表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法学園のマキャヴェリ  作者: Kk


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/43

3日前の記録

地下広間。



誰も動かなかった。



三日前。



その言葉だけが頭の中を回る。




【第七封印の状態 正常】




記録は古い。



紙も古い。



だが。



日付だけが新しかった。




「あり得ないだろ……」



アルフォンスが呟く。




誰かがいた。



三日前。



この場所に。




セシリアは紙を見つめる。



何度見ても変わらない。



三日前。



間違いなくそう書かれている。




「教師でしょうか」



小さく言う。




バルトは首を振った。



「違う」



即答。




「少なくとも俺は知らん」




教師全員が知らないとは言えない。



だが。



こんな施設を管理しているなら、


何かしら話は聞くはずだ。




「つまり」



アルフォンスが言う。



「誰かが勝手に出入りしている」




誰も否定しない。




その時。



セシリアの視線が止まる。



魔法陣。



中央。



壊れた封印陣。




「待ってください」




二人が振り向く。




「正常って書いてありますよね」




「そうだな」




「でも封印は壊れています」




沈黙。




確かにそうだった。




目の前にある。



巨大な亀裂。



破損。



封印陣は正常には見えない。




バルトが眉をひそめる。




「正常だったのか」




「正常じゃなかったのか」




どちらだ。




紙を見つめる。



記録を見つめる。




答えは出ない。




その時だった。



ピタッ。



空気が止まる。




全員が顔を上げる。




何かいる。




そんな感覚。




誰かに見られている。




広間の奥。



暗闇。




アルフォンスが剣を抜く。




「誰だ!」




声が響く。




返事はない。




静寂。




しかし。



気配だけはある。




確かに。




バルトが一歩前へ出る。




魔法を展開。



光球。




広間の奥を照らす。




だが。



誰もいない。




壁。



床。



天井。




何もない。




「気のせいか……」




そう言いかけた時。




セシリアが固まった。




壁。




光に照らされた石壁。




そこに。



何かが刻まれている。




文字。




古代文字ではない。




新しい。




最近刻まれたもの。




三人は近付く。




そして。



そこに書かれていた内容を見て、


言葉を失った。




【封印は既に破られている】




たった一文。




だが。



それだけで十分だった。




セシリアの背筋が冷える。




アルフォンスも黙る。




バルトの表情も消える。




もし本当なら。



彼らは今。



封印施設の調査をしているのではない。




封印が失敗した後の場所にいる。




誰も喋らない。



地下の空気だけが、


重く沈んでいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