64話 妖斬りの鉈
廃墟を進んで行くうちに何か嫌な予感が高まっていった。
「綾瀬さん、いやな予感が高まっていっているような気がするんですが」」
「同感だな」
綾瀬さんもこの嫌な予感が感じられたらしい。
(しかしこの嫌な予感がどこから来てるんだ?)
道なりを進んで行くとそこには魔法陣が描かれていた。
「何だこの魔法陣……」
「フィクションでよくある魔法陣だね」
「誰がこれを書いたのかが謎なんだが……」
綾瀬さんはその魔法陣をじっくりと観察をしていて私はあたりを見回していた。
(これを書いた人物はなんだ?一体どういう経緯でこれを?)
周りにある資料は真新しいもので読まれた形跡があった。
「ねぇ綾瀬さん、この団体のマークって知ってます?」
「ん?何か見つけたのか?」
綾瀬さんがのっそりとこっちに来て私が見つけた資料を見た。
「んー?ってこれあれじゃんか……カルト教団のアレじゃん」
綾瀬さんは知っているようだが私には教えてくれなかった。
「どうして教えてくれないの?」
「いや……大槻レオの事は言ったはず、それで察してくれ」
「いや察せないんだけど」
「そうか、知らないことがいいんだ……そのままだ」
私は綾瀬さんの言っていることが分からなかった。
「おい、そこで何をしてる!!」
「やっべ!逃げるぞ!!」
私たちは逃げるが窓には結界が張られていてベターンとぶつかった。
「うへぇ」
「捕まえた捕まえた、どうしてここにいるんだ?」
「お前……大槻んとこの」
「ああ、そうだ、人間は邪悪、悪霊こそ真の人間だ」
「それってあんたの感想だよな、仕方ないが死ぬぞ」
私は鉈を強く握った。
「おっとそれを振ったが最後、俺の相棒がお前を食い散らかすぞ」
奥に見えるのは制御されてある悪霊だった。
「へぇ、なら来てみろよ。アホンダラァ!!!」
奴の後ろから悪霊が飛び出してきたが私は鉈を振った、すると悪霊が真っ二つに裂けた。
「嘘だろ!?」
「これはあの切り裂きジャックにもらったんだよなぁ」
そして奴の足や腕の付け根に破線が現れ始めた。
「やめろ……その鉈を振るんじゃない!!!」
「さよなら」
私は鉈を振った、血しぶきが私に付く中、奴の四肢は体から分離され、頭も分離されていった。
「千尋……」
「ああ、奴はもう死んだよ」
その瞬間から人間のタガが外れたような気がした。
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