修学旅行(平城京)
また一気にとばして
二年生の二月、修学旅行イベントです
時系列を重視し今後、割り込み投稿する予定です
最後の食事イベントなどは今後加筆予定です
ここは修学旅行のバスの中……ちなみに日程は、日の出前から出発し
一日目は、奈良、平城京から東大寺から、鹿公園と若草山……民宿で一泊
二日目は、大阪天王寺駅……無論定刻までの自由行動……ホテルで一泊
三日目は正午まで大阪を楽しみ……帰路につく、二泊三日となっている
「ジョニ、やめてくれない、修学旅行初日だって言うのに何て辛気臭い顔してんのよ」
「すまんな、楽しみすぎて寝れへんで……朝、気合入れようと、栄養ドリンクでよい止め飲んできたんやけど、まるで効かへん……逆にめちゃよう、うううう」
「ジョニーさん、薬にも食べ物と同じように飲み合わせ、というものがあって、第一に、薬は説明をよく読み、水やぬるま湯で飲んでください」
「ジョニーらしい」
「ほら特別製のよい止めドリンクあげるから、直ぐ飲んで、テンション上げていこうよ」
と真弓はかばんから『魔王Z』と書かれた瓶を取り出す
「変わった名前のドリンクやな……見た事無いけどどこで売っとったんや、新製品か」
「サティアから、彼氏に飲ませてあげて、ってもらったの」
「真弓そんなの人に飲ませて大丈夫なの」
「相変わらず心配性だなお姉ちゃん、あの子があたしにそんなもの持たせるはずないじゃん」
「ほな、早速飲ませてもらうで」
一気に飲み干した
「うん分かってるけど、ジョニーさん、大丈夫ですか」
「いや、大丈夫やあらへん……なんや、このすえた水は、完全に名前負けしとるやんけ……エナジードリンクみたく、ガツンとパンチのきいた炭酸と思っとったで……でも、いや、なんつう効き目や、全く気持ち悪うないし、今すぐ全力ダッシュしたい気分や」
そして十時……バスは、朱雀門広場にとまり、軽くふらつきながら担任が立ち上がり
「楽しいい修学旅行だが、授業の一環だから、必ず資料館は行くようにあと、昼食も含めた自由行動の後、二時に東大寺に向け出発するから、遅れるなよ」
「「はぁい」」
やはり大半の生徒は資料館そっちのけで土産屋でたむろっている
「こんなしょっぱなから土産買うなんて、あほやな、かさばるだけや……わいは若草山か民宿で買う」
「確かに、でも、あほは言いすぎだけどね」
と一路、資料館に向かう
資料館はただ薄暗く狭い廊下、土器やら書物やらがガラスケースに展示されているという、太郎の想像を、良い意味で裏切った
明るく環境音が流れる中、今でも十分使えそうな土器や、軽く見上げるほど大きな宮殿の模型、それに負けないくらい広大な復元ジオラマ、実際の住居跡
出口近くの参考書コーナー
「優子さん、かるく見ていきませんか?」
太郎の誘いを、真弓が鼻で笑い断る
「何言ってんの、あたし達が居るんだからそんなの必要ないでしょ……いいからついて来なさい、いきた資料っての見せたげる」
そして朱雀門を抜けるとそこは、一面の平地で、遠くに復元された宮殿の様なものが見える
そんな何もない平地にもかかわらず、真弓と優子は、しきりに周囲を見回している
「なんや二人とも、こんななんも無いとこで」
「やっぱりさっきの資料館の模型とは少し違わ、なんかさっぱりしてる」
「そりゃそうやろ、ここは跡地なんやから、なんもないわ……で、いきた資料ってのはどこにあるんや」
両手を広げ勝ち誇った表情のジョニーに、ため息を漏らす真弓
「相変わらず物覚えが悪いわね……あたしたちを何だと思ってるの……見え方が違うの」
「過去の映像を……大地の記憶を見ているのです」
「てことは、幽霊でも見えとるんか」
「まあね」
幽霊と女子という組み合わせに、しぜんとジョニーの口が開く
「怖くなったら遠慮なく言えよ守ったるからな……で、どう見えとるんや?」
「まあ、あんたに守られるなんてあるわけないと思うけど、あてにしてるわ……こっち来てあたしの手を掴んで」
「おう……」数歩歩き、突然立ち止まるジョニー……その顔は見る間に青くなり、彼は腹部を見る「あれ、わいこんなとこに角なんて生えとったっけ?」
そう彼の腹部には角が生えている……のではなく、背後から刺され貫通している……いったい何者に⁈
等、何一つ考える事すらできない、息も出来ないほど驚き固まる一同……と
ジョニーの体が宙に浮き、突如発生した空間の裂け目から、悪魔が顔を出し、頭の角でジョニーを貫いたまま、魔の抜けた口調で
「サティア様、ゲート開通しました……てあらま、ははは、人間殺しちゃいました、あらよっと」
と言うなり、首を振り頭上のジョニーを振り払った
