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新学期と運動会と

楽しかった夏休みが終わり……二学期が始まった。


僕は、夏休み中の不規則な生活がひきおこす俗に言う『夏休みボケ』にかかったらしく……始業十分前、一人あくびをしながら教室に入り周りを見渡すと……僕同様に眠たそうな顔をした生徒(仲間)が数人いる事に、不真面目ながら安心する。


ああ……無論その中にジョニーが含まれている事は言うまでもないだろう……しかし!

「おはよう太郎君」


「あっ、お早うございます真弓さん、って元気ですね……僕はてっきジョニーみたいに夏休みボケになってるとばかり……正直意外です」


 そう意外にも、ジョニーとセットだと思っていた真弓が夏休みボケにかかっていなかったのだ!

「このあたしが、そんな子供っぽい病気にかかるわけないじゃない……ね~お姉ちゃん」

「えっ? ……ええ、そうね」

(ああなるほど、優子さんに管理されていたからか)


「真弓ちゃんは、大変なもんを忘れとるぞ」

「えっうそ……て、何も忘れてない」

「その胸やさらしや……圧縮すんの忘れてきたんか」

「前のプール掃除でばれてから、お姉ちゃんと同じメーカーのブラ付けてるわよ」

「ちょっと真弓!」

「確かに揺れ……しかし、クラスの視線がな」

「いちいちうるさいわね、そんなの夏休みで急成長した事にすれば良いの『イメチェン』よ」


……等と雑談をしていると、間もなく担任が入ってきて開口一番


「さあ、二学期の始まりだ気持ちを引き締めて頑張るように!」

と渇を入れ……出席をとった後……僕達に始業式の行われる体育館へ行くよう指示してすぐ、教室を出て行った……。


 そして始業式

またもや白髪混じりの校長による、ありがたいまでに長い話に夏休みで鈍った足が棒になりそうだった。


教室に戻ると早速担任が

「皆、おはよう……では出席を取る」

と出席を取った後……彼は今月末に行われる体育祭についての説明し始めた


 どうやら僕達の高校では……他の学校でもある『学年クラス別の男女対抗リレー』『学年クラス別の男女対抗綱引き』の後に……レクリエイションとして、クラス男女対抗競技が行われるらしい……ちなみに僕達一年はパンくい競争……二年が借り物競争で……三年が障害物競争となっている。


そこで僕達は走る順番を決める為、男女に別れて箱から番号の書かれたくじをひいていく……するとジョニーが僕の方を叩き


「何番やった?」

「十番だったよ……だいたい真ん中より少し後かな……で、ジョニーは?」

「よう、訊いてくれた!……わいは、ほれこのとおりアンカーや!」


と、二人で話してる隣では……

「お姉ちゃん、何番だった?」

「十番よ……真ん中よりも少し後かしら……そういう貴女は何番なの?」

「よくぞ訊いてくれました……ほら見て!あたしアンカーだよ!」


「えっ?」


偶然……と言いきってしまえばすむ話ではある、が……あえて言おう…………そう今回も、僕の相手は優子さんで……ジョニーの相手は真弓さんとなった……どうもこの組み合わせでないと神様は話を進められないらしい。


「またあんさんと競争とは、これも神さんのおぼしめし、ちゅうやつやな」

「たしかに一理あるわね、でもあんたの場合……神は神でも死神だったりしてね……じゃなかったら悪魔に好かれてるだけかもね」


「その言葉、そっくりそのまま返したるわ……なんせ、うちの学校のパン食い競争は」

「とくべつだもんね」


当然、これを見ている人は分からないと思うので……少し長いが説明しよう。

僕達の高校のパン食い競争の『パン』とは名ばかりで食べる物は……パン……とは限らないのである……ではナニを食べるのか?

それは、テーブルに置かれた『早く完食出来そうなもの』であれば何でも大丈夫、つまり『完食出来ない、嫌いな食べ物だから無理』の場合、体育祭を順調に進ませるため、自らコースアウトしてリタイアするしかないのだ。


「ナニ食わされるか、楽しみやな」

「ええ、でもあたしの場合、もう決まってるもん」

「何や、言ってみ」

「あたしが噛み締めるのは、そう、あんたに勝った勝利の味よ」

「何やて!」


火花散らす二人の隣では

「優子さん、お手柔らかにお願いしますね」

「ことらこそ、よろしくお願いいたします」


と和やかに話をしていると……まもなく一時間目終了のチャイムが鳴り……軽く一息つく事が出来た


今日は、新学期の最初の日という事もあり、うれしい事に授業は昼までだった。


そして放課後の図書室……僕は先に来ていたメガネ君先輩に今朝の運動会の事について話すと……彼は少し上を向き、質問してきた。

「懐かしいな、パン食い競争か………で君達、組み合わせはどうなったのかな~~?」

「僕と優子さん……ジョニーと真弓さん、と言う組み合わせになっています」

「なるほど、その組み合わせは実に興味深い……忘れずに応援させてもらうよ」


「ありがとうございます……僕達もお返しにメガネ君先輩の事を応援します」


いやはや運動会か……僕自身、運動は得意じゃないというのに、この遠足の前にも似たドキドキはいつまで経っても直らないな。

読んでいただき、ありがとうございます。

『山田太郎たちの恋物語・Boys Meets Girls?』

第三十三部『新学期と運動会と』

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とてもうれしく、励みとなります。よろしくお願いします。


by.メガネ君(作者)

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