86話 時止め返し
私はフローズンさんの動きを目で追う事しかできなかった。
「ほらよっと!」
フローズンさんはかかと落としで私の鉈を蹴り落とし、私を押し倒してきた。
「チェックメイトだな」
「ぐぅぅ」
時が進みだし、綾瀬さんは驚いていた。
「急に消えたと思ったらもうすでに決着がついていたのか」
「千尋、どうして負けたかわかる?」
「歴戦の差なのかな」
「それもあるだろうな、だが決定的な敗因、それはその鉈に意識を向けていることだ」
「たしかに鉈で制圧しようと思ってた」
「私レベルになると暗器を仕込んでるんだ」
すると私の目の前に釘みたいなものを出してきた。
「これをするのは本当にレベルが高すぎるんだよね」
すると私を立たせ、ファイティングポーズを取らせた。
「戦闘の基本と言えばやっぱりステゴロが基礎になってる」
「基本と基礎って同じ意味じゃ?」
「それはいいんだ、まずは私の事を殴ってみろ」
「じゃ、お言葉に甘えてと」
私はフローズンさんにパンチを繰り出した。
「1段だけか」
フローズンさんも拳を繰り出してきたが一撃目は何となくいなせたが二撃目、三撃目は当たった。
「痛い」
「分かった?大体の暗殺者やら戦闘者は1撃目はよほど重要じゃない、プロは2撃目、3撃目を狙っている」
「わかった」
「分かったのならもう一度殴ってきな」
そして私はフローズンさんの過酷なトレーニングに巻き込まれていった。
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