表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
60/74

60.毛玉様の名前が決まりました

さて、お父様の所に戻った私は、毛玉様を紹介して、私の部屋でお世話をしても良いと許可を頂きました。


 サイラスさんにもお礼を言わないとね。・・・後は、アレは素の私じゃないアピールをしないと。


「駆けつけてくれて、ありがとうございました。私より大きい子達だったから怖かったんです」


 あれは、素の私じゃないからね!---演技だって、分かってくれているよね。





 毛玉様をお家に連れて帰ることの許可が出たのには理由がある。


 毛玉様の魔力属性が、木属性だったからだ・・・水属性も持っていたのだけど、木属性が強かったから、まあ良いか?という事になった。


 木属性なら何故良いのか?と、いうのは、争いを好まず穏やかな性質で、植物を操る魔法を得意とする、という事らしくOKがでた。


 水属性は、知的・冷静沈着な性質で、水の魔法を得意とする。


 火属性は、熱血・考えるより行動する・攻撃的な性質で、火の魔法を得意とする。


 光属性は回復魔法、闇属性は、呪縛・毒などの魔法を得意とする。


 ・・・魔法には興味はあるけど、小難しい事はよく分からない。これは、おいおい勉強するという事で。


 この世界の生き物は、多かれ少なかれ皆、魔力を持っているんだって。


 だから、毛玉様にも当然魔力はある。・・・私にもある!らしいよ?


 魔力の量が多い獣は、魔獣と呼ばれ恐れられているとか。・・・という事は、毛玉様は魔獣だね。従属契約して、心で会話しちゃうくらいだから。


 魔力の属性だけではなくて、其々の性格にも左右されるから一概にそうだ!とはいえないけど、火属性の場合、熱血で暑苦しい、喧嘩っ早いタイプが多いらしい。


 ・・・レッドは、火属性だろう。熱血で、暑苦しいから。喧嘩っ早いかは分からないけど、直ぐ手がでたら王子としては失格。・・・そこらへんは頑張っているのかもね。


 お兄様は、水か木属性だろうなぁ。


 まあ、誰しもが魔力を持っているけど、少なかったら魔法が使え無いんだから属性も何もないけどね。


 魔力の量が多ければ使える魔法が多くなったり、威力が増したりするのだが、そんな都合よく魔力の多い人は居ない。だから、国で重宝されるのは当たり前なんだって。


 いろんな属性持っていても、魔力が無かったら使えないしね。・・・宝の持ち腐れですか?


 光と闇は、魔力を沢山使うので属性を持っていても、魔法を使う事が出来ない人が大半なのだそうな。


 これがたった今、私が聞きかじった魔法の説明だ。



 魔法についての話について行けてない私に、簡単に説明し終わった後、お父様に聞かれた。


「キャロライン---名前は決めたのかい?」


「毛玉様?・・・では、可哀そうですよね。---じっくり考えたいと思います」


 にへら・・・と愛想笑いを浮かべ、そう答えた。

 私の中で『毛玉様』で決定しているのだけど・・・対外的にそれは良くないよね?!


『クオンと言う呼び名は、他の者に教えてはならんぞ!』


『・・・わかっています』


 名前、何にしようかな。体を綺麗に洗ってから考えよう!!


 領地の館に戻り、私は毛玉様を洗う事を決めた。






 ただ今、暴れる毛玉と格闘中のキャロラインです。・・・カボチャ塗れで薄汚れている毛玉が、綺麗になりました。


「・・・水がドロドロなので、暴れないで下さい。私の服が汚れます」


 ・・・なんでメイドさんに手伝ってもらわないのかというと、この毛玉様の本当の姿がよくわからないからです!


 ドロドロの状態で判断するのは良くないと思ったのだ。隅々まで観察してからでないと、他の人には任せられません!


