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22.お父様が・・・くいついた。おにいちゃまは素敵でした。

「ふぁあ~ぁ・・・あ!!」


 ぐぐっーと手足を伸ばして、大きな欠伸を一つ・・・はたっと気づいた時には遅かった。8個の目が私を見ていた。ぎゃーぁ~と叫び声をあげなかっただけでも、褒めて欲しい・・・いやマジで。


 何この羞恥プレイ・・・いくら幼児でも心は乙女・・・いや、おばさんだったけど。・・・ほんと寝起きを見られるなんてありえないよ!!と声を大にして、そこの男共に物申したい!!



 ---さて、もう一度寝ますかね。・・・だって寝た振りするしかないじゃん。


 どうも私は長椅子に寝かされていたらしく、顔を隠す為クルリと体勢を変え、顔を隠す事に成功しました。


「---お嬢様起きてください。寝たふりはいけませんよ」


 ・・・おおぅ、アンリさん容赦ないですな。ちっ。


「・・・はう」


 ---いや~違う!ハイって返事したかったのに・・・もう恥ずかしいったら!!



 モゾモゾと体を動かし、ヨダレ垂らしてなかったか確認してコッソリ顔をマッサージ。むくんで無いよね・・・。


 幼いって、体力なくて困る。感情の起伏で疲れて眠くなるなんて、マジ止めて。


「---おはようございます?」


 プイッと恥ずかしさを紛らわす為にそっぽを向いて、朝じゃ無いけど言ってみる。


 ククッと大人二人が笑いを堪えているなか、私の目線に腰を落とし、飛びっきりのキラキラ笑顔を見せてくれたのは、勿論フォードおにいちゃま。


「おはようございます、お嬢様」


 あらいやだ、何この爽やかさん。


 そっと手を差し伸べてくれるなんて、なんて紳士さん。お買い得物件だよ~。


 と、何処か遠くの誰かにオススメしてしまった。





「キャロライン、何か用があるのだろう」


 お父様は、仕事の書類を端に寄せた。

 まあ、この所読みたい本はメイドさん達にお願して姿を見せなかったのだから用があると思ったのだろう。


 私は、アンリに視線を移し、うなずくと、お父様の前に黒い菱形の天然石を置いた。勿論、クリップ付きだ。


「作ってみました!ダラダラしたのでこんなの出来ました」


 ジャジャャ~ン。


「これは?何だい」


 お父様の、頭にはハテナマークが浮かんでいるようだ。勿論、ギルさんやフォードおにいちゃまにもだ。アンリは・・・興味ないらしい。うん、分かっていた。


「見ていてくださいね。これはこうやって紙を、挟んで留めておく物です。お父様は書類が多いので、こうやって同じ内容の書類を束ねておくとわかりやすくなると思ったのです。どうですか?」


 お父様とギルさんは手に取り、紙を留めてみる。

 ふふ~、口元がちょっと、上がっています。気にいってくれたようです。


「これは!---なかなかいいね」


 良いねスタンプ貰いました。


「お父様に私からの、贈り物です。使い終わったら、この天然石にくっつけておけば、なくなりませんよ」


 と補足事項を教えて、置いてきぼりをくった様な顔をしているフォードおにいちゃまにも。


「はい。これは、おにいちゃまにだよ。書庫で一緒に使おうね」


 と鳥や蝶や、りんごとかのいろいろな形をしたクリップを、アンリから受け取り、フォードおにいちゃまにお披露目です。


「これは、また可愛らしいですね」


 おおう、この笑顔~癒されるね。良いねスタン作って押しちゃうよ。


 ふふふ~と笑顔の交換してたら、お父様とギルさんが私達のクリップを手に取り、観察中。


「---お父様、コレはあげませんよ?」

 とニッコリと口元を上げて笑みを浮かべる様にしながら真っ直ぐ目をみる。


 睨むまではしないよ~!お父様だからね。


「これは、キャロラインが考えたのかい?」


 ??考えたのか、と聞かれたらそれは違うんだけど・・・、同じ物が流通してなかったから、この世界ではオリジナルだよね---いいのかな?


 じっくりゆっくり首を傾げながら考えている振りをする。まあ、実際何て言おうか考えてはいるんだけどね。


「同じ物がをお父様方が、ご存知なかったら、そうかもしれません。何となくクルクル形を変えて作っていたらこんな風に使えるのかなぁ~って!思っただけなので」


 まあ、大嘘である。ランセイにお願いして作ったんだけどね。


「そうなのかい?でもキャロラインの力だとなかなか難しと思ったのだけど、一人で?」


「ペンとかを使って形を作ったので力はあまり必要無いのですよ」


 もう、これ以上追求しないで!嘘は言ってないよ。何も答えてないだけで。


 視線が動かない様に固定して、不審がられない様にと思うけど、嘘だって気づいたよね・・・。


 お父様は、ニッコリと笑みを深めた。


「ならば、これらを商品化したいと思うのだけど、依存はないね?」


 依存はないけど、幼児だから難しい言葉は使わないでね。


 コテっと、?を浮かべたような振りをして


「商品化するのは良いのですが、同じような物がないか調べてくださいね」


 と注意して置いた。・・・もう、こんな話しをしている時点で、普通の幼児じゃないね、自重しよう。既に遅いのかな。


 あれ?忘れていたけど、ランセイはどこに?





 そうそう、結局書庫に行ってもなにも情報が、手に入りませんでした。職業に関する本が置いてなかったんだよね。まあ、親が関係する職業になるもんなんだろうね・・・あとは、学校に入学してからなのかな?


 小人?!見える人は、なかなか居ないのかな?


 お子様らしく、ファンダジーな感じの本を手にとって、聞いてみるしかない。


 騎士はいるよ。だってリズの彼氏が騎士団所属だから騎士?だもん。


 ドラゴンは?街中上空飛んでいたらびっくりするよね。身近にはいないのかなぁ?


 魔法使いは?


 魔物とかいるのかなぁ?魔法使いがいたら、魔物いるよね。たぶん。


 妖精さんは?精霊とか?


 絵本に、出てくるのは、ドラゴンと、勇者くらいだね。


 お子様向け絵本をアンリに、もたせて今日は退散する事にします。

 だってこれ以上ここに居たら、いろいろ聞かれそうだからね。



 そうそう、ランセイは物陰に隠れてしっかりお菓子を食べていました。

 みんながクリップに気を取られている間にね。・・・お腹ぷっくりしている気がするのは気のせいだろうか。


 食べ過ぎ注意だから!太ったらダイエットしてもらうからね!


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