31.よく考えて行動しましょう
1日目は、森のアジトを脱出して王都から一番遠い街に着き。
2日目は、隣の町についたけど、誘拐犯が豪遊していて野宿。
3日目は、誘拐犯が護送されていった馬車が隣町に泊まっている可能性はすくないが、念の為、野宿となりました。
この3日でわかった事と言えば、妖精の事がいろいろわかったのと、ガイがツンデレだという事でしょうか。なかなかカワイイ奴ですよ。
隣町近くに野宿していた私たちは、日が昇ると同時に町に入った。
次の町に行きの馬車に乗る前に急いで食料など野宿で使ってしまった道具の補助をする為だ。
出来れば今日は馬車で、移動したいのだ。
本当にこのまま歩いて移動していたら、一週間掛かってしまう。
だって、歩いて半日って大人が歩いたらじゃないか!子供は一日かかるよ、本当無理ですよ。
乗り合いの馬車に乗れれば、一気に町を二つ移する事ができるのだ。是非乗って移動したい。
そんな私の祈りが通じたのか、今日は馬車に乗れそうです。今日と明日馬車に乗って行ければ、後二日程で王都に付くと思うのですよ。
「町の連中に聞いのだが、あの馬車は昨日の昼過ぎに町を抜けていったらしい。馬車に乗っても大丈夫そうだぞ」
ヤッホー!馬車です!歩かなくて済みます!
そんなこんなで、馬車に乗りました。
もちろん、男の子っぽくです。僕は男だと自分に言い聞かせ、馬車に乗って居ます。
どんな男の子のイメージすればいいかなぁ?私の一番身近な存在なのは、フォードお兄ちゃまなんだけど、身近すぎ?
やっぱり不肖の息子か?でもなぁ~私今4歳だからぁ、その頃の事なんて忘れちゃったよ。どんなんだったかな?
・・・もうその頃はゲーマーだった。全く参考にならないね。
さてさて、ランセイとリーンはと言うと、馬車の上に移動して、ムササビスーツで飛行練習です。
そもそも、妖精は飛べるらしいですよ。・・・確かにそうかもしれないね。だったら契約者と離れ離れになっても、契約者の元に帰ってくる帰巣本能というか、なんというか・・・。帰ってくるには歩いてだと帰ってくるのは大変だよね。
・・・でも、ランセイが飛んでいるのを見た事がない気がするが・・・気が付いてないだけか?まぁあのサイズでテーブルの上に居るって事は、飛び上がっているか?よじ登っている?って、事になるんだから。よじ登っていたらちょっと笑える。
さてさて、寄り合い馬車なので皆さんわいわいがやがやしています。---なんですが!ガイは腕を組んだまま俯いて目を閉じています。
---これは、寝ているのでしょうか?それとも私と話さなくていいように寝ている振りでしょうか?ツンツンと突っついてみたくなったのですが、とても怒られそうなのでやめておきます。
さて、久しぶりに人間ウオッチャーしていてみますか!と思ったのですが、馬車に揺られながら外の景色を見ている事にしました。小さいおじさん・・・もとい小さい妖精を見つけられたら面白いのかもしれませんね~と思ったのですが、妖精が見えてしまったら名前をつけてあげないといけないので、探してもね・・・第一にそうそう見つかるわけないし、そんなに妖精に出会えてしまったら、あれ私変なフラグある?!な状態になってしまう。そんなのものは求めてないのだ。まあ、妖精と契約している人に出会えるのは、レアなんだから、そうそう妖精がみつかる訳がないのです。
やっぱり、人間ウオッチャーしよう!!