 すっかり綺麗になり、尻尾を丁寧にタオルで拭く。ブラシで丁寧にブラッシングをしていると---。


「---えっ、何これ?」


 ソフトクリームの様に巻き上げられたボリューム感満載の尻尾が・・・7本に分かれた。


 ・・・おう、どういう事だ。


『・・・毛玉様、尻尾が7本あるのですが---』


『そうだ、我は凄いのだ。敬い崇めろ!』


 ・・・何が凄いのか全くわからないんだけど。


『誰か、解説求む!ランセイ何知らない!?』


『リーンがね~、白狼は尻尾の数で魔力属性の数を表しているんだって。数が多いと魔力も多いって』


 何ですと!・・・そもそも白狼って何!!ああっ、さっきの人「白狼、返して」言っていたな。


『白狼って何なの?・・・って、所から分からないんだけど?』


 なんだろう・・・私の感覚では尻尾が複数あるのは、妖怪猫叉?!九尾の狐?!なんだけどね・・・。


 ソフトクリームみたいに尻尾を螺旋状に纏めているので、フワフワのモフモフだ。


『詳しい説明求む!ランセイ、お願い!』


 ・・・リーン、すっかり便利な辞書代わりになっているけど、まぁいいか。


『白狼は、一年中雪が降る高い山脈に住む魔獣。現在、尻尾が1~5本の白狼が確認されている・・・と』


「・・・えっ、7本あるんですけど!」


 驚きのあまり、声に出てしまった。


『我の凄さが漸く理解出来たようだな』


 フン!と、踏ん反り返った。


 確認されているのは5本でしょ?・・・7本あるのですが、どういった事でしょう?


『火・水・木・光・闇これで、5つ。残りの2つの属性は何ですか??』


『他の魔法か・・・変幻・幻視魔法だな。我は姿を変える事が出来るのだ。幻もな!我の様に尾が6本あるモノは、幻視魔法を使い人間の目を眩ますのだ。見つかるわけなかろう!今の我の姿も変幻魔法によって姿を変えのだ・・・我の本当の姿を見たいか?!』


 おおっ、得意げだな。・・・でもここはスルーする事にしよう。


『・・・それは、また後々、人目のない夜中お願いします。後の1本は何の魔法ですか?』


『・・・我もよく分からん。今まで使う事が無かったのでな。空間魔法だったと思うのだが・・・これから使う事があるかもしれん』


 ---結構、いい加減だな。上を目指さないタイプか?


『主は、我と契約をしたのだから、我が使える魔法と魔力を使うことができるぞ。---魔力は我のを使えばいいのだから、主に魔力が少なくても問題はあるまい』


 毛玉様、何か仰いましたか?・・・・いや、聞かなかった事にしよう。私は多くを望んではいない。・・・今の生活で満足していますので。


 ここも、スルーする事にした。

 ・・・大事な事だろう!と思うかもしれないが、そんなチート能力は望んではいない。本を読んで、日々平々凡々と生活をしたい私には必要ない!!必要なら毛玉様が使えばいいのだから。---毛玉様が傍に居てくれれば大丈夫。


 私は、さっくりと、話題を切り替える事にした。



『そんな、凄いはずであろう毛玉様が、何故あんな事になったのですか?』


 今日のトラブルの原因である毛玉様には語ってもらおう!!


 なにやら・・・どや顔の毛玉様が、視線を泳がしはじめた。


『---我は、王都から飛んで来る鳥達の話を聞くが楽しみだったのだ。・・・近年、鳥達が口々に言うのだ「人間達の間で流行しているマヨネーズがとても美味しい」と。食してみたくてのぉ、我慢できずに山を降りてきたのだ。---鳥達が口々に、人間達が『うまい!』と言っている・・・と。我が鳥達に運んでくるように再三依頼していたのだが、誰も持ってくる事が出来なかったのだ・・・』


 ・・・それは、鳥達が毛玉様に運ばないで、食べているって事ですよね。だって「美味しい」って、断言しているし。・・・小太りの鳥とかいそうでイヤだなぁ。


 ---昔、子供と行った動物園のスズメと鳩・・・首がないよね?どこにいったの?雪だるまみたいに首と体が繋がっているよ?と突っ込みを入れたくなるくらいに太った鳥。---イヤだなぁ、王都の鳥がそんなのばっかりになったら。・・・帰ったら、ガイに言っておかなければ・・・「鳥に食べられないように気をつけるように、お客さんに注意して!!」って。


『毛玉様!凄いです!流石です!マヨネーズ作られたのは姫様です!』


 ランセイ・・・何が、流石なのだか・・・唯の食いしん坊さんではないか!?


