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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第十一章 港町編 〜三姉妹のド派手な祝砲! どさくさ紛れに伝説を呼び覚ますパパ!?〜

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第102話 え、パパが勇者!? 港に響く「世界一の娘たち」への賛辞!? 絆で勝ち取った最高の海の幸と、月夜に忍び寄る新たな物語の影ー!?

市場の広場には巨大な長机が並べられ、街を挙げての大宴会が催されていた。

主役はもちろん、伝説の魔獣クラーケンとグラン・キャンサーを一撃(?)で仕留めた神崎家の一行だ。


亮「いやぁ、やっぱり獲れたてをその場で焼くのは最高だね! イカの身がプリップリで、噛むほどに甘みが出てくるよ!」


あんな「……まさか、あの巨大なハサミがカニステーキになるとは思わなかったよ」


みゆ「……成分分析。魔獣特有の筋張った感触はなく、最高級の甘みと旨味成分が検出されました。……これ、計算上は無限にいけます」


ベアトリス「この『カニ鍋』というもの、身が締まっていて素晴らしいですわ! 巨大な殻を一撃で……やはりパパは神の化身ですわ!」


亮「あはは、ただ『美味しそうだな』って思って叩いただけだよ」


町の人々「英雄だ! 海を割った英雄に乾杯だーー!!」


漁師たち「旦那! あんたのおかげで、明日からまた安心して漁に出られる! この恩は一生忘れねえ!」


酒杯を掲げる漁師たちの目は、感謝と尊敬で潤んでいた。

彼らの賞賛は、パパだけでなく娘たちへも惜しみなく注がれる。


漁師たち「お嬢ちゃんたちも、凄かったぞ」


    「まるで空を舞う戦乙女のようだった!」


    「あのカミナリが落ちた時は大地が震えて、神の怒りかと思ったぜ」


    「あの炎……あれは間違いなく火竜の化身だったよな!」


口々に絶賛の嵐が巻き起こる中、亮は鼻を高くして、まるで自分のこと以上に嬉しそうに胸を張る。


亮「そうでしょー! 俺の自慢の娘たちは、世界一強くて可愛い、最強の美人三姉妹なんですよー!」


漁師たち「おおー! 全くだ、これほどの美人が揃うなんて奇跡だぜー!」


あんな「……もう、パパ。お酒が入るとすぐ親バカモードになるんだから」


みゆ「……想定内。パパの誇らしげなホルモン値が上昇中」


ベアトリス「美人三姉妹ですって、嬉しいですわ」


亮が笑って杯を掲げるたび、広場には割れんばかりの歓声が上がる。


当の本人は、自分が「伝説の海獣を二体同時に、しかも一撃で粉砕した」という自覚が微塵もない。


ただ、美味しい魚介類が手に入るようになったことを、心底喜んでいるだけだった。

そんなの中、一人(一匹)だけ、宴会の主役級の扱いを受けながらも、浮かない顔をしている者がいた。


もっふる「ピィ……ピィ……」


もっふるは、亮が差し出した「特製イカゲソ焼き」を、遠巻きに見つめて小刻みに震えている。


あんな「あ、もっふる。もしかして、まだ海が怖いの?」


みゆ「……推定、重度のトラウマです。波の音を聞くだけで、体毛の逆立ち率が30%上昇しています」


亮「大丈夫だよ、もっふる」


亮がひょいともっふるを抱き上げ、海が見える堤防の方へ連れて行こうとした。


もっふる「ピィィィーーーーーー!!」


もっふるは亮の腕から飛び降りると、一目散に広場の中心――海から最も遠い、砂浜のど真ん中へと駆け込み、そこで砂に穴を掘って丸くなった。


ベアトリス「あんなに勇敢にサポートしてくださったのに、海は別腹……いえ、別問題なんですわ」


あんな「これは重症だね。しばらくは水溜りすら避けて歩きそうだね……」


みゆ「重症。心のケアが必要です」


宴は夜更けまで続き、水平線には美しい月が昇る。


亮「いやぁ、お腹いっぱいだ! あとは『お米』さえあれば完璧なんだけどなぁ」


あんな「そうだね。でも、この町の活気が戻れば、きっといい情報が入ってくるよ」


みゆ「……市場の再開による情報流入効率、以前の400%増。お米の発見確率も有意に上昇」


ベアトリス「お米、早くたべてみたいですわ」


もっふる「ピィー♪」


広場の隅、月明かりの届かない影の中から、一人の青年が静かに姿を現した。

それは、昼間に亮の「Fランク」という言葉に絶望して去った、あの気品ある青年だった。


青年「……見事な戦いでした、勇者様。……いいえ、神崎亮殿」


その言葉に、パパが首を傾げた瞬間、青年の姿はなかった。

夜の海が、新たな物語の始まりを告げるように深く、青く輝き始めた。


こうして――

港町を救った「スローライフ冒険者」一家は、英雄として最高のもてなしを受けた。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)が、

波乱を「完食」で締めくくろうとしていた。



「英雄」の称号より「晩ごはん」の献立! ギルド重鎮たちの感動をフリーズさせるパパの天然爆弾!

クラーケン退治の功績を称える厳粛な謁見の間。


領主やギルド長たちが深々と頭を下げる中、あんなの必死の「パパの口封じ」作戦が展開される!

しかし、一瞬の隙を突いて放たれた「イカとカニのごちそう確定」発言が、救国の英雄伝説をシュールなグルメ紀行へと塗り替えていく!?


「目立ちたくない」娘たちと、「美味しいから叩いた」だけの無自覚パパ。


次回、第103話 え、パパが勇者!? ギルド重鎮の前でパパの口を封鎖せよ!? 英雄扱いを「晩ごはん」で台無しにする親子の攻防戦が勃発ー!?


報酬よりも非公開を望む神崎家。だが、アイテムボックスに眠る「石」が、海の底に眠る古代の記憶と共鳴を始めて……?


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