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魔法学園のマキャヴェリ  作者: Kk


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33/68

雷鳴の実力者

実技試験三日目。



予選も終盤。



残る出場者は少なくなっていた。



当然。



残っている者は強い。




訓練場。



朝から観客席は満員だった。



理由は一つ。



ダリウスの試合。




「始まるぞ」



「今年の本命だ」




歓声。




ダリウスは中央へ歩く。



表情は険しい。




対戦相手は二年生。



かなりの実力者。



普通なら勝負になる。




だが。



ダリウスは違った。




試合開始。




雷鳴。




紫色の魔法陣。




雷撃が訓練場を走る。




轟音。




観客席が揺れる。




相手は防御魔法を展開。



しかし。



突破される。




続けざまに第二撃。



第三撃。




圧倒。




数十秒後。



勝敗決着。




「勝者、ダリウス・ヴァルハルト!」




大歓声。




マルクが飛び上がる。




「よっしゃあ!」




ダリウスは反応しない。




ただ。



アルフォンスを見る。




まだ届かない。




だが。



近付いている。




その頃。



観客席。



セシリアは試合を見ていた。




強い。




ダリウスも。



アルフォンスも。




だが。



最近は別のことが気になる。




地下。



封印。



黒ローブ。




そして。



レオン。




視線を向ける。




いつもの場所。




だが。



いない。




「……?」




珍しい。




試合中に席を外すことなど、


今までなかった。




少しだけ気になる。




その時だった。



訓練場入口。




誰かが入ってくる。




黒髪。




レオン。




戻ってきた。




だが。



セシリアは違和感を覚える。




制服。




袖口。




土が付いている。




「どこに行っていたの……?」




小さな疑問。




しかし。



答える者はいない。




試合は続く。




次々と勝者が決まる。



そして。



予選最終戦。




アルフォンス。



対。



ダリウス。




会場が沸く。




ついに来た。




誰もが待っていた試合。




アルフォンスが前へ出る。




ダリウスも前へ出る。




二人の視線がぶつかる。




火花。




周囲の空気が張り詰める。




遠く。



観客席最上段。




カイルが目を開いた。




「お」




初めて。



少しだけ興味を示す。




隣のリヒトが笑う。




「起きたんですか」




「うん」




カイルは欠伸をする。




そして。



訓練場中央を見る。




アルフォンス。



ダリウス。




学園屈指の実力者同士。




誰もが注目している。




だが。



カイルの視線は、


その後ろにいた。




観客席。




無表情で試合を見ているレオン。




数秒。




カイルは目を細める。




「やっぱ変だな」




理由は分からない。




ただ。



何かがおかしい。




学園最強の直感だけが、


静かに警鐘を鳴らしていた。


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