雷帝の証明①
交流戦代表選抜。
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第一試合。
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訓練場は満員だった。
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代表選抜初日。
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当然ながら注目選手が多い。
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しかし。
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今日の主役は一人。
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ダリウス・ヴァルハルト。
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「ダリウスだ!」
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「優勝候補!」
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「首席に一番近い男!」
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歓声。
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ダリウスは静かに歩く。
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視線の先。
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対戦相手。
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二年生。
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ヴィクトル・ハインズ。
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代表候補の一人。
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実力者。
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だが。
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誰もが思っていた。
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ダリウス勝利。
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当然の結果になると。
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観客席。
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アルフォンスが腕を組む。
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「どう思う」
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隣にいたセシリアへ聞く。
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「勝つでしょうね」
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同意見だった。
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その頃。
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王立中央学院席。
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アイリスも見ていた。
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「強い方なんでしょ?」
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レオニスが頷く。
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「王国内でも有名だ」
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「雷帝候補」
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アイリスが少し興味を示す。
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「へぇ」
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試合開始。
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ゴング。
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瞬間。
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ヴィクトルが突っ込む。
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速い。
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かなり速い。
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だが。
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ダリウスは動かない。
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一歩も。
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「何やってる」
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観客席がざわつく。
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そして。
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ヴィクトルが射程へ入った瞬間。
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紫電。
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轟音。
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雷撃。
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地面が爆ぜる。
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ヴィクトルが吹き飛ぶ。
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会場騒然。
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だが。
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終わらない。
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ヴィクトルは立ち上がる。
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土魔法。
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地面が盛り上がる。
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巨大な壁。
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さらに。
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槍。
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無数の土槍。
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ダリウスへ襲い掛かる。
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観客席。
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マルクが叫ぶ。
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「ぶっ飛ばせ!!」
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ダリウスは無言。
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雷撃。
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一本。
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二本。
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三本。
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土槍が次々砕ける。
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だが。
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ヴィクトルは止まらない。
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「舐めるな!」
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咆哮。
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巨大な土巨人。
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観客席がどよめく。
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「おお……!」
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教師達も驚く。
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一年生では到達できない規模。
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普通なら。
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その時。
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ダリウスが笑った。
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久しぶりだった。
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戦いを楽しんでいる。
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「いいな」
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雷が集まる。
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右手。
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左手。
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肩。
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全身。
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バチバチと音を立てる。
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そして。
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初めて見せる魔法。
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紫色ではない。
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蒼。
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青白い雷。
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アルフォンスの目が見開く。
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「まさか……」
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バルトも驚く。
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完成していたのか。
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ダリウスが拳を握る。
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「蒼雷」
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観客席が静まり返る。
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次の瞬間。
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轟音。
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会場全体を青い閃光が駆け抜けた。