なんて考えていたら、珍しくランセイが何か言っている。
??声じゃないね。頭の中に響いてくるのかな?変な感じ~。これが、頭の中で話すかけてくるって事か。
『---ひ~め~さ~ま~?姫様?』
『は~い、聞こえていますよ』
久しぶりにランセイからのコンタクトだ。名前を付けてから、私のイメージに変わったみたいなんだけどね、でもね・・・なんか、口調がちょっと・・・それに私を姫様と呼ぶんだよ・・・それは求めてなかったんだけど。だって、ふっと思ってしまったイメージは一寸法師だよ!!口調まではイメージしてないのに、姫様って・・・他の人には知られたくない。きっとランセイの姫様って、日本の平安とかの一寸法師の時代設定のお姫様だから、今とはちょっと違うと思うんだよね。
『森の中から助けを呼ぶ声がね、聞こえてくるの・・・〈たすけて・・・助けて、だれかぁ・・・〉と』
「はあ?!---いたっ!」
ガタッと、思わず立ち上がった私の頭をベシッとガイが勢いよく、叩いた。
「痛いよ!何するの」
「うるさい!いきなり騒ぐな」
ギロッと睨みつけられ、私はスゴスゴとシッポを巻いて、着席。
だって!昼間なのに、幽霊が呼んでいるみたいな呼び声って!怖いじゃん。
心の中で話しかければいいのだよね。
『何それ、おばけ?怖いものなの?急に雑音が入ったと思った・・・ちょっと怖かったよ』
『違うよ~この先の川の中洲で女の子が泣いているの』
『---はあぁ?それがなんであんな感じになるの?!』
『聞こえたまま、伝えてみたの~』
リーンとは全く違うんだよなぁ~なので、こうなった。そんな事をしているとガイから声が掛かった。
「途中で降りる、準備をしろ」
おおう、ガイもリーンと話をしていたみたいだね。
そんなこんなで、馬車の旅も出発早々、隣町に着く途中で降りる事になりました。
---結句、今日も歩きだよ!
私とガイは、ランセイと、リーンに案内されながら助けを求める声の元に向かって歩き始めた。
一時程、町に続く街道をそれて歩き始めた頃、水音と助けを求める声が聞こえてきた。
「助けて~だれか~・・・」
あ~確かに、もう声がガラガラでちょっと怖いかも。おばけが呼んでいる風に聞こえても、おかしくないね。
私とガイは急いで走る。嘘です、私はガイに抱えられ荷物となって運ばれています。
話をすると舌を噛むので口を閉じ、どんなに揺れようともぎゅっと口を閉じて降ろしてもらえるのを待ちます。
「おい!着いたぞ」
ガイは、川の中洲に視線を向けたまま私を降ろす。
「何であんなとこに!?」
川の丁度真ん中に中洲があり、1メートルくらいの大きさの石の上に女の子が座っていた。女の子って言っても私はより5歳年上なんだけどね。・・・という事はお兄様と同じくらいの年齢だという事なんだけど・・・とってもお似合いなんだけど、この場には似つかわしくないフンワリとしたレースを沢山使ったピンク色のドレスを着ている。髪の色は赤でクルクルの縦ロール。・・・初めてみたよ。気の強そうな女の子が中州にある石の上にドレス姿で立っているのだ!これは・・・違和感半端ないね。
でもさぁ・・・自力で川を渡って来られないのかなぁ。
「ねぇ、この川って深いの??見た感じそんなに深くないよね。わたしでもなんとか行けそう、ずぶぬれ決定だけどね~」
この状態はどうすればいいのかなぁ・・・と苦笑いしてガイに聞いてみた。
「---・・・」
なんだかとっても渋い顔している・・・そんな嫌そうな顔して考えているけど---どうするのかな??
「貴方達!!早く私を助けなさい!!」
うわ~っ、めんどくさそう・・・もう見てみぬ振りしたいんだけど、もうそんな事できないよね・・・。
ガイと私は暫くの間、無言で見詰め合ってしまった・・・。出来れば現実逃避をしたいところで、馬車を降りる前まで時間を巻き戻したい。・・・いや、そんな贅沢は言わない。回れ右をしてこの場を立ち去りたくなった。・・・そんな事を考えながら、数十秒---再び川の中州から声がかかる。
「何をしているのです!!わたくしを助ける名誉をあなた方は得たのです!早くしなさい!」
ほんと・・・帰っていいですか?さっきまでの泣きそうな、助けを呼ぶ声はの何だったの!




