『海の底』って、パパ、私たちは人間だよ!?」


みゆ「……想定内。データの採取、及び安全確認も必要」


ベアトリス「どこへでも、地の果て、海の底でもお供いたしますわ!」


そこに、迷いはなかった。

まるで最初からそう決まっていたかのように。

言葉にできない、静かで、けれどあらがいようのない「運命」の予感が、白く輝く砂浜に色濃く影を落としていた。


あんな「ところで、海底におライスはあるの?」


みゆ「……定番の、不毛な問いです」


ベアトリス「海苔ならたくさんありそうですわ!」


亮「カニ炒飯用のお米、あるといいなぁ」


あんな&みゆ「あるわけないでしょー!!」


もっふる「ピィー♪」


――そして、その空のさらに遥か高く。

女神は、穏やかな微笑みを浮かべていた。


ふふ……あの家族は、本当にどこへ行っても嵐を呼んでしまいますね。

潮風香る港町に、ただ「美味しい海の幸」を求めて立ち寄ったはずが、まさか海を封鎖していた伝説の魔獣を、夕食のメインディッシュに変えてしまうなんて。


絶望に沈んでいた街の人々の前で、光り輝く翼を広げ、聖なる炎を纏って戦う娘たちの姿。

それは、かつて語り継がれた英雄譚よりも眩しく、けれど、その後ろで必死にオールを漕ぎながら「イカ焼きパーティーだ!」とはしゃぐあの勇者の姿は、何よりも人間味に溢れていました。

「誰かのために」と肩肘を張るのではなく、ただ「みんなで笑って美味しいものを食べたい」という、そんなありふれた願い。


使命感ではなく、純粋な気持ちで……ただ幸せを分かち合い歩む彼らの姿は、凍てついた街の人々の心に、失われていた希望の灯を再び灯したのでしょう。


最強の力を持ちながら、伝説の武具よりも家族の絆を、そして何より「今日のごはん」を大切に想う。

その純粋な想いこそが、世界で最も強く、そして優しい魔法なのかもしれませんね。


さて……次はどんな日々を紡ぐのでしょう。

深海から届く不思議な呼び声に導かれ、あの家族はまた一つ、世界の理さえも笑顔で塗り替えてしまうのでしょうか。


光が揺れ、風がそっと潮の香りを運ぶ。

その微笑みは、月夜に照らされた凪の海のように優しかった。


こうして――

穏やかだった海辺のひとときは、神秘に満ちた“深海からの招待状”へと変貌した。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)が、

次は海の底へ、また何かをやらかしに行く予感を孕んで動き出す。

【第十一章「港町編」を終えて】

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

第11章「港町編」では、パパの「お刺身が食べたい」という執念(?)から始まり、もっふるのカナヅチ発覚、そして魚一匹いないゴーストタウンの謎を追う大冒険となりました。


特に第100話の節目では、娘たちの「神レベル」の解放、そして海を割るという前代未聞の大スペクタクルまで飛び出し、神崎家の絆とやらかしが、また一つ伝説を刻みました。

ギルド重鎮との攻防や、亮にしか聞こえない「海底からの呼び声」など、一気に駆け抜けた本章、楽しんでいただけていれば幸いです。


絆を深めた一行を待ち受ける、次なる舞台は「海の底」――?

海底にカニ炒飯はあるのか、そして亮を呼ぶ紋章の正体とは。物語はさらに加速していきます!


亮「いやぁ、100話記念で海を割った時はどうなるかと思ったけど、やっぱりお米と刺身のためなら力が出るな! 海底にカニ炒飯があるかは分からないけど、みんな応援(★★★★★評価)よろしくな!」


あんな「ちょっとパパ、次はもっとスマートに解決してよね。でも、読者の皆さんの応援があれば、次はもっといい美容法が見つかるかも……! よろしくお願いします!」


みゆ「……肯定。100話を越え、パパのやらかしエネルギーは神域に達しています。皆様のブックマークによる『観測』が、唯一の安全装置です」


ベアトリス「わたくしも、海の底までお供いたしますわ! 次の冒険も楽しみですわね!」


もっふる「ピィ、ピィ……」


次回、『ぱぱやら!』 新章突入!

明日朝8時、本編第十二章スタートとなります。

これまで以上に楽しんでいただけたら嬉しいです。


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