 しかして、そこまでして食べたかったのですか?ポカ~ンと、口を空けてしまった。


『何!主が作ったのか!?・・・ならば話しが早いな。早く、我にあの「マヨネーズ」とやらを差し出すのだ!』


 グワッと、毛玉様のテンションがUPしたのが分かった。・・・これが魔力の放出か?


『あやつに無理矢理、魔道具で縛られたくなくてな。魔力が美味そうで、そこの妖精が美味そうな物を食べていたので主と契約したのだが、あたりだったようだ---我は凄いな!』


 毛玉様は、変な自画自賛をした。たまたまじゃん。

 それに、「美味そう」以外に注目する所は無かったの?

 可愛いとか、優しそうとか?!いろいろあるよね!


 マヨネーズを作って4年、気長に待っていたのだね。私は執念で捕まったのか・・・第6感でも働いたのか?運が良かっただけ---運も実力の内なのか?!


 よく考えてみると---私、毛玉様に振り回されただけじゃない?マヨネーズが食べたかったからって・・・?


『---申し訳ございませんが毛玉様。動物には少々脂肪分が多いのです。食すには、体に悪いと思います』


 私が、直ぐに用意してくれると信じて疑いもしなかった毛玉様は・・・なんと表現すればいいだろうか。ガーンといった顔になった。


 ---切望されているようだけど、これくらいの意地悪は許されるよね!!・・・動物が食べるには、塩分が多いし、カロリー高いから病気になるよ。・・・食べ過ぎるとだけどね。


 ガーン、の状態から動きを止めた毛玉様に、一つ提案を出した。


『日々の運動を条件に、お出ししても宜しいですよ?』


 ---働かざるもの食うべからずなのだ!!・・・運動しないで、人間の食べ物食べていると太るし体に悪いからね。・・・毛玉の様に本当にまん丸になったらイヤだしね。










 ガタゴトガタゴト・・・。


 王都に帰る馬車の中・・・お父様が私に尋ねられた。


「---この子の名前は決まったのかい?」


 毛玉様で定着してしまっています。---ご本人様も、嫌がっては居ないようですし。・・・どうしましょうか。何も考えていませんでした。でも、他の人達が名前を呼ぶのに、「毛玉様」はないですよね・・・。


「・・・毛玉様ではなく、コロにします」


 すると、私の膝の上で寝ていた毛玉様の尻尾が、ブンブンと振り回され、私の太ももを叩きます。


『コロとは・・・安易だな』

『・・・駄目ですかね?では、ココン様ではどうでしょうか?』

『---まぁ、好きに呼べばよい。我は凄いのだという事を忘れるでないぞ!』


 ---あー、コロでも良かったけど、コロ様と言わなかったから駄目だったのか。


「---えーっと、『ココン様』に決めました」

 毛玉様は、ゆらゆらと尻尾を振って見せた。


 狼なのに、尻尾が増える?!名前が狐っぽいって?・・・この世界に狼に狐っぽい名前!?って思う人はいないだろからいいかな。


 だって、狼の尻尾が増える世界なんだから!


「気に入ってくれたみたいですよ?・・・『ココン様』が名前ですので、ちゃんと『様』をつけて下さいね」


「・・・そうなのかい?それはそれは、とっても素晴らしい白狼殿なのだろうね。---キャロラインを守る騎士の一人ならば、私に依存はないよ」


 お父様は、私のお茶目なネーミングとして受け入れてくれたようだ。・・・良かった。


『---ご満足いただけましたか、毛玉様?』


『・・・主、自分でココンと名づけたのであろう、間違えるではない!』


 ・・・私の中では、毛玉様なので無理ですよ!?


魔法・・・なかなか難しいです。チグハグな感じがしたらすいません。


60話まできました。こんなに長くなるとは思っていなかったです。読んでいただいてありがとうございます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