バウンドして地面に横たわるジョニーはピクリとも動かない
「ああすっきりした」
と空間の裂け目から出た瞬間、真弓が声を上げ
「貴様!」
アストラルワークスで作った剣を悪魔めがけて振り下ろす
「え、真弓様、っておいらの腕が無い」
「よくもジョニーを!」
振り下ろされる剣
「さんだゆう、邪魔」
と空間の裂け目から飛び出した少女が肩で悪魔を弾き飛ばし、剣を短剣で受け止め、衝撃で地面にクレーターが出来るなか、少女は真弓と優子に微笑む
「久しぶり、真弓姐さん、優子姐さん」
「サティア、許さない!」
「サティア様」
「真弓姐さん、彼氏の心臓、貫いちゃっててごめんね……でもそんなに怒らなくてもいいじゃん、ふふ、半分は天使なのに、悪魔丸出しの表情」
「サティア!」
「とにかく落ち着いて……ぼくにギアスを使わせるな」
そう言いながらも、かるくギアスを使ったのか、一気に真弓の怒りがおさまった
「でもサティア、あんたがジョニーの心臓を貫いて」
「それについてはごめんなさい、でも貫いたのは、ぼくじゃなくてさんだゆう」
「すいやせん、真弓様と、血まみれジョニーさん」
「ジョニーを今すぐ生き返らせて!」
「あ、ごめん、それ無理」
声を上げ懇願する真弓に対し、サティアは、何かの冗談かとばかりに鼻で笑ってあっさりと断った
「な」
言葉を失った真弓に、サティアは言葉を続ける
「だって、生きてるもん」
「え?」
「まあ、みんな来て」
サティアは半分抜け殻状態の真弓の手を引っ張り、横たわるジョニーに向かって歩き出し、太郎達三人も後に続く
「『千里眼モニター』で見てたんだけど彼に、これ『魔王Z』飲ませたのよね」
手品の様に『魔王Z』がサティアの手に現れる
「うん」
「ほら原材料、魔王のエキス」
ボールペンなどで手書きとしか思えないふぞろいな文字のられつの中確かに魔王のエキスと書かれている
いまさらながら『魔王Z』はラベルの文字から、空のビンを再利用したとしか思えないキャップからして、サティアのお手製のしろものだろう
「ほんとだ」
「うむ、あれには、父上の、魔王のエキスが入っているのだ」
「もしかして魔王様の血?」
不意にまざってきた優子の言葉に、サティアは腹を抱えて笑いだす
「はははは……うう失敬、流石は天使、ぼくを笑い殺すつもりかい? そんなの人間の体がもつわけないか」
「だったらエキスって……まさか」
「ピンポーン、さすが真弓姐さん、ごめいさつ、僕がじかにくんだ、父上のおふろの残り湯を、数滴」
聞き耳を立てていたのか、ジョニーが血相を変えて飛び起きる
「おいガキ、なに平気な顔して、わいに、なんつうもん飲ましてくれとんねや!」
「ほらね……けど、ぼくに向かってガキだなんて、度胸あるね」
うっすら笑みを浮かべるサティア、彼女を睨むジョニー……一触即発ともいえる状況に固まる三人
「なあこいつ、真弓姐さん言うとるけど、知り合いか?」
「うん普段は魔王城に居る、あたしの妹分、サティア、可愛いでしょ」
「はは、魔王城って」
笑うジョニーに、真顔で口を開く優子
「はい彼女こそ第六代目魔王の娘にして、すでに次期魔王になることが確定しているサティア様です」
「もう何が何だか分からないけど、とにかくジョニー、生きててよかった」
「おう、何か心配かけたようで、ごめんなみんな……それと、サティアちゃん、飴ちゃんあげよか」
何の脈絡もなく飴を差し出すジョニー
「それと、は分からんが、くれるのであれば貰っておこう」
笑顔で受け取るサティアに、さんだゆうが
「あの、お取込みすいやせんが、サティア様、おいらと、おいらの右腕をお忘れじゃあ」
「ああすまん、その前に真弓姐さんと、とくにジョニーにきく、こやつのしでかした事、許してくれるか?」
「……」
「まあ、服が破けとる以外、なんつうことあらへんねから、早く治したり」
「ジョニー様、ありがとうございます」
「うむ、ぼくからも感謝を」とサティアは目をつぶり、二拍手した瞬間
さんだゆうの腕、ジョニーの服、血の跡、地面のクレータ、全てがもとどおりに戻った
と……この後、サティアは「ここからは、姉妹に護衛と道案内を頼むし、お前も居ずらいであろう」とさんだゆうを返し
全員で食事をし、サティアは四人にしか見えないよう一時零体化し、バスに同乗し、「ぼくもあそこ(東大寺)には会いたい奴が居るからな」と一路東大寺に
読んでいただき、ありがとうございます。
『山田太郎たちの恋物語・Boys Meets Girls?』
第四十九部『修学旅行(平城京)』
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by.メガネ君(作者)




