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魔法学園のマキャヴェリ  作者: Kk


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30/60

炎の首席

実技試験初日。



訓練場は熱気に包まれていた。



学園中の生徒が集まっている。



観客席も満員。



教師たちも見守っていた。




予選は順調に進む。



様々な魔法。



様々な戦い。



歓声が上がる。



そして。



当然のように。



アルフォンスが現れる。




「次!」



バルト教官が叫ぶ。




「アルフォンス・レイヴン!」




歓声。




学園の首席。



誰もが知る優等生。




アルフォンスが中央へ歩く。



その表情に緊張はない。




対戦相手は二年生。



実力者だった。



だが。



勝負は始まった瞬間に決まる。




「炎よ」




アルフォンスの周囲に魔法陣。



鮮やかな赤。




次の瞬間。



轟音。




炎の槍が空を裂く。




相手は防御魔法を展開。



しかし。



押し切られる。




数秒後。



勝敗決着。




歓声。




「やっぱ強え!」



「今年も優勝候補だな!」




観客が盛り上がる。




アルフォンスは何も言わず席へ戻る。



当然の結果だった。




その直後。



「次!」




「ダリウス・ヴァルハルト!」




再び歓声。




ダリウスが立ち上がる。




マルクが叫ぶ。



「見せてやれ!」




ダリウスは答えない。




ただ前を見る。




試合開始。




瞬間。



雷鳴。




紫電。




雷属性魔法。




轟く稲妻が訓練場を走る。




観客が息を呑む。




速い。



圧倒的に。




相手は反応すらできない。




勝利。




歓声。




「アルフォンス級だ!」




「今年こそあるぞ!」




ダリウスは観客を見ない。




ただ。



アルフォンスを見る。




ライバル。




絶対に越えたい壁。




その頃。



観客席。




カイルは寝ていた。




「……」




完全に寝ている。




教師も注意しない。




誰もしない。




そして。



少し離れた場所。



レオンも座っていた。




試合を見ている。




何を考えているかは分からない。




その時。



カイルが薄く目を開けた。




偶然。



レオンを見る。




数秒。




レオンも視線を向ける。




初めて。




カイル・ヴァレン



レオン・クロイツ




視線が交わる。




しかし。



すぐ終わる。




カイル


ん?




レオン


無表情。




何も起きない。




だが。



カイルだけが少し不思議そうな顔をした。




「変な奴」




それだけ呟く。




そして再び寝る。




誰も気付かなかった。




学園最強が、


初めてレオンへ興味を持ったことに。




そして。



予選は続く。



次の試合表には、


レオン・クロイツの名前が記されていた。


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